コラム/2021-10-15
刺激過多から来るメンタル不調改善のヒント
<前回からの続き>
今回からはタイプ別のメンタル不調改善のヒントを
お書きしてゆくいたいと思います。
今回はまず刺激過多からくるメンタル不調(前述のA群)改善のヒントから。
<刺激過多からくるメンタル不調改善のヒント>
①環境調整
②意識のベクトルを変える
③安全基地の確保
④不安に向き合う
⑤思い込みから脱する
具体的な方法を前述の「A群」の例を基にお書きします。
<A群>
1.「電車に乗るのが怖い!電車の中でまた息苦しくなって、
倒れてしまったらどうしよう?・・・」(所謂「パニック障害」)
→①環境調整:サングラスやマスク、ヘッドホンで音楽を聴く、スマホゲーム
をする、飴を舐める等、五感から入って来る不快な刺激を減じる
②意識のベクトルを変える:車内でスマホゲームや動画、音楽に熱中する、
自分が興味がある事(例:他の乗客の化粧の仕方やファッション、
アクセサリー等)に意識を向ける、
楽しみにしている事(例:週末の旅行等)の妄想を膨らませてゆく、
紙パック飲料を音を立てない様にストローですすってゆく、等。
③安全基地の確保:車内で、いざという時に助けてくれそうな
優しそうな人を見つけておく、
友人や家族に事情を言っておいて、車中ではその人とLINEをし続ける、
お気に入りのお守りを握りしめておく、等
④不安に向き合う:「今の不安が実現したら最悪どうなるか?」
(例えば、最悪車中で倒れて迷惑を掛けたり恥ずかしい思いをする)
「そうなったらどうするか?」(例えば、翌日から別の車両に移る)
を書き出して、メモにして見返す等
⑤思い込みから脱する:「車内で倒れたら、迷惑かけてしまう。変な人と
思われるに違いない」等といった思い込みに対して、
「もし逆の立場なら私は倒れそうな人を迷惑がったり、
変だと思うだろうか?」等と自問し、
「思い込み」とその「反証」を書き出しておく、等
2.「教室に入るのが怖い!みんなきっと私の事を”コミュ障で暗い奴”
と思っているに違いない」(所謂「(社交)不安障害」)
→①環境調整:先生の了解を得て、イヤーマフ等で音や声を減じる、
どうしても無理なら相談して別室投稿等の措置を取ってもらう
②意識のベクトルを変える:クラスで困ってる人を見つけて、
助けてあげる(例・落とした消しゴムを拾ってあげる、
シャーペンを忘れた子に貸してあげる)
辛そうな子や気になる子の幸せを心の中で願ってあげる、等
※自分に向いていた意識のベクトルを他人に向ける
③安全基地の確保:先生やクラスメイト、部活の仲間の中で、
一人でいいので、安心できる存在を作る、
それも難しければ、家族や学校外(例えばゲーム仲間)で
自分の不安やしんどさを聴いてもらえる存在を作る
④不安に向き合う:「今の不安が実現したら最悪どうなるか?」
(例えば、最悪学校に行けなくなって退学する)
「そうなったらどうするか?」(例えば、通信高校へ転入する)
を書き出して、メモにして見返す
⑤思い込みから脱する:「みんなきっと私の事を”コミュ障で暗い奴”
と思っているに違いない」を裏付ける証拠と、そうではない証拠、
例外的にそんな事思ってなさそうな人の私に対する評価を想像し、
書き出しておく、等
※3.「また上司から叱られると思うと、その恐怖で会社に行けなくなって
しまった・・・きっとみんな私の事を軽蔑してるんだろうな・・・」
(所謂「適応障害」)の例は省略しますが、
同様に「①」~「⑤」の方法を考えてみて下さい。
※これらはあくまで一例にすぎませんので、一人で難しい場合は
お気軽にご相談下さい。
それでは、次回は刺激不足からくるメンタル不調改善のヒント
をお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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