コラム/2014-03-26
カウンセラー、セラピストの陥りやすい罠
先日の新年会の時に、ある先生が「〇〇先生(カウンセラー)はダークサイドに落ちている」
と仰っておられました。
「(ダークサイドに)自分も落ちるし、あなたも落ちている」と言われ
考えさせられました。
ー
人間は、様々な欲求を持っています。
そしてその欲求充足の為に他者を利用しようとする場合もあります。
(まあ、「利用する」という言葉にしてしまうと大変失礼かも知れませんが・・・。)
例えば、マズローの欲求5段階説に沿ってお話すると、
①「生理的欲求」を満たす為に生活してゆく手段としてクライアント様を利用する
②「安全の欲求」を満たす為に「より安定した生活」や「生活水準を上げる」為に
クライアント様を利用する
③「所属と愛の欲求」を満たす為に、クライント様に(或いは所属する自分の
グループの中で)「受け入れられる様に、嫌われない様に」、極端に気を遣い、
時に必要な「クライアント様の事を考えての苦言や正対/対峙」を避けてしまう
(僕にはこれが少しあります)
④「承認欲求」を満たす為に、クライアント様からの承認や尊敬を得ようとしたり
今の仕事を通して、専門家としての名声を得ようとする
(これが強い専門家は多いみたいです)
⑤「自己実現欲求」の手段としてクライアント様を利用する
(僕はこれが大きいと思います)
ー
勿論、欲求を持つ事は当たり前ですし、プロとして仕事をしている以上は、
誰しも結果としてはクライアント様を利用させて頂いてる訳です。
ただ、これだけ(自分の欲求を満たす事)で終わってしまうと
「じゃあ、クライアント様の欲求や成長はどうなるの?」
という事になってしまいます。
そこで、ダークサイドに落ちない為にはどうすればいいのか?
を僕なりの考えで書いてみたいと思います(自戒を込めて)。
まずは「他者から得ようとしているものは何で、それを自分から得る為には?」
と考えてみるのもいいかも知れません。
ー「私はクライアント様から何を得ようとしてるのだろうか?どんな欲求を
満たそうとしているのか?・・・安心・安全?承認?愛情?存在価値?・・・」
「それを自分自身から得る事はできないのか? できるとしたらどうやって?」
等と自問して、自分から得られるものは自分から得る事を考える。
次に「感謝する事」、「相手の欲求や成長を考える事」、「還元してゆく事」
が大切だと思います。
①感謝する事:クライアント様のお蔭で仕事ができる。
家族を飢えさせなくて済んでる。自分の欲求を満たせて頂いてる
②相手の欲求や成長を考える:クライアント様の欲求に焦点を当てて、
それに沿った援助を行う。今は嫌われたとしても、その人の3年先、5年先
の事を考えた援助を行う(僕はこれが課題です)
③還元してゆく事:自分自身が身に付けてるものや成長した部分を
即その場その場で最大限にクライアント様に還元してゆく。
社会や世の中に自分が培ったものを還元してゆく。
僕もまだまだダークサイドに片足を突っ込んでいるのかも知れませんが、
5段階を突き抜けて「自己超越」に至れたらなあと思っています。
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