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コラム/2021-05-24

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劣等感や怒りや不安を作り出す人

<前回からの続き>

前回、マズローの欲求5段階説を基に

「社会的欲求」や(人間のみが有すると思われる)「承認欲求」
他人と比べて劣ってるといった「劣等感」が形成されないと
不快刺激とは認識されずに、(ノル)アドレナリンシステムが作動せず、

→ドーパミンシステム→セロトニンシステムといった
欲求充足の行動を取る為の動機付けができないのでは?

そして、
「不安や怒りや劣等感」を作り出してでも、意欲や喜びや安心(=報酬)
を得ようとするのかも知れない、といった推測を述べました。

今回は架空のAさんの例で、その事を具体的にお書きしたいと思います。

Aさんは、
「家族の為に」と仕事を頑張り、職場で評価され、そこそこの役職を得て、
子供達の成長を楽しみに生きてきましたが、
数年前に子供たちは自立して家を出て行きました。

Aさんは仕事も子供の相手も一生懸命してきましたが、子も自立し、
30数年務めた職場でも先が見えてきて新たな目標や生きがいも見つけられずに
日々不安を感じるようになったり、イライラして奥さんにあたったり
する様になりました。


落ち込んだりイライラしてる夫に
奥さんは「男性版の空の巣症候群かしら?」と心配し、
「何か、趣味でも見つけたら?」と声を掛けますが、

夫のAさんは、
「うるさい!俺の人生は一体何だったんだろう?」
毎日の様に不穏な様子を見せます。


次第に奥さんは夫との心の距離を感じる様になってきました。

このAさんの例で申しますと、

Aさんは恐らく「家族を守る為」といった目標を掲げて仕事を頑張り、
「子供を一人前に育てたい」と子と関わってきた・・・。

→これは「欲求(快)充足」に向けてのドーパミンシステムが作動し、
 長期的にモチベーションを維持していたと考えられます。


そして、その為には「もし、家族を幸せにできなかったらどうしよう?」
とか「出世競争で同期の社員達に後れを取ったらどうしよう?」
という不安や、

「いやいや、絶対に同期には負けないぞ!」とか
「子供に無関心だった俺の親父の様にはならないぞ!」等といった、
「不安」や「闘争(怒り)」等の「(ノル)アドレナリンシステム」も作動し

その時々のモチベーションの維持にも役立ってきたのではないか?
と考えられます。


ところが目標を達成し満足した途端に、
ドーパミンシステムや(ノル)アドレナリンシステムが停止し、
「やる気」や「意欲」が失われていったのではないでしょうか?


勿論、
「やれやれ。子育ても終わって、あと5年で定年だ・・・
 あとはのんびり暮らそうかな?」
と思える人もいらっしゃるでしょう。


そう考えられる人は、恐らく「安心感・満足感・」を求める
「セロトニンシステム」が元々優位な人なのかも知れません。


でも、
Aさんの様に「やる気」「負けん気」「達成感」等の「快感情」を求める人は
元々「刺激」を求める傾向の強い「ドーパミンシステム」
及び「(ノル)アドレナリンシステム」が優位な人ではないか?
と考えられます。


だとすれば、
「刺激」がなくなってしまえば、それらのシステムが働かなくなるので、
常に刺激を作り出す必要があるのでは?と思います。


そして「劣等感」「怒り」「不安」
それらのシステムを作動させる為に用いられている”刺激”なのではないか?
と考えます。


つまり、
刺激を求める傾向が強い人にとっては、退屈が苦痛になるという事です。


※そういったタイプの人にはドーパミンの流量を減らす「安定剤」や
 セロトニンの流量を増やす「抗うつ薬」「抗不安薬」
 (=結果としてドーパミンが減る)等の薬剤の使用は逆効果になる
 かも知れません

次回からは、
この推測(あくまで私の仮説です)を基に、刺激を求める傾向が強い
(=「ドーパミンシステム」「(ノル)アドレナリンシステム)」優位型)
が故に「劣等感」や「怒り」、「不安」等に囚われる事が原因と思われる
メンタル不調を取り上げてゆきたいと思います。

<次回へ続く>



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