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★過去のコラム記事一覧はこちら⇒過去のコラム記事一覧
2025/7/11 (金)
「防衛的な完璧主義」から抜け出すヒント(上)
<前回からの続き>
今回からは
前回で定義した「防衛的な完璧主義」から抜け出す為のヒント
をお書きしてゆきたいと思います。
<(防衛的な)完璧主義から抜け出すヒント(上)>
①自己否定の緩和
(1)自分の容姿や性格、能力等で、気になる所を細かく分ける
例:自分の容姿が気になる⇒(細かく分けると)顔、首、胸、
ウエスト周り、脚、姿勢・・・等々。
(2)その中で特に否定が強い部分を更に細かく分けてピックアップする
例:顔(細かく分けると)⇒一重のまぶたが嫌、と
ウエスト周り(細かく分けると)⇒太い、くびれてない所が嫌
(3)その部分の否定に対しての反論や言い訳を用意する
例:「一重まぶたも、ウエストがくびれてないのもお母さん側の遺伝
だし、私のせいじゃない。
ウエストが太くなったのも、高2で勉強に専念する為に
部活をやめさせられたから仕方がないし・・・」等々。
②自己肯定への足掛かりを見つける
(1)自分の容姿や性格、能力等の中で、肯定できる、若しくは
否定的に感じない部分をできるだけ沢山ピックアップする
例:「鼻がスッとしてるのは少しは気に入ってるし、
困っている友達を放っておけないお人好しの性格も悪くない、
好きなダンスは結構自信があるし、
我ながら頑張り屋さんだとも思う。」等々。
(2)その部分に少しでも肯定的なイメージを加える
例:「鼻の形だけで言うと憧れているアイドルの人と似ている。
鼻筋が通ってるのは、私のお爺ちゃんと似てるから、
お爺ちゃんに感謝しなきゃ!
友達みんなから好かれているのは、私のお節介な性格のお陰
だとすれば、その性格にも友達にも感謝しなくちゃ。
ダンスを頑張っている自分の事は褒めてあげたいな。」等々。
<次回へ続く>
2025/7/8 (火)
「建設的な完璧主義」と「防衛的な完璧主義」
<前回からの続き>
前回お書きした様に、
一概に「完璧主義」と言っても、
自身や社会の成長・発展に繋がるもの
と
自身を苦しめてしまうもの
の2種類があると考えられます。
そしてそれは(大別すると)
「建設的な完璧主義」と「防衛的な完璧主義」
があるからだと思います。
例えば、
ダイエットに目覚め、同じように厳しい食事制限を自分に課してる
A子さんとB子さんという二人の女性が居るとします。
A子さんは元々ファッションに興味があって憧れるモデルさんが居て、
「私もあのモデルさんみたいになりたいな。まずはダイエットして
あの人が格好良く着こなしてるパンツがはける様になりたいなあ。」
と思って、
そのモデルさんのウエストサイズを目標にダイエットを始め、
そのパンツと似た柄・シルエットのものをネットで探し出し、
買い物かごに入れて
自分がそのパンツをはいている姿をいつもイメージしていました。
一方B子さんは、
高校生になって部活をやめてから「太った?」と
家族や友人から言われた事が気になってダイエットを決意しました。
食事は野菜のみで糖質や脂質を採らないものですから、
どんどん体重が落ちて行ってとうとう30㎏少しになってしまいました。
母親からも「あなた、やせ過ぎよ!これ以上食べないでいると
病気になっちゃうよ!」と言われても、
「まだ太ってる、もっと痩せなきゃ!」と食事制限をやめられず、
とうとう起きる事もできなくなり、”拒食症”と診断され
入院を余儀なくされました。
同じ様に完璧なスタイルを求めて完璧な食事制限をしている
A子さんとB子さんでは何が違うのでしょうか?
それは恐らく、
A子さんは、
自分に対するセルフイメージがそこまで否定的(マイナス)では無く
ダイエットによって付加価値(プラスα)を付けてゆく、
といった言わば「建設的な完璧主義」が働いていると考えられます。
ですから、
小さな目標でもそれが達成できれば自分に付加価値がプラスされるので、
そこまでダイエットにこだわり続ける必要も無い
のだと思います。
B子さんの場合は、
自分に対するセルフイメージが恐らく否定的(マイナス)で
他者からの攻撃を常に脅威と感じていて、
それに対する防衛としてダイエットを始めた
のだとすれば、「防衛的な完璧主義」と言えるでしょう。
もしそうであれば、
自分が測定不能なマイナスを背負い込んでいるとすれば、
そこにいくらプラスを積み重ねても”±ゼロ”には達する事ができない、
つまり自己肯定できない
でしょう。
そう感じている人にとっては、
「これだけ痩せたから攻撃されない」なんて保証はない訳ですから、
目標が見出せず「まだダメだ!もっと痩せなきゃ」等と
無限ループにはまり込んでしまうのでしょう。
(※こういった「防衛的な完璧主義」は、拒食以外にも、整形や仕事、
家事・育児、共依存、等様々な問題と絡んでいると思われます)
もし、そうであるなら
B子さんの様な「防衛的な完璧主義」で苦しんでいる人は
どうすれば良いのでしょうか?
次回からは、そのヒントをお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
2025/7/4 (金)
完璧主義の素晴らしさ
うちのルームにも
所謂、”完璧主義”が高じて生き辛くなって悩んでお越しになる方
もいらっしゃいます。
そういう方にとっては、
「完璧主義のせいで苦しいのだから、完璧主義をやめたい」
と思われるのも当然だと思います。
ただ、
人間にとって”理想的な”完璧主義は
とても素晴らしいものだと私は思っおります。
例えば、
野球のイチロー選手や大谷選手等の様に、
「完璧なバッティング」や「完璧な投球」を求めて
日々努力を積み重ねている姿には感動を覚えますし、
本人達も「完璧主義をやめたい」とは思っていなさそうです。
他の専門職の人でも、
自分のこだわりの分野に関しては完璧を目指し
常に努力・向上しようとされてる人は
”プロフェッショナル”として尊敬・賞賛されたり、
本人もそれを誇りに思っている事でしょう。
勿論、
そういった”プロ”でなくても、
好きなゲームを完璧に攻略しようと、攻略本を必死に読みあさる子供
や
完璧なスタイルを目指し、完璧にメイクして街を闊歩している人
もいるでしょう。
過去、日本の技術者たちも”完璧なモノづくり”を目指したからこそ、
日本の技術は世界に認められる様になったのだと思います。
こういった面にスポットを当てると、
完璧主義は個人の成長や社会の発展に寄与する素晴らしいもので
思わず「完璧主義、万歳!」と言いたいところです。
なのに、
一方ではその”完璧主義”ゆえに苦しんでおられる人もいらっしゃいます。
それは何故か?
次回はその”違い”について私見をお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
2025/7/1 (火)
自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント(4)
<前回からの続き>
前回の方法で、
ポジティブな未来像をイメージする事ができれば、
その未来に向けて、今できる小さな事を実行に移しましょう。
<自己否定/劣等感から抜け出す為のヒント>
④それに向けて”半歩”踏み出す
前回お書きした方法によって、
魔法みたいに自己否定や劣等感がすっかり無くなっている”未来の一日”
を十分主観的にイメージできれば、
その感覚に暫く浸りましょう。
そして、
・その未来の自分からの視点で、過去(即ち、苦しんでいる今現在)の自分
をイメージして眺めてみましょう
・どんな表情や姿勢、様子をしてますか?何か訴えている様に感じますか?
・その過去の自分を見て、どう感じますか?
・その過去の自分に思いやりや安心感を与えましょう
例:「君は悪くないし、ダメでもない。
でも傷つけられてそう思い込んでしんどかったね。
けど、今の僕を見てごらん・・・君がそんな地獄を耐え抜いた
お陰でこうなれたよ!有難う。
だから今は辛いだろうけど、大丈夫だから安心してね。」等々
・未来の自分から見て過去の自分、つまり今現在の自分へ
半歩踏み出すアドバイスを与える
例:例えば、3年後の”未来の自分”としての感覚・感情を
十分味わっている時に、
(3年前の苦しい自分が、ほんの1ミリでも半歩でも
今の自分に近づく為には何をすればいいかな?と考えて)
「気持ちよく感じる布団を手に入れて、
朝陽が差し込む場所にベッドを移動して、
まず朝起きるところから始めてみない?」
或いは
「朝早く起きて外に歩きに行って、花の香りや風、鳥のさえずり
等の自然を感じてみない?」
また或いは、
週に1日は、”未来の自分に成りきる日”を作って、
未来の自分のイメージの中に出て来た事柄のうち、
今無理なくできる部分を実行してゆく、等々。
※お独りでは難しい場合はお気軽にご相談下さい