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コラム/2015-01-13

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ストレスは健康の為になる?

以前、NHKテレビで心理学博士のケリー・マクゴニガル女史が興味深い発表
を行っていた。

アメリカの成人3万人に8年間に渡ってストレスと健康の因果関係を探る調査
を行った。

最初に過去1年間のストレスを感じた度合と
「ストレスが健康の害になると思ってるか否か?」を聞いた。

そしてその後の追跡調査によると
ストレスを多く感じて、且つ「ストレスは害だ」と考えてる人の死亡リスク
は43%増加したそうだ。

逆に、ストレスが多くても「害だと思ってない」と考えてる人の死亡リスク
が最も低かったそうだ。

そして、「ストレスが害だ」と信じる事によって、
アメリカでは年間約2万人の人が死亡していると推定されているそうだ。

実際、緊張や不安等で心臓がバクバクし、呼吸が速くなり汗が出ると
「不安やプレッシャーに負けている証拠」と感じ、それを抑えようとするだろう。

(でも、多くの場合は抑えられるどころか増々バクバクが続いてしまいますよね?)

ところがこの身体の反応を「課題に取り組む為に身体が活性化された」と
とらえる様にすると、どうなるのか?

その研究がハーバード大学で行われた。

そこでは被験者は「ストレス反応は有用なもの」と教えられた。

 心臓のバクバクは準備している証拠。
  速い呼吸は脳にたっぷりと酸素を送ってる・・等と。

そして、そう考えた被験者達は不安が軽減されただけでなく
実際に身体反応も変化したらしい。

通常のストレス反応では、血管が収縮し、その為に心血管疾患に繋がるのだが、
「ストレス反応は有用」と意味づけされた被験者の心臓はバクバクにてるのに
何と血管は収縮しなかったそうだ。

そしてこの状態は喜びに満ちてる時や勇気に満ちてる時の状態と似ているそうだ。

彼女の発表を見た時に思い浮かんだ事はフランクルの逆説志向森田療法の事だ。

通常、不安や緊張に襲われて困ってる人は
それを「止めよう止めよう」としてドツボに嵌ってしまう。

もしかすると、その「止めよう」と思う事自体が血管を収縮させてしまうのでは?
と勝手に推論しました。

一方「逆説志向」は止める事の反対で
「もっと緊張や不安を高めて、笑えるくらいの大げさなストーリーを描く」
という方法を採りますし、
森田療法でも緊張や不安等を抵抗せずに「あるがまま」に受け入れようとします。

もしかするとそうやって行けば、血管が収縮する事なく最早ストレスは害ではなく
(生理的には喜びや勇気に満ちた状態になるとすれば)心身の健康の為の
素晴らしいギフトになるのかも知れません。

譬えて言えば、強制労働で毎日重いものを運んだり上げ下げさせられてる人と、
「筋肉を鍛えよう」と毎日同じ負荷のバーベルやマシンに向かってる人は
まるで違う結果になると思います。

そういった意味では、いかに「意味づけ」が大切か?
を改めて感じた発表でした。



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