コラム/2022-03-16
希死念慮・自殺念慮が止められない方へ
「あ~また部長に叱られた。どこの会社に行っても私は必要とされない
・・・。こんな私なんてこの世にいない方がいいんだろうなあ。」
「クラスのみんなが私の事を嫌っている。友達が欲しくても表面だけで
誰も私の事なんて好きになってくれない。いっその事死んじゃいたいなあ
・・・」と今日も自傷行為をしてしまう。
所謂、「希死念慮」や「自殺念慮」、或いは自傷行為や自殺企図で
お悩みになってお越しになる方(や当事者のご家族の方)も多いです。
そんな悩みを抱えた方に、周りのご家族や友人達が
「そんな事思わないで!あなたはかけがえの無い存在なの」
とか
「考え過ぎじゃない?もっと前向きに考えたら?」
等といくら慰めたり、諭しても中々そういった考え方や行動は
止める事が難しいと思います。
それはどうしてなのでしょうか?
私の知識と臨床での経験から考察しますと、
「希死念慮」や「自殺念慮」はその人にとっては
恐怖・不安やトラウマ等に対する「生きてゆく為に」必要不可欠な
防衛反応である場合が多いと思われるからです。
だとすれば、
その考えを”正そう”とされたり、無くそうとされると、
無防備な状態で絶望や恐怖・不安、トラウマ等に晒される
事になりますので、激しい抵抗が生じる訳です。
その辺りを次回詳しくお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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