子供の言いなり(奴隷)になっているお母様へ

子供の言いなり(奴隷)になっているお母様へ

「僕が就職できずに、引きこもってしまったのはお母さんのせいだ!
 慰謝料を〇千万よこせ!でないと死んでやる!」と暴れる息子。

→非協力的な夫に頼れない母親は、
 お金を渡し続け息子の機嫌を取る事に疲れ切ってしまっている・・・。



「俺がこうなったのはお母さんのせいだ!
 俺が言わなくても俺の望む通りに動け!」

→母親は息子の顔色を見ながら恐る恐る「ご飯食べたいのかな~?」」
 と訊いてみる。

→息子は「違う!!、コーラを持って来い!」と物凄い形相で
 物に当たり散らす。

→母親は「ご、ごめん!今すぐコーラ持ってくるからね!」
 急いでコーラを持ってくる。



「娘は学校で馴染めずに、勉強の仕方もわからなかったので、
 私(母親)がずっと付きっ切りで勉強を見てきました。
 でも娘が高校受験を迎える年齢になった頃から、
 私も仕事が忙しくなり、ずっと付いて見る事ができなくなりました。
 その頃から、テストの成績が悪いと娘が暴れ出しました。」

→娘「お母さんが見てくれないから数学のテストが悪かったじゃないの!
  どうしてくれるの?!!」と母親に物を投げたり壁に頭を打ち付け
  たり、挙句には、2階のベランダから飛び降りようとしました。

→母親は相談機関の先生から「お嬢さんは甘えが満たされてないんです。
 もっと甘えさせて下さい」と言われ、その指示に従っていたら、
 娘の甘えはエスカレートし、今では母親が娘を着替えさせていて、
 風呂やトイレも母親が付いて入り、娘の身体を洗ってあげたり、
 お尻を拭いてあげないとキレて手が付けられなくなりました・・・。






親(特に母親)が自分の思い通りに動かなかったり、
自分の思い通りに行かなかった時にキレて暴れたり、自殺をほのめかす子供達
(成人していても)・・・。

親はその「脅し」に屈して自由を奪われ、子の言う通りにする。
でも、それで子が穏やかになるどころか、「甘え」と「脅し」がもっと酷く
なってゆく。

親は疲労困憊し子に窮状を訴えるが、子はそんな親の苦しみなんて意に介さず、
「そんな事知るか!!お前のせいでこうなってしまったんだぞ!」
逆にキレてくる・・・

まるで親御さんが子供の奴隷の様な状態に陥って、
苦しみ続けてしまう・・・。



うちのルームに、そういったケースでお越しになる親御さんは
決して少なくはありません。

「小さい頃の息子はとっても甘えたで、私にしがみついて幼稚園へ
 行くのを渋っていたのに・・・」

「娘は学校では大人しい良い子で問題なんか起こした事なかった
 のに・・・」



では何故彼ら彼女らは「暴君」になってしまったのでしょうか?

私なりに考えるその理由を次回お書きしたいと思います。

 

#子供の家庭内暴力の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

#親子関係の悩みのカウンセリング・家族療法については、
こちら

 

 

親を奴隷にする子供達
~何故我が子は「暴君」になるのか?

 

前回お書きした様に、

自分の思い通りに行かなかった時
親(特に母親)が自分の思い通りに動かなかっ時キレて暴れたり
自殺をほのめかして親を思い通りに支配(奴隷化)する子供達
(成人していても)・・・。

何故、彼ら彼女らはそうなってしまったのでしょうか?

今迄の臨床経験と知識から、その理由を私なりに考えてみました。
(あくまでも私の推論です)






<暴君化する子供の特徴>



①こだわりの強さ(白か黒か?の思考に繋がり易い)

「物事は全て自分の思い通りになるべきだ!」といった幼児的万能感や
「こうなったのは全てお母さんのせいだ!」といった考えへのこだわりが
 思春期を過ぎても持続している

②自分の感情がわからなかったり、適切に表現できなかったりする

例えば、
テスト勉強を頑張ったのに成績が悪かった場合は、
「あ~、頑張ったのにこの結果か・・・クソ!悔しい!」とか、

また例えば、
就活がうまく行かず
「お母さん、辛いよ苦しいよ!こんな私なんてどこも拾ってくれない
 んじゃないか?と思ったらすごく不安だよぉ・・・」
等といった適切な感情表現ができずにキレて爆発してしまう
といったケースも多いと想像します。

③(母)親の立場に立ったり、相手の気持ちに共感するのが苦手で
 自分を客観視できない

(母)親が苦しんでる姿を見ても気にも留めなかったり、
自分が投げた物が当たって(母)親が怪我をしても謝らず、
「だってお母さんが言う通りにしなかったからだ!」等と言い張るとすれば、

相手への共感力が極めて低いと考えられますし、
反省したり謝ったりしないのは自分を客観視できていないからだと思います。

もし私の推測が当たっているとすれば、
これらの特徴はASD(自閉スペクトラム症)の特徴と重なる部分が多い
と思われます。

④対人交流や集団の場での適応がうまく行っていない

そして、もしお子さんがASDの傾向を有しているとすれば、
学校や職場ではコミュニケーション等の対人交流がうまくできなかったり、
感覚過敏で集団生活に支障をきたして、「自分の思い通りにならない」
といった自己不全感がとても大きなストレス因になったり、
傷ついてドロップアウトする事も考えられます。

そうした時に家に帰れば(或いは家に居れば)
「安全基地」である(母)親に依存し、
「思い通りに」支配・コントロールする事ができるので、
それによって、自己不全感やストレスを解消する、
つまり「バランスを取る」事ができるのかも知れません。

(勿論、ASD傾向をお持ちの方の全てがそうなるのではなく、
 ほんの一部の人がこうなってしまうのだと思います)



だとすれば、
お母さんは子供にとっての「安全基地」になっている訳ですから、
お母さんの子育ての仕方が間違っていた訳ではありません。

ですから、
あまりに執拗な「お母さんのせいだ」という子の主張に洗脳されない様に
して頂きたいと思います。

但し、今後の対応は変えて行かれる事が望ましいと思います。



次回からは
「暴君化」している子供達に対する親御さんの対応の仕方のヒント
を3回に分けてお書きしたいと思います。

 

#子供の家庭内暴力の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

#親子関係の悩みのカウンセリング・家族療法については、
こちら

 

 

親を奴隷にする子供達
~「暴君化」する子への対応のヒント上

 

前回、
私の推論に基づいて「親を奴隷にし、暴君化する子供達」の特徴
を以下の様にまとめました。

<暴君化する子供の特徴>



①こだわりの強さ(白か黒か?の思考に繋がり易い)

②自分の感情がわからなかったり、適切に表現できなかったりする

③(母)親の立場に立ったり、相手の気持ちに共感するのが苦手で
 自分を客観視できない

④対人交流や集団の場での適応がうまく行っていない

だとすれば、
親御さんは今後お子さんに対してどう対応して行けば良いのでしょうか?



そのヒントを今回から3回に分けてお書きしてゆきたいと思います。






<暴君化する子への対応のヒント>



※注:感覚過敏を有するお子さんの場合は、
 親にとってはほんの些細な出来事も大きな心の傷(トラウマ)
 になっている場合もありますので、
 その場合はトラウマを解消するカウンセリングが必要だと思います。



①適切な感情表現を行える様に導く

例えば、
「テストの成績が悪かったのはお母さんが勉強を見てくれなくなったからだ!」
とキレた子供に対して、子供がどんな気持ちになったのか?を想像してみます。

「頑張ったのに報われずに悲しかったのかな?悔しかったのかな?
 辛かったのかな?・・・」等々。

そして子供がひとしきりキレて落ち着いた頃に子供の手を握りながら
言ってみます。

「思ったより成績が悪くて、悲しかった?悔しかった?それとも辛かった?」

子供の反応を見ながら、
「悔しかったよね!」と一番子供の気持ちにピッタリだと感じる言葉
を投げかけます。

拒絶が無ければ「将ちゃん、悔しかったね!」
「お母さんと一緒に”せえの”で”僕悔しかった!”と言ってみない?」
「せえの・・・」と一緒にその感情を口に出させます。

※感覚過敏等で手を握ったり、母の言葉が耳に入らないお子さんに対しては、
 後で、手紙かメール・LINE等の文字で同様の事を行います。

何事も訓練が大切だと思います。

「悲しい」「寂しい」「辛い」「苦しい」「怖い」「不安」「情けない」
「悔しい」「ムカつく」
適切な感情表現を言葉や文字(絵や音楽でも可)でできるように導きます。






次回は「②」つ目と「③」つ目のヒントをお書きしたいと思います。

 

#子供の家庭内暴力の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

#親子関係の悩みのカウンセリング・家族療法については、
こちら

 

 

親を奴隷にする子供達
~「暴君化」する子への対応のヒント中

 

今回は
「暴君化する子への対応のヒン」「②」「③」をお書きします。






<暴君化する子への対応のヒント>

②相手の立場・気持ちを理解できる様に導く

「①」で子供が自分の感情へのラベル付けができるようになって初めて
親子や相手との”共通言語”ができるのだと思います。

”共通言語”が未熟な段階では
「あなたが苦しんで暴れてるのを見てお母さんも苦しい」等という表現は
通じないと思われます。

そうして”共通言語”ができれば、
「恵子も、本当は独りぼっちは嫌なのに、クラスに馴染めなくて寂しいよね!
 それと同じでお母さんも本当は恵子と仲良くしたいのに、
 嫌われてる様に感じて寂しいの!」等と”共通言語”を通じて
 親御さんの気持ちを理解できる様に持ってゆく事を目指します。

※脳のニューロンを強化するには「繰り返す事」が必要です。
 ですから、ことあるごとにこの””共通言語”を使って、
 子の気持ち=親の気持ちを言葉や文字で繰り返し伝えましょう。
 (子によっては言葉より文字の方が効果的な場合ももあります)

③自分を客観視・自省できる様に導く

「敬ちゃんは何もしてないのに、シカトしされてどんな気持ちだった?」

「悲しかった・・・」

「そんな事してくるクラスこ子達の事をどう思う?良い子達と思う?
 悪い子達と思う?」

「悪い子達・・・」

「悪い子達にはどう言って欲しい?」

「ごめんなさいと言って欲しい・・・」

「そうだよね!悪い事したら謝らないといけないよね!
 もしその子達がそういってくれたら敬ちゃんは嬉しい?嬉しくない?」

「嬉しい・・・」

「お母さんも何もしてないけど、さっき敬ちゃんが暴れて怪我しちゃった。
 とても痛かったし、悲しかった・・・。敬ちゃんも謝ってくれたら嬉しいな」

「・・・ごめん」

「敬ちゃんが謝ってくれてお母さんは嬉しいわ!」
と(子の抵抗が無ければ)”ギュッ”と抱きしめる。

→ここまで行けば上出来ですが、”共通言語”を使って言葉や文字で
 繰り返しましょう。

※親御さんの”思い通り”の反応をした時のみ、
 お子さんに「ハグ」や「なでなで」等のご褒美(報酬)をあげる
 のもコツです。
 そうすればそのパターン(脳の回路)がより強化されます。

次回は「④」つ目と「⑤」つ目、「⑥」つ目のヒント
をお書きしたいと思います。

 

#子供の家庭内暴力の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

#親子関係の悩みのカウンセリング・家族療法については、
こちら

 

 

親を奴隷にする子供達
~「暴君化」する子への対応のヒント下

 

今回は
「暴君化する子への対応のヒント」「④」~「⑥」をお書きします。






<暴君化する子への対応のヒント>

④安全基地を子供自身の中に作る(内在化)



(1)子供にとっての理想のお母さんを書き出させせる

「優ちゃんにとっての理想のママを紙に書いてみて! 特に
・思い通りにならなかった時にどんな言葉を掛けて欲しい?どうして欲しい?
・頑張った時にはどんな言葉を掛けて欲しい?どうして欲しい?
・寂しい時は?悲しい時は?辛い時は?悔しい時は?ムカついた時は?
・・・
 それを順番に全部思った通りに書いてみて!」



(2)子供の中に”理想のお母さん”を作らせる

(ノートを用意して「優ちゃんママとの交換日記」等と表題を書かせ)
・「ノートの左側に、優ちゃんの今の悩みや苦しい事、頑張った事を
  書いてみて!」

・「書けたら、ノートの右側に、優ちゃんの理想の”優ちゃんママ”に
  なったとして、
  左側の子供の優ちゃんの悩み・苦しみを和らげる言葉を書いてみて!
  頑張った事やできた事にも褒めたり、一緒に喜んだり、
  励ましを書いてあげてね!」

※親御さんがまず「見本」を書いてあげて、あとはお子さんがそれを
 一人でできる様に習慣化できる方向へ導く事ができれば最高です。

※この「内的対話」ができる様になると自分を客観視する能力や
 親モデルの内在化が進み、自立の方向へ向かう事が期待できます。

⑤こだわりの強さ(白黒思考)を緩和する

「④」が習慣化され(脳の神経回路が強化・形成される)、
自分の客観視が可能になれば、「自分」対「相手」の内的対話
に移りましょう。

「春菜、この前の英検、”周りの子の殆どが受かったのに、
 あれだけ勉強頑張った私だけ何で落ちんのよ!”ってムカついてたよね!
 良かったら、左側に春菜の言い分を書いて、右側にクラスメイトや出題者に
 なったとしてその人達の言い分も書いてみない?」

→(春菜が書いた右側)
「私だって陰でメッチャ勉強頑張ったのよ!」
「私はポイントを抑えて勉強するコツを身に着けてるから」
「我々は努力や頑張りはわからないので、点数によってしか判断できない
 んだよ」等々。

⑥環境調整への働きかけ・スキルアップ

もしお子さんがコミュニケーション等の対人交流や(感覚過敏等で)
集団の場が苦手であったり、不安から(思い込みの激しさによって)
「きっと私の事をみんな嫌ってるに違いない」等の被害妄想的な思考で
苦しんでおられるのであれば、

学校や職場へ働きかけて「環境調整」を図ってもらったり、
療育SST(ソーシャルスキルトレーニング)、
アサーション(自己主張訓練)等も必要な場合もありますし、

妄想様の不安や強迫的な不安が強い場合は
カウンセリングを受けられた方が良いと思います。

そして親御さんとしては、お子さんの類まれなる「こだわり」
「集中力」「執着」を親から(お子さんが望みお子さんが自立できる)
別の方向へベクトルを向ける事へと導く事ができれば、
今は未だ見えない素晴らしいお子さんの未来がきっと待っている筈です。





以上、暴君化した子供によって奴隷の様になってしまった親御さん
の苦しみを少しでも和らげるヒントをお書きしてきましたが、
お独りでは難しい場合は、まずは親御さんだけでもお気軽にご相談下さい。

 

#子供の家庭内暴力の悩みのカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください

#親子関係の悩みのカウンセリング・家族療法については、
こちら

 

プロフィール

のぶさわ 正明
のぶさわ 正明心理カウンセラー・自己実現コーチ
・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
  心理療法カウンセラー
  不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員

2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。