認知の歪みや中核信念(スキーマ)はどの様に形成されるのか?

認知の歪みや中核信念(スキーマ)はどの様に形成されるのか?

<前回からの続き>

今回は
結果として自分を苦しめる事になってしまう
「中核信念(スキーマ)や認知の”歪み”がどの様に形成されるのか?」

を引き続き架空のA子さんの例を基にお書きしたいと思います。

前回お書きした架空のA子さんの例で言うと、

「私はダメ人間で、恥ずかしい存在だ」

「どこにも所属する事ができない(居場所がない)孤立した存在だ」

といった、
「”不適応”的な信念」「認知の”歪み”」を有していると考えられます。



勿論、
こういった信念や認知パターンは持って生まれたものではありません

そこで、A子さん生育歴をお聴きしてみたとします。






例:(架空の)A子さん生育歴

両親と姉が居る家庭で育ち(父親は仕事が忙しく家族との関わりは希薄)

姉は明朗活発で友達も多く、おまけに勉強もできた。



A子さんは大人しく人見知りなところがあり、

少ないながら友人も居たが、友達と遊んだり勉強する事よりも
家で絵を描いたり、お人形さん遊びを好む子だった。



A子さんは親や他人の顔色や反応に敏感で、

姉は積極的に母親に話しかけていて、
よく二人で楽しそうに会話してる姿を見ていて、
お母さんは私にはあんな笑顔を見せてくれない・・・」
と寂しさを感じていた。



また、
学校のテストの結果に対しても
お母さんは、お姉ちゃんの成績を見る時は嬉しそうな顔で、
 ”凄いわね~!”と、いつも褒めてるけど、

 私には諦めた様な表情で、”次にまた頑張ったらいいわよ”
 と慰めしかくれない。

 お母さんは私の事なんて、期待してないんだ・・・」
と感じていた。



A子さん
お母さんは私よりもお姉ちゃんの事が好きなんだ・・・」
と感じていて、

お母さんに好かれる為に、
家事の手伝いを積極的にしようとしていたが、

「有難う・・・でも、そんな事はいいから、勉強しなさい」
母親に言われて、

「勉強ができない私はお母さんに愛される価値が無いんだ」
と感じる様になった。



でも、
いくら勉強を頑張っても、集中力が続かなかったりケアレスミスで
姉ほどの成績を取る事ができず、

次第に
「この家の子はお姉ちゃんだけで良かったんじゃないのかな?
 私なんて必要無いんじゃないのかな?・・・」
と感じる様にまでなった。



学校でも、
授業中に不意に先生に当てられた時に、うまく答えられずに
頬が赤くなるA子さんを男子がからかって
クラス中に「ドッ」と笑いが起きた事があった。



A子さん
「うまく答えられない私はダメなんだ・・・」と感じ、

「うまく答ええなきゃ、うまく答えなきゃ!」と意識すればする程、
言葉が出なくなって、その度にからかわれて、

「みんなの様にうまく答えられないダメな私はみんなから嫌われている」
と感じる様になり、学校に行けなくなってしまった時期もあった。



そうなると、
「行って来ます!」と元気に学校へ通う姉の姿を横目に、
自分に向ける母親の心配そうな表情を読み取って、

お母さんに迷惑掛ける私なんて消えてしまった方がいいんだ・・・」
とまで考える様になった・・・。






この様にしてA子さんには、

「欠陥/恥スキーマ」「社会的孤立/疎外スキーマ」
やそれに基づく認知の”歪み”自動思考が形成された訳です。






次回は、
(前々回に触れた)「”不適応”的な信念」や「認知の”歪み”」という考え方に
私が強い違和感を感じる理由をお書きしたいと思います。

<次回へ続く>

プロフィール

のぶさわ 正明
のぶさわ 正明心理カウンセラー・自己実現コーチ
・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
  心理療法カウンセラー
  不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員

2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。