どうすれば新しい環境に順応できるのか?②内面の調整

どうすれば新しい環境に順応できるのか?②内面の調整

<前回からの続き>

前回は、

「感覚過敏」(そこから来る「プチトラウマ」や「不快刺激を無くす事で
 安定する傾向」)を有している為に新しい環境に身を置く事に
 恐怖を感じる人が、順応してゆく為のヒントとして「環境の調整」
 についてお書きしました。


今回は
そのヒントの2つ目として「内面の調整」についてお書きします。






<新しい環境に順応する為のヒント②内面の調整>




(1)受け取る刺激を厳選する

感覚過敏を有している人が大量の新奇の刺激に圧倒されるのは、
受動的になって、受け取る刺激を選択せずに全ての刺激を拾い続けるから
だと考えられます。


ならば、
受け取る刺激を選択的に厳選してゆく必要があるでしょう。

例えば、

・「自分と合いそうな人、優しそうな人、安心感を与えてくれそうな人を
  クラスや職場内で見つけて、その人に意識を集中してゆく」


・「(中々そんな人が見つからない場合は)刺激に圧倒されそうな時に
  信用できる人・安心できる人(家族や過去の親友、好きな”推し”の人等)
  の事を思い浮かべ、その人の表情や言葉等をありありと想像する」


・「自分に不快刺激をもたらす人が視線に入ったり、声が聞こえてきたら
  窓から見える木々の緑や鳥の鳴き声等のお気に入りの刺激に
  意識を向ける」

等々。




(2)感情や身体感覚の自己調整

感覚過敏を有している人は、
すぐに不安になったり、傷ついたり、混乱してパニックになったりする
のは当たり前です。


ただ、
ケアせずに放っておくとその状態が持続してしまい、
様々な症状へと移行してしまいます。


ですから、
「いかにすぐケアしてあげるか?」が大切だと思います。


そしてケアの仕方としては
自分の感情や感覚への「共感」「思いやり」「調整」が大切だと思います。


例えば、

「あ!パニックちゃんが出て来てる・・・。
  そりゃ、あんな沢山の要求を一度に言われたら
  混乱するのも無理ないよね(共感)

  そして、頭を真っ白にしてこれ以上の刺激が入って来るのを防いで、
  おかしくなるのを食い止めてくれたんだね。有難う!(思いやり)

  でも、一つ一つやってゆく様にするし上司にもその様にお願いするから
  安心していいよ。
  そうだ!ちょっと深呼吸してからコーヒー飲もうか?(調整)

「あ!不安ちゃんが出て来てくれてるね・・・
  大学に入って最初の講義は知らない人ばっかりで、
  みんなよそよそしくて誰とも話さなかったものね。

  このままじゃあ、ず~っと独りボッチになっちゃうんじゃないか?
  って不安になっても当然だと思うよ!(共感)

  でも、不安ちゃんはそれが嫌だからそうならない為の”警告”として
  出て来てくれたんだね!有難う!(思いやり)

  今朝、興味がある「漫才研究会」の勧誘をしてたよね!
  今日授業終わったら、覗いてみようと思うから・・・。
  それに、大学に慣れてくれば、バイトもしてみようと思うんだ。

  どこかで自分の居場所を見つけようと思っているから、
  4年間も独りぼっちのままって事は無いと思うよ!(調整)


等々。



  
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