コラム/2021-01-18
HSPの特徴(D・O・E・S)①
<前回からの続き>
今回はHSPか否か?の判断の目安の一つとして、
エレイン・アーロン博士が重要視されている「DOES」について
お書きしたいと思います。
※この4つの気質が揃うと概ねHSPと考えられると言う事です。
<HSPに特徴的な4つの気質>
①「D」(DEPTH OF PROCESSINNG)=処理(受け止め方)の深さ
→物事の決定や判断で物事を様々な角度から捉える為、時間がかかるが、
慎重に考え抜く事ができるのでリーダーになる事が多い。
環境の些細な面に気が付き、新しい状況では周りを観察し、
過去の知識と照合する為に立ち止まる=時間をかける。
そして物事の本質をより深部で捉えようとする。
(例えば「この仕事をやる意味とは?」とか「私の存在意義とは?」とか
「私の人生の意味とは?」等と意味づけを求める傾向等)
※但し過去の知識を基に確信を持って敏速に勇猛果敢に行動する
事もできる
②「O」(BEING EASILY OVERSTIMULATED)
=刺激に過敏(神経の高ぶりやすさ・刺激過多・過剰に刺激を受けやすい)
→自分の内面や外で起こっている全てを深く受け止め、
しかも受け止めるものが沢山あると結果として刺激過多になる。
そして心身共に疲労し易くストレスを感じてしまう。
※1:エレイン博士はHSPの人は週40時間以内の仕事が理想と言ってる
※Cf:ASD(自閉症スペクトラム)の知覚過敏は、
社会的な手掛かり(例えばコミュニケーションの)になる様な
刺激には反応しないという点でHSPのそれとは異なっている。
③「E」(EMOTIONAL REACTIVITY AND EMPATHY)
=強い感情反応と共感
→HSPは物事を深く処理する事でそれに対する強い感情が生まれる
と考えられ、ポジティブな経験もネガティブな経験もどちらにも
強く反応する。
そして相手の気持ちへの共感力が強い。(ミラーニューロンの働き
が強い?)
※HSPとよく似た概念の「エンパス」は、この共感力に特化したHSP
だと言えるかも知れません。
(エンパスの人の研究をしている米国の精神科医ジュディス・オルロフ曰く
「エンパスとはHSPを更に敏感にした、周り(他人)のエネルギー
(感情・苦痛・感覚)をすべて取り込んでしまう人」と言っている)
④「S」(SENSITIVITY TO SUBTLETIES)
=感度の鋭さ(些細な事も気が付く・些細な刺激に対する敏感さ)
→事物や相手の表情や声・態度・雰囲気等のいつもとの「小さな違い」
を見つける
以上の4つに加えて、最近ではアーロン博士は5つめの「D」を含めています
※⑤「D」(DIFFERENTIAL SUSCEPTIBILITY)
=感受性差(差次感受性)
→変化や違いに敏感で、ポジティブな変化(良い環境)からは
ポジティブな影響(良い影響)、
ネガティブな変化(悪い環境※幼少期の環境等)からは
ネガティブな影響(悪い影響)を受け易い。
(だからこそ、HSPにとっては「どんな環境で育つか?」が特に重要)
次回は、この「D・O・E・S」に沿って、
以前取り上げたAさんの例を分析したいと思います。
<次回へ続く>
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