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コラム/2016-03-01

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心理療法の偏り

以前、「フロイトの原因論」「アドラーの目的論」「そんなの関係ない論」
(M・エリクソン、NLP、ブリーフセラピー、ナラティブセラピー等)
の記事を書きました。

僕の考え方としては、
「大多数の症状は悪循環によって維持されている」
「だから、悪循環を断ち切る為には、フロイト的な考え方も、
アドラー的に考えても、”そんなの関係ない論”に立っても、何でもよい」
という事です。

例えば、

①幼児期に親に全否定されて育ち、それがトラウマとなった
     
②その為に自信が持てず交友関係がうまく行かなかった
     
③その為に増々自信がなくなり、やがて対人恐怖に襲われる様になった
     
④そして増々自信がなくなり対人恐怖がひどくなり、
 仕事をする事もままならなくなった
     
①子供時代に親から否定され続けた事を思い出し、
 増々自己否定が強くなった
     
②その為に増々自信がなくなり対人恐怖も強くなり、
 殆ど引きこもりになってしまった

この様に「原因」と「結果」は直線的ではなく、
「①」→「②」→「③」→「④」→「①」→「②」→「③」・・・
と、まるで「悪循環の輪」の様に連鎖し続けます。

そこには最早「原因」も「結果」もなく、大切な事は「悪循環の連鎖」を
(どこでもよいので)どこかで断ち切ればよいと僕は考えます。

フロイト的には「①」の原因を探ってそれを意識化し表出させれば
「②」以降の問題も解消すると考えるでしょう。

また、アドラー的には「④」の人に関わってゆく自信がないから
対人恐怖を創りだし、更には「①」の「トラウマ」にもしがみつく、
と考えるでしょうから、
勇気づけと心理教育で「自信」を回復させる方向に持ってゆくと思います。

更に、認知行動療法的には「②」以降に働きかけ、
「自信が持てない」事の原因となっている「認知の歪み」を正し、
「④」で妨げられている行動が取れる様に働きかけるでしょう。

また更には「そんなの関係ない論」(ブリーフセラピー)なら、
「④」の症状や「問題とされてる行動」だけに絞り、
それらが維持されているその人個人や対人関係の中での”パターン”を
変えてゆく様に働きかけてゆくでしょう。

僕からすれば(そしてクライアントさんも)
「どこで悪循環を断ち切るかはどうでもいい」訳であって、
大切な事は「できるだけ速やかに今の苦しみを何とかする」事だと思います。

そうした考えを採った場合は、まずそのクライアントさんには
「どこで悪循環を断ち切るのが一番速く効果的か?」を見定めて
「それでもダメなら別の方法を試す」事が肝心だと思います。

そういった意味でも、
どれか一つの考え方に”偏って”しまう事は、僕は避けたいと思います。



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