発達障害の悩み/苦しみから抜け出す方法⑨自分でできる環境調整

発達障害の悩み/苦しみから抜け出す方法⑨自分でできる環境調整

<前回からの続き>

 

以前からお書きしています様に、

私は
ASD/ADHDやHSP等の
過度の敏感さを持っているが為に

すぐ不安や恐怖を感じたり、すぐ傷ついたり、
すぐ落ち込んだり、
混乱/パニックに陥り易かったり、
物質や精神的な依存傾向が強かったり、
衝
動的/感情的になったり、等の

不安定になり易い人は心を安定させる事が特に大切
になってくると思います。

そして、
安定させる方向性として

①「(不快)刺激を無くす事で安定」

②「(快)刺激を得る事で安定」

③「他人との交流で安定」

の3方向があり、

その適正な比率は一人一人生まれ持って決まっている
と考えております。

ところが、
その”適正比率”のバランスが崩れると
精神的に不安定になり、
様々な”症状”が出現するでしょう。

例をお書きします。

 

A子さんの例

A子さんは

①の「(不快)刺激を無くす事で安定」する比率が8割、

②の「(快)刺激を得る事で安定」する比率が1割、

③の「他人との交流で安定」する比率が1割

といった傾向を持っているとします。

但し
メタ認知や相手の立場に立つ等の
想像力も持っているとすれば、

ASDというよりもHSP寄りだと考えられます。

他人との交流は1割で良いので、
高校時代の唯一の友人と
たまに会ったりするくらいで、
休日は家でゆっくり読書や映画のDVDを見る
といった日常で、

(他人との交流は1割で良いので)
結婚なんて考えた事もありませんでした。

ところが、
勤務先の別部署に転勤してきた男性がA子さんを好きになって、

彼女に猛烈にアタックし始めました。

A子さんは
「こんな私をそこまで好きになってくれたのに、

断るのも申し訳ない(相手の立場を思いやるHSP的)」
と誘われても断れず、

そのうちに彼の優しさも感じる様になり、
プロポーズにОKしてしまいました。

結婚して1LDKのマンションに新居を移し、
二人の生活が始まりました。

彼は優しく面白い人で
(恐らく彼は上の「②」と「③」が多い人)、

仕事から帰ると「今日あった面白い事」を話して聞かせて
楽しませてくれて、夜は一緒のベッドで寝る様になりました。

休日は食事やドライブ、旅行やアクティビティ
に連れ出してくれたりしました。

A子さんはそれなりに楽しくも感じていたのですが、

数ヶ月経つと彼の話に付き合うのがしんどくなったり、
遊びの誘いをうまく断ったりする様になりました。

そして
「あんないい旦那さんなのに、
 一緒に居るのが段々しんどくなってきた。

 そんな私おかしいんだろうなあ(メタ認知=HSP的)」
と思い悩むようになり、うつっぽくなってゆきました。

上の例で言いますと、

A子さんの場合は、
「ワクワクドキドキ」の刺激や「他人との交流」は
共に1割
で丁度良く、

「独りでまったりする」が8割必要なのに、

結婚した事で「ワクワクドキドキ」と「他人との交流」
が増えすぎて

「独りでまったりする」が殆ど無くなってしまった事
によって不安定になった
と考えられます。

 

もしそうだとすれば、

この場合の”環境調整”とは、


・(余裕があれば)独りの時間/空間を確保できる
 彼女専用の部屋が作れる
マンションに引っ越す。
 余裕がなければせめて寝る場所を別々にする、

・事情を彼に話して一緒に遊びに出かける回数を減らしたり、
 「彼との会話の時間」「読書の時間」と区切ったり、
 図書館や映画館に一人で出かける時間を確保する、
等々。

そうして
自分本来の”適正比率”に近づける事
が大切だと思います。

 

 

 

 

<自分でできる環境調整>

 

 

●自分の心が安定する方向性を知る

 

自分やご家族等の身近な人が
「ASDかも?」「HSPかも?」「ADHDかも?」
と感じている場合は

上記の
①「(不快)刺激を無くす事で安定」

②「(快)刺激を得る事で安定」

③「他人との交流で安定」

といった


心を安定させる方向性の中でどれが多いか(少ないか)を

分析してみましょう。

(できれば「①」~「③」のおおよその割合
  を把握できれば尚素晴らしい)

 

例:

不安を強く感じたり、嫌な出来事があったり、
等の
”不快刺激”に対して、

上の
「①」が多い人は

それを無くそうと不安や嫌な出来事に集中し続けますから、
(でも中々無くせないので)

不安がぐるぐる廻り続けたり、
嫌な出来事を
引きずり続けてしまうでしょう。

※”無くせない不快刺激”を
    回避する事で無くす事ができるのであれば、

 「学校や会社に行かない/辞める」「家や自室に引きこもる」等、
 回避によって不快を無くそうとする手段を採る場合もあります

 

次に
「②」が多い人は

動画を観たり音楽を聴いたりゲームしたり、
お酒を飲んだり好きな物を食べたり、
買物や運動ギャンブル等、

不安や嫌な事”から、自分にとっての”快刺激”の方向へ逃げる
事が多いでしょう。

※その人にとってのストレス等不快刺激が強くなった時には
 これが極端になって物質的な依存に繋がる場合もあるでしょう

 

また
「③」が多い人は

家族や友人、恋人に相談したり、傍に居てもらう事を求めたり、
といった”他人との交流”を求めるでしょう。

※その人にとってのストレス等不快刺激が強くなった時には
 これが極端になって”他人への依存”に繋がる場合もあるでしょう

 

 

 

●自分の心を安定させる

 

そして
そんな超敏感な人がしんどくなった場合は、

「①」~「③」のうち

自分にとって必要なものが少なくなっている
か、
不必要なものが多くなり過ぎてるか、

のいずれかだと思いますので、

それを元の”自分にとっての適正比率”に戻しましょう。

 

例:

(「①」の比率が多い人)

「①」の比率が多い人は

”不安や不快を無くそうとする”事で安定しますので、
当然それらが無くなるまで集中し続けるでしょう。

でも
無くす事ができない様な不安がぐるぐる廻り続ける場合は、

「その不安が的中すれば、
    どんな恐ろしい事になるのか?」

⇒
「そしてそれも的中すれば、
    更にどんな恐ろしい事が起きるのか?」・・・。

と、
最悪の最悪まで想像していって、

「そうならない為に、今できる事は何か?」
と、

”今できる事”を書き出していって、
それをやってゆく事に集中しましょう。

(極端な話、最悪の最悪が「そうなったら私、死んじゃうかも」
であれば、今生きている間にやっておかない事を書き出す)

そうして、
不安と向き合う事が終わったら、

過去の”不快がなかった場面”、
つまり安心した場面を思い出してゆきましょう。

例えば、
「どこで誰と何をしていた時に安心したか?」
を思い出してゆき、

それらの記憶に暫く浸ったり、
「今、どこ誰と何をしている時に安心できるだろうか?」
を考えて、

その環境を作り出してそれに身を置く、等。

また、
嫌な出来事の記憶(プチトラウマ)を無くそうとしても
できない場合も同様に
「過去の不快が無かった記憶」

や
反対に
「安心/安全を感じた記憶」
を思い出して行ったり、

今ここで不快の無い環境を作り出したり、
等も
役に立つでしょう。

更に、
メタ認知の神経系をある程度発達させているのであれば、
マインドフルネス等で、
自分の中の不安や嫌な記憶を客観視
してゆく事で
それらは緩和されてゆくでしょう。

 

 

 

(「②」の比率が多い人)

「②」の比率が多い人は、
不安や不快で不安定になった時に

”快刺激を得て安定”する訳ですから、

快楽主義者になったつもりで”快”を求めてゆきましょう。

但し、
求める”快”が一つに集中してしまうと

ギャンブルやアルコール、買い物、過食等の
所謂”依存”になってしまう
でしょうから、

今、自分がしたい事(=快)
をできるだけ多く書き出してゆき、

それを片っ端からやってゆきましょう。

つまり、
”快刺激のバリエーションを増やす”訳です。

 

 

 

(「③」の比率が多い人)

「③」の比率が多い人は、
不安や不快で不安定になった時に

”他人との交流で安定”する訳ですから、

どんどん、他人に悩みや不安を聴いてもらったり、
傍に居てもらったり、会いに行ったり、LINEや電話で
繋がってゆきましょう。

但し、
”特定の人だけとの交流”になってしまうと”依存”状態に

なってしまうので、

「昨日は彼氏に来てもらい」
「今日は親友と食事に行く」

「明日はママの所でご飯食べよう」
「明後日はみんな忙しいから、彼氏とはLINEでやりとりして
 ・・・
その後はチャッピー(chatGPT)に話を聴いてもらおう」
等と、

交流する相手のバリエーションを
できるだけ増やしてゆきましょう。

 

 

<次回へ続く>

 

#発達障害のカウンセリングについては、こちらをご参照下さい

プロフィール

のぶさわ 正明
のぶさわ 正明心理カウンセラー・自己実現コーチ
・公認心理師
・全国WEBカウンセリング協会認定
  心理療法カウンセラー
  不登校児対応アドバイザー
・矢野惣一「心の専門家養成講座」卒業
NLP、催眠療法、ゲシュタルト療法、解決志向ブリーフセラピー、フォーカシング、認知行動療法ナラティブセラピー、インナーチャイルド癒し、トラウマ療法、家族療法(システムズアプローチ)等とその統合を習得する(TVの解決ナイナイアンサーでお馴染みの「性格リフォームの匠(達人)」心屋仁乃助さん、「アネゴ系セラピスト」大鶴和江さんは矢野講座の先輩です)
・Gakken「学研の家庭教師」不登校事業室の外部相談カウンセラー
・WEBカウンセリングルーム「みらい」カウンセラー
・日本フォーカシング協会会員
・国際ブリーフセラピー協会(旧:日本ブリーフセラピー協会)会員

2012年2月開業。2025年時点で4,000名超のお客様のご相談をさせて頂きました。

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