コラム/2021-01-20
HSPの特徴(D・O・E・S)②
<前回からの続き>
今回は前回取り上げたHSPを特長づける4つの気質(D・O・E・S)に沿って
Aさんの例を分析したいと思います。
Aさん:(あれ?!お母さんの声に何だか険がある。
声のトーンもいつもより低い。それに表情もいつもと微妙に違う。
<分析>この部分では、母親の「いつもとの微妙な違い」を感じ取る
「S」の感度の鋭さが働いています。
Aさん:「私が何か怒らせる様な事をしたのかなあ・・・)
<分析>ここから「D」によって過去の記憶と照合しながら深く考えてゆく
といった深い処理が始まっています。
母親:「お父さんも京香(妹)もとっくに食べ終わったから
早くご飯食べてくれないと洗い物が終わらないのよ!」
Aさん:(やっぱりそうだ。でも私だって仕事で遅くなった訳で、
遊んでて遅くなったんじゃないし!・・・
お母さんがこんなんじゃあ、ご飯も美味しく食べられないし、
安らげない。でもお母さんも京香の受験やお祖母ちゃんの
介護でイライラしてるんだろうなあ~)
<分析>深い処理(「D」)が続き、徐々に神経が高ぶり始め「O」)、
強い感情反応と共感(「E」)が始まろうとしています。
母親:(イライラした表情と口調で)「何ボーっとしてるのよ!
早く食べなさいよ!こっちが困るんだから!」
<分析>Aさんが「深い処理」である「D」を行っているのを
母親は「ボーっとしてる」と捉えてしまいました。
Aさん:(抑えきれず)「私だってね、このところ残業続きでミスも増えて
課長には怒られるし凄いストレス抱えてるのよ!
何でわかってくれないの?!」
<分析>神経の高ぶり(「O」)がMAXになり、
強い感情反応(「E」)が表出しました。
母親:(ブスッとした表情で無言でリビングから出てゆく)
Aさん:(あ~またキレてしまった・・・。お母さんが大変なのを
わかっていながら辛く当たってしまって、益々お母さんは
しんどくなるだろうなあ~。いつもこうなってしまう・・・
私って本当にダメな娘だ。
消えてしまった方がいいのかなあ・・・)
<分析>深い処理である「D」はまだ続いていて、
HSPの「良心的である」と言う気質の為に反省し自分を責めています。
Aさん:そしてAさんは何故か涙が止まらなくなり、ご飯に箸も付けられずに
自室のベッドに潜り込んで泣き続けました。
<分析>深い処理「D」と神経の高ぶり「O」、強い感情反応「E」が
中々止められない状況です。
※この様な流れを変える方法については以前お書きしましたが、
次回からは別の観点から「この様なパターンにならないヒント」
をお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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