他人と比べて落ち込む人へ
他人と比べて落ち込む人へ
目次
「私は勉強もできないし、可愛くないし、
おまけに陰キャで、クラスの誰からも相手にされていない
・・・。
今日も一軍のグループの子が私を見て何かを言って
グループで笑いが起きている。
きっとみんな私の事を馬鹿にしてるんだろうなあ。
私みたいに何の取り柄も無い子は居ないから、
クラスで浮いちゃうのも仕方が無いと思うけど、
毎日学校に行くのが辛すぎて消えたくなってしまう。」
皆さんの中にも、
他人と比べてしまい、自分のダメな所や劣っている所
ばかりが目についてしまい、
劣等感や自己否定に陥って苦しんでいる人もいらっしゃる
と思います。
そういった方の殆どは「(他人と比べてしまって苦しいから)
他人と比べるのをやめたい!」と
カウンセリングにお越しになります。
でも、
本当に他人と比べるから苦しんでいるのでしょうか?
私は
「ちゃんと他人と比べていない
から苦しんでいる」のだと思います。
どういう事かと言いますと、
上の例で挙げた人は
「私は劣っている」「私はダメ人間だ」「私には価値が無い」
等の偏った信念が根底にあって、
それを裏付ける”証拠集め”をしていると考えられます。
だとすれば、
「他人との正確な比較」は全く行っていないと言えるでしょう。
それでは、
何故こういった人達は
”他人との比較”をやめて、自己否定や劣等感を持ち続ける
様になったのでしょうか?
次回はその原因について推察してみたいと思います。
#性格の改善のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
他人と比べずに自分を決めつけてしまう人
前回、
「他人と比べてしまって苦しんでいる人」の多くは
実は
「ちゃんと他人と比べていないから苦しんでいる」
といった私見をお書きしました。
だとすれば、
そういった人は何故、正確に他人と比べる事をせず、
自分の根底にある劣等感や自己否定にまつわる信念だけに
意識が向き続けているのでしょうか?
今回はその原因を推察してみたいと思います。
①何故自分の根底に
劣等感や自己否定が植え付けられたのか?
恐らく、幼少期の家庭環境や生育環境の中で、
親等から否定され続けたり、
或いは、
HSPやASDといった、持って生まれた敏感さ故に
対人交流の中で深く傷ついてしまった、等の出来事によって、
「自分はダメ人間だ」とか「自分には価値が無い」
等の偏った信念とセルフイメージができあがった。
(発達性トラウマ障害やアダルトチルドレン)
②何故その”信念”に拘り続けるのか?
1つは、幼い頃は親や養育者を諦める事ができないので、
例えば親から虐待されても「親がダメなんだ」とは思わず
「自分がダメだからだ」と考える傾向があります。
だって、
親がダメだとしたらその状況が変わる訳もなく、
「いつか愛してくれるようになるかも?」
といった希望も持てませんが、
自分がダメであるならば、
「私がダメじゃなくなれば親が愛してくれるかも?」
という希望を持てるからです。
そして、
対人関係の始まり・基本は親との関係ですから、
その後の全ての対人関係にその信念やルールを
無意識に持ち込んでしまうでしょう。
もう一つの理由として考えられるのは
人は「落差」がある程、ストレスも大きくなると考えられます。
(例えば大好きな人だったのに失ってしまった)
ですから、(特に傷つき易い敏感な人は)
「私はこの人に好かれているかも」
とか
「私は結構イケてるかも?」
等と、
相手や自分への期待や希望が大きければ大きい程、
それが叶わなかった時の「落差」でとてつもなく傷つく
でしょう。
だから、
「落差を最小限にする」為に
「どうせ私は嫌われる」
「どうせ私は何やってもダメ」
等といった盲目的な信念に拘り続けて、
自分にばかり意識が向いてしまい、
他人に目を向ける時は
”自分の信念を裏付ける証拠探し”になるので、
ちっとも「正確な他者評価/自己評価」を行っていない、
つまり、
「ちゃんと自分を他人と比べていない」という事に陥るでしょう。
※それとは逆に、
「自分は凄い」「自分は誰よりも優れている」
と根拠の無い優越感/傲慢さを
信念として持ってしまっている人も、
それを裏付ける証拠探しをしているだけで、
ちっとも公正に自分と他人とをべる事をしていない、
と言えるでしょう
#性格の改善のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
他人と自分を正確に比べる①自己評価の巾を拡げる
前回までにお書きした様に、
「他人と比べて自分の劣った所ばかりに目が行ってしまう人は、
育った家庭環境や持って生まれた敏感さ(HSP、ASD等)故に
自己否定的な信念を持ち続けている。
そして、他人と接する時には、その否定的な信念を裏付ける証拠
ばかりを集めてしまっているので自己否定は益々強化されてゆく。
つまり、”ちゃんと他人と比べてないから苦しくなる”」
と考えられます。
それでは、
「ちゃんと他人と比べる」為にはどうすれば良いのでしょうか?
今回からは、そのヒントをお書きしてゆきたいと思います。
<ちゃんと他人と比べるには?①>
①自己評価の巾を拡げてゆく
自己否定的な偏った信念を根底に持ってしまっている人は
「私は可愛くない」
とか
「私はスタイルが悪い」
とか
「私は暗い性格だ」
とか
「私はコミュ障だ」
とか
「私は頭が悪い」
等と、
自分の根底にある劣等感に基づく狭く偏った部分
に意識が向いてしまっている筈です。
しかも、
細かい部分に分ける事をせずに、
ある意味”大雑把”に捉えてしまっています。
ですから、
「自己評価」の巾を、容姿・性格・頭・・・
等と拡げてゆく事
と、
例えば、
「自分の”顔”が可愛くない」という信念が
植え付けられているのなら、
「顔の大きさ、輪郭、肌の色、髪の毛、眉毛、目、
まつげ、鼻、口、唇、歯、顎、首、バランス・・・」等と、
細かい部分に分けてから、それぞれを評価してゆく事
が必要だと思います。
(1)自己評価の巾を拡げる
例えば、
「自分の”顔”が可愛くない」という信念
が植え付けられている人なら、
顔以外の部分、即ち、
「スタイル」や「性格」、「頭の良し悪し」、「感受性」等、
他の部分にも評価を拡げてゆく事が大切だと思います。
例:「私は顔は可愛くない。スタイルも、脚が太くて嫌い
・・・性格も陰キャだし、頭も悪い。
でも、他人から”優しいね”とか”よく気が付くね”
なんて言われる事もあるから、感受性は鋭い方かな?」等。
(2)”他人より劣っている”と感じる部分を細かく分けてゆく
例1(顔が可愛くないと思い込んでいる人):
「顔の大きさは大きいなあ。輪郭もエラが張ってるし、
肌色は色白で、これはまあ許せる。
髪の毛もくせっ毛で、眉毛は普通。目は小さくて、
鼻筋も通っていない。
首は思ったより細いかな?あとは普通。」等。
例2(暗くてコミュ障と思い込んでいる人):
「友達と話す時、何を話したらいいかわからなくなって、
黙り込んでしまう・・・。
仲の良い子なら大丈夫だけど、
美術部なんかのグループの中で話すのは苦手。
でも、好きな映画やアニメの話なら、結構喋れるかな?」等。
例3(頭が悪いと思い込んでいる人):
「数学、理科、社会、国語なんかはダメだなあ。
でも、吹奏楽部に入っていて音楽は好きだし、
英語も点数は良い方かな?」
#性格の改善のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
他人と自分を正確に比べる
②他人に意識を向け評価してゆく
前回お書きしたやり方で、
「自己評価の巾を拡げ」、
「劣等感を感じる部分を細かく分ける」
事ができれば、
次は
他人に意識を向けて、他人を正確に評価してゆきましょう。
<ちゃんと他人と比べるには?②>
②他人に意識を向けて評価してゆき、自分と比べる
(1)他人(劣等感を感じる相手と部分)を評価してゆき、
自分と比べる
自分が、審査員や面接官になったつもりで、
特に”劣等感を感じる相手”を評価してゆきましょう。
例1(顔が可愛くないと思い込んでいる人):
「A子は、顔も小さいし、輪郭も整っている。
髪の毛もサラサラだし、目が大きくて鼻も小さくて、
口はアヒル口でやっぱ可愛いなあ~。
ただ、運動部に入っているせいか、首は少し太いかな。
そして、ファンデでごまかしてるけど、
私より色黒の様な気がするなあ。」等。
(2)評価する”部分”を拡げてゆく
特に劣等感を感じる相手に対して、
劣等感を感じる部分以外も評価してゆきましょう。
例2(暗くてコミュ障と思い込んでいる人):
「B子は私と違ってクラスの中心的な人で、
明るくて話も面白いし、友達もたくさんいる。
でも、時々”グサっ”と来る事を言う事もあるし、
グループの子の陰口を言ってるのを聴いた事もある・・・。
私と比べて感受性が低くて、思いやりが無い人なのかな?」等。
(3)評価する”相手”を拡げてゆく
劣等感を感じる相手以外の人(クラスや部活、職場、グループ等の
他のメンバー全員)も評価してゆきましょう。
例3(頭が悪いと思い込んでいる人):
「同じクラスのC子は、全教科勉強ができて、
可愛くて性格も良くて、私がかなう部分は一つも無い様に感じる
・・・。
クラスの他のメンバーは?
・・・D子は頭はいいけど、歌や楽器の演奏は私より下手だし、
E子は、頭はいいけど、他人を馬鹿にした感じが嫌だな。
私より性格が悪いのかな?
F子は、テストの成績はいいけれど、英語の発音が
私から見たらイマイチかな?英語が苦手なのかな?。
そしてG子は・・・」等。
#性格の改善のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
他人と自分を正確に比べる
③他人と比べて”マシ”な部分を伸ばす
前回お書きしたやり方で、
「他人を評価する部分を拡げ」
「評価する相手を拡げ」、
他人と自分を正確に比べる事ができてくれば、
今度は
他人と比べて自分の”マシ”な部分を伸ばしてゆきましょう。
<ちゃんと他人と比べるには?③>
③他人と比べて”マシ”な部分を伸ばす
(1)他人と比べて”マシ”な部分に意識を向ける
例1(顔が可愛くないと思い込んでいる人):
「私はA子よりも首も細いし、色白の様な気がする。
クラスの中でも、色白さはトップ5、
首の細さはトップ10に入ってるかな? 」等。
※他人と比べてまだ”マシ”だと思える部分を
書き出してゆくのも良いでしょう
(2)他人と比べて”マシ”な部分を伸ばす事に意識を向ける
例1(顔が可愛くないと思い込んでいる人):
「首の細さと色白を活かせる様な
ブラウスの色とデザインを考えてみようかな?
首と肌の色を強調する為に、
髪をもう少しショートにしてみようかな?」
例2(暗くてコミュ障と思い込んでいる人):
「私はたわいのない会話なんかのコミュニケーションは苦手だけど、
好きな映画やアニメの話題は部活の中でも結構知ってる方だし、
話題が合う子とは結構話ができる。
それに感受性の鋭さも、クラスの中でも上位の方だと思う。
それらの”マシ”な部分を伸ばすには?・・・
まず、好きな映画やアニメにもっと詳しくなって、
みんなが知らない情報も仕入れて行こう。
それと、感受性の鋭さに磨きをかける為に、
”私がどう思うか?どう思われるか?”ではなく、
”私が(相手や対象を)どう感じるか?”を常に意識しよう。」等。
例3(頭が悪いと思い込んでいる人):
「音楽の成績はクラスの上位だし、英語も話す事と聴く事は
英語の先生よりも上手いかも知れないなあ。
だったら、吹奏楽部のサックスをもっと練習して、
英会話ももっと勉強しようかな?」等。
※自分の短所や劣っている所を改善してゆく、
という方法もありますが、
とても敏感で、しかも集中力(こだわり)が強い人は、
短所や劣っている所ばかりに集中し続け、
結局は劣等感や自己否定を強めてしまう事になる可能性
もありますのでご注意を。
(例:醜形恐怖に陥っている人が、一ケ所整形しても、
すぐに他の”醜い”と感じる所が気になってしまう)
#性格の改善のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
他人と自分を正確に比べる
④他人との交流を拡げ深める
(自分の根底に刷り込まれた劣等感や自己否定があるせいで)
他人と比べて落ち込む殆どの人は、
「他人から嫌われたくない」、
「他人から馬鹿に(否定)されたくない」
等の思いが強いはずです。
だとすれば、
それは「他人から好かれたい」、
「他人から認められたい」
といった強い欲求の裏返しだと考えられます。
それはつまり、
劣等感や自己否定といった偏った”信念”
が刷り込まれているせいで、
自分が望むような対人交流ができなくなっているが故の苦悩
とも言えるでしょう。
だとすれば、
他人と比べて自分の”マシ”な部分を伸ばして、
それを武器に対人交流を図ってゆく必要があると思います。
<ちゃんと他人と比べるには?④>
④他人と比べて”マシ”な部分で
他人との交流を図る
例1(顔が可愛くないと思い込んでいる人):
「お母さんやクラスの中でまだ話ができる子に
首の細さと色白を活かせる様な
ブラウスの色とデザインや髪形はどんなのが良いか?
を思い切って聞いてみよう。
それと、美白のファンデ?を使っていそうな子に
どこのブランドかを聞いてみよう。」
例2(暗くてコミュ障と思い込んでいる人):
「私が好きな映画やアニメのサークルをネットで探して入って、
もっと情報を強いれたり、コメントのやり取りをしてみよう。
それと、感受性の鋭さを活かして、
部活やクラスの中で、私と同じように
コミュニケーションに困っていそうな子や、
元気が無さそうな子に、思い切って声をかけてみよう。」等。
例3(頭が悪いと思い込んでいる人):
「”サックスか英会話のどちらかのレッスンを受けたい”、
とお母さんに頼んでみよう。
将来的には、英語留学もしたいし、
市民楽団みたいな所でサックスも続けたいな。
取りあえず、まずサックスを吹ける様なバンドに
入れないかなあ?・・・ ネットで探してみよう」等。
以上、
他人と比べて初めて客観的な自分(の立ち位置)が見えて来る。
そしてそれによってはじめて
「他人を尊敬したり憧れたり」「他人に手を差し伸べよう」という
対人交流が起きるでしょう。
※お独りでは難しい場合はお気軽にご連絡下さい
#性格の改善のカウンセリングについては、
こちらにお書きしてますので、ご参照ください
プロフィール

- 心理カウンセラー・自己実現コーチ
- ・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
心理療法カウンセラー
不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員
2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。
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