コラム/2023-06-02
何故他人と比べる事で苦しむのか?
<前回からの続き>
前回、
「他人と比べる事で劣等感や嫉妬心が生まれる」
「それによって、”自分が本当は得たいのに今は得られていないもの”を
明確にできる」
「それを目標にして努力や試行錯誤する事が、成長や自己実現=自分の幸せ
に繋がってゆく」
といった私の考えをお書きしました。
もしそうだとすれば、
「他人と比べる事」や「劣等感や嫉妬心」は無くすべきものではなく、
むしろ自分の幸せに繋がるものとして歓迎すべきものと言えるでしょう。
なのに、
何故他人と比べる事で、苦しむ人がいらっしゃるのでしょうか?
今回は私なりに考えるその理由をお書きしたいと思います。
<何故他人と比べる事で苦しむのか?>
A.自分と他人との差異に敏感である
生まれつき、或いはトラウマチックな出来事により、
”違い”(差異)に敏感になり過ぎて圧倒され、差異のみに集中し続けてしまう。
そうなると差異を埋める努力は不可能に思えてしまい、
次々と差異ばかりに目が向き続け、そこから先に進めなくなる
B.思い込みの強さから自分を客観視できていない
(1)「他人は私の事をこう思っているに違いない」等といった
思い込みの強さから自分を客観視できなくなり、
劣等感に集中し続け、そこから先に進めない
(2)「羨ましい!むかつく!」と嫉妬心に集中し過ぎて
自らを省みる事ができなくなり、先に進めなくなる
※これらの状態に陥っている時には、
最早「他人と自分を正確に比べる事さえできていない」と言えるでしょう
C.自分の努力だけでは実現が難しいものを”目標”としてしまっている
例;「世の中の人皆から愛されたい」(=誰も私を嫌わないで!)
「みんな私の事を認めて!」「全ての面で他人に勝ちたい」等々
D.その”目標”を絞り切れていない
他人との違い(差異)のみに集中すると、「あそこもここも・・・」
と自分の改善点が沢山見つかり過ぎて、
「どこから手をつけて良いか?」がわからなくなり結局先へ進めなくなる
E.その”目標”に至る段取りが組めていない
”改善目標”が決まったとしても、
「どうやって改善してゆくか?」「どこから手を付けてゆくか?」
の段取りを組む事ができない
F.いつまでも他人との比較に拘り続けて
”理想の他人”⇒”理想の自分”へと「内在化」できていない
例:野球のイチロー選手が子供時代に憧れていた選手が何人か居たとして
その人達と自分をずっと比べるのではなく、憧れの選手達を統合して
「自分の中の理想像」として取り込み(内在化してる)、
それに向けて努力し続けるからこそ
最早他人と比べる必要が無くなったのでは?と思います。
私が考えるに、
「他人と自分を比べて苦しんでいる人」は
上記の「A」~「F」のいずれか、または複数の要因の組み合わせによるもの
だと思います。
もしそうだとしても、
他人と比べてしまう事で、現に苦しんでいる人は
どうすれば良いのでしょうか?
次回からは、
その苦しみから抜け出す為のヒントをお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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