コラム/2022-10-24
強迫行為(強迫性障害の)を無くそうとしてはいけない
「手を何度も洗ってしまったり鍵を閉めたか?を何度も確認してしまう」
「外出から帰ると、服を脱いでシャワーを浴びてからしか部屋に入れない。
聖域である自分の部屋には、家族でさえ汚染されたまま入って欲しく
ない」・・・。
所謂「強迫性障害」と呼ばれる状態に苦しまれてお越しになる方や
お子さんがそういった状態になっていて"巻き込まれて"お困りになって
お越しになる親御さん達も多いです。
そういったお悩みの場合は、一般的には
A精神科や心療内科へ行って抗不安薬や抗うつ薬を処方してもらう
B認知行動療法等の心理療法で、段階的に強迫行為(や巻込み行動)を
減らしてゆく
といった事が考えられます。
勿論、それらの方法は効果が確かめられているものですが、
強迫に襲われている当人が来られない場合は治療できませんし、
薬や療法よりも、それに抗う力の方が強い場合は効果が表れない場合
もあります。
(所謂「難治例)
私は今迄の臨床経験や知識から、
「強迫行為は無くそうとするのではなく、自然に無くなる方向へ導く事」
が大切だと思っています。
こんな事を書きますと、
「放っておいたら余計酷くなるじゃないか?」
と思われる方もいらっしゃると思いますが、そうではありません。
放っておくのではなく、
①心を安定させる介入
②強迫に”代わる”ものを見つける介入
の2つが大切だと思います。
それでは、
何故、強迫行為が生じるのでしょうか?
そして
どうすれば強迫行為が無くなるのでしょうか?
その辺りの私なりの考えを次々回からお書きしたいと思います。
(次回は「自傷行為・他害行為」のお話を挟ませて頂きます)
<次回へ続く>
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