コラム/2013-07-04
嘘をつく子供への対応
◆「うちの子は、何度叱っても嘘ばかりついて困ります」
◆「子供の虚言癖が酷く、将来が心配です」
子供が親に嘘をつくのは、殆どの場合「目的」があります。
例えば「親が怖いので、叱られない様(自分を守る為)に嘘をつく子」、
「親の期待に沿おうとして、つい嘘をついてしまう子」、「親にもっと構って欲しくて
嘘をつく子」、「親を振り回す事でストレスの捌け口にしてる子」・・・等々。
こう書けば、おわかりの様に「自己防衛」、「気配り」、「注目」、「権力」
等が目的で、その対象は全て”親(に対して)”です。
つまり子供の嘘は「親とのコミュニケーション手段」の一つと言えます。
そしてコミュニケーションは「子と親の相互作用」ですので、
親のコミュニケーションの方法を変えれば、”嘘が入り込まない”コミュニケーション
に持ってゆく事も可能です。
例えば「自己防衛」で嘘をつく子には、親が「攻撃」しなければ、「防衛」も
しなくなるでしょう。
かと言って叱らずに黙って見逃す事も難しいでしょう。
ならば例えば「あんたは嘘つく才能があるけど、まだ不十分。今後もっとその才能を
伸ばすには嘘がばれた時に”思わず笑っちゃう嘘”や”感動して泣いちゃう様な嘘”
をついて!さあ、お母さんを笑わすか、泣かす様な嘘を付きなさい!」と伝えると
します。
すると今迄の「嘘をつくな!(攻撃)」が→「嘘をつけ!(奨励)」というパターンに
変化する訳ですから、子供の嘘をつくという防衛も変化する可能性があります。
同様に「気配りさせないように」、「別の部分で注目してあげる」、等の
”今と異なる関わり方”が有効だと思います。
<嘘をつく子供への対応>
①子供の嘘の”目的”を推測し、あなたと子供との間でいつも繰り広げられる
”やりとり”を思い出す
②嘘の”目的”を「お母さんはわかってるわよ」と直接・間接的に伝えて、
目的を達成させない、或いは他の事で達成させるように子供との関わり方
を変えて行く
(例)
子供がすぐバレる嘘をつく
→親は「何であんたは、いつもいつも嘘ばっかりつくのよ!このままじゃ、
ロクな大人にならないわよ!いい加減にしなさい!」と叱る
→子供は「ごめんなさい」と謝るが、懲りずにまた嘘をつく
→親は「きっと陰でペロっと舌を出してるんだわ」と思うと余計に腹が立ち厳しく叱る
→子供は増々嘘をつき、親は増々腹が立って叱る・・・。
⇒この例だと、子供が嘘をつく目的は「注目(を集める)」や「権力(を握り
親を振り回す)」と推測されます。
ならば、”その手には乗らない”事です。
例えば「もしかしたらあんたは、嘘をつく事で私に構って欲しかったんじゃ
ないの?」と伝えて子供の反応を見ます。
当たっていそうなら「確かにお母さんは仕事や弟達の世話で忙しく、最近は
充分構ってあげられなかったかも知れない。それはごめんね。でも、あなたの事は
いつも大切に思ってるし、これからも見守ってゆくわ」等と伝えてハグするのも
いいかも知れません。
そして子供の良さ(弟達や友達に優しいとか、家の手伝いをする等)に注目して
それを褒めていってあげるのもいいでしょう。
※万が一、思い当たらなければ「あんたのどういう所に注目して欲しい?」
とか「うちの家族がもっと幸せになる為に私達やあんたができる事は何かな?」
と子供に聞いてみてもいいと思います。
そしてそれを、できれば家族みんなで話し合って実行してゆく事もできる
と思います。
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