コラム/2020-08-21
やる気を出す方法④(ノル)アドレナリンのフル活用(3)
<前回からの続き>
前回、
「(ノル)アドレナリンをフル活用しやる気を起こす」ポイントとして、
①脳に危機感をもたらし、闘争/逃走反応を引き起こす
②その危機感を繰り返し生起させる
③興奮→抑制(リラックス)のリズムを作る
の3つが考えられる、とお書きしました。
それでは、
その一つ一つを詳しく述べてゆきたいと思います。
ポイント①
「脳に危機感をもたらし、闘争/逃走反応を引き起こす」
「受験まで、もうあと半年切ったよなあ~。
お母さんも、”浪人は許さないから!”と言ってるから
頑張らないといけないのはわかってるけど、
ついついスマホいじってしまって勉強に集中できないよなあ」
→この受験生の場合は、ある程度の危機感は持っていそうですが、
「個体の存続の危機」とまでの認識は脳は持っていなさそうです。
だから、やる気ホルモンである(ノル)アドレナリンは働かない
と思います。
では、それが働く様に持っていってみますね!
私「もし受験に失敗したら、君は最悪どうなっちゃう?」
受験生「浪人はダメって言われてるから、
ワンランクかツーランク下の大学になると思う」
私「もしそうなったらどんな気分?」
受験生「もう、最悪!・・・みじめで悔しい」
私「もしそうなったら、家族や周りの人は君の事どう思う?」
受験生「親はがっかりして、僕の事見放すかも・・・?
よくできる弟は僕の事馬鹿にするだろうなあ・・・。
そして友達は、みんな志望校に受かって、
会いづらくなるかも・・・?」
私「もしそうなったらどんな気分?」
受験生「弟が馬鹿にするのだけは許さない!むかつく。
そして友達と会いづらくなったら寂しいなあ」
私「もしそうなったら、君の将来は最悪どうなっちゃう?」
受験生「思った会社に就職できずに、非正規雇用になって、
結婚もできずに、弟とも収入にも差が付き、
親は弟をより頼りにするだろうなあ~」
私「もしそうなったらどんな気分?」
受験生「僕は昔から、よくできる弟と比較されてきたんだ!
一生弟に頭が上がらなくなるのだけは嫌だ!
許せない!絶対弟を見返してやりたい!」
→はい、ようやく(ノル)アドレナリンが出そうな所まで来ましたね(笑)。
つまり、
(1)「今これをしないと最悪自分はどうなるのか?」
→「そうなったら、どんな気持ちになるのか?」
(2)「今これをしないと家族や周りの人は自分の事をどう思うのか?
その人達との関係は最悪どうなっちゃうのか?」
→「そうなったら、どんな気持ちになるのか?」
(3)「今これをしないと自分の将来は最悪どうなるのか?」
→「そうなったら、どんな気持ちになるのか?」
といった、
(1)最悪の自分(とその時の感情)
(2)家族や周りの人との最悪の関係性(とその時の感情)
(3)最悪の未来(とその時の感情)
を導き出すことが大切だと思います。
そしてこれを自分で行うには、
それらの質問を自分に対して投げかけ、
それに対する(1)~(3)の答えを書き出してみませんか?
※やる気ホルモンである(ノル)アドレナリンが働き始める為には、
「怒り(=闘争)」または「恐怖(=逃走)」
のどちらかを強く感じる必要がありますので、
そこまでの感情が生起しなければ、もっと最悪な想像を行う必要がある
と思われます。
それでは次回は、
残りのポイントである、
②その危機感を繰り返し生起させる
③興奮→抑制(リラックス)のリズムを作る
についてお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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