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コラム/2013-12-24

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セラピスト・カウンセラーの大家は、やはり違う

以前の記事でご紹介したカリスマ精神科医の神田橋條冶先生、龍谷大学教授の
天才セラピスト東豊先生、20世紀のカウンセリング界の巨匠
カール・ロジャーズ先生

最近、ご著書や関連本を読んで「やはり凄いな、違うな!」と敬服したので
忘れないうちに(笑)記事にさせて頂きます。
(※少しばかり専門的になるかも知れませんがお許し下さい)

新しい心理学の潮流で言うと、「専門家が患者を治療する」という専門家中心主義や
過去の医学モデルを基にした心理学理論は違うんじゃないか?と、ポスト構造主義
といった哲学や社会構成主義といった社会学を基に「脱中心化」「脱構造」を目指して
マイケル・ホワイトの「ナラティブ・セラピー」
アンダーソン&グーリシャンの「コラボレイティブセラピー」
アンデルセンの「リフレクティングチーム」等が欧米で人気があります。

彼・彼女達は、要するに「専門家が中心にならない」様に、
しかも「その人に問題がある、という考え方から脱しさせる」為に「外在化」を
使ったり、問題を含んだ物語を書き換える為のちょっとした手伝いをしたり、
「”無知”のポジション」を採ったり、セラピスト+クライアントのチームとそれを
聞いてた別のチームで交互に意見を述べ合ったり、という方策を採ったりしています。

そして前にも述べましたが、神田橋先生は整体や民間療法、どの薬が合ってるかを
Oリングテストで選ぶ、等のまさに「精神科医」という構造を”脱構築”している
感じを受けました。

東先生は「システムズアプローチ」という手法の日本の大家ですが、専門家が
「(家族)システムに変化を及ぼす」という部分では、「脱中心化」する以前の理論
と言えると思います。

所が最近のご著書で、P(ポジティブ)循環を横(家族システム)に生じさせる
だけではなく、縦(神仏)にも生じさせる事が必要と仰られています。

例えば先生は「神様、このクライアントの為に私をお使いくださって、
有難うございます」等と、毎朝毎晩神様に感謝をされるそうです。

僕の勝手な意見ですが、そうされる事によって「クライアントより一段上」
という立場から「神の元では同じ」という「脱中心化」を計られておられる
ように感じました。

更に「家族システム」を変化させる、という事よりもP(ポジティブ)循環を
縦横に生じさせるという家族システム論の脱構築をなさっておられるようにも
じました。

そしてカール・ロジャーズ先生は、「受容」「共感」「自己一致」の3原則を掲げ
「傾聴」の本家本元の巨匠です。
※日本のカウンセリングで傾聴(話を聴く)が多いのは先生の影響です

ロジャーズ先生と言えば、「傾聴」、「指示やアドバイスはしない」という
イメージが強いのですが、家族療法家のリン・ホフマン先生が
ロジャーズ先生の面談ビデオを見て、驚くような事を書いておられます。

ー「ビデオを見て、ロジャーズの沈黙の使い方や身体感覚への関心の払い方が
 トム・アンデルセンに似ている。”積極的傾聴”や”無条件の肯定的関心”
 といった印象とは非常に異なり、むしろコラボレイティブなアプローチに
 とてもよく似ている」。

もし、ホフマン先生がおっしゃる通りなら「歴史に名を残す大家はさすがに違うな」
と思います。

「〇〇学派」や「△△論」といった”薄い構造”ではなく、
臨床の現場で身に付けられた「生きた分厚いオリジナリティー」を持っておられる
のだと。

それを理論や技法のみを真似たところで、所詮はコピーなんだなと。

そういった意味では、僕自身も現場で得させてもらってるものを
もっともっと分厚くして行きたいと思います。

因みに神田橋先生と東先生のご著書で専門家は勿論、一般の人にも読みやすくて
大変わかりやすく為になる本をご紹介します。

◎「発達障害は治りますか?」(神田橋條冶他著、花風社)
◎「リフレーミングの秘訣」(東 豊著、日本評論社)



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