コラム/2023-09-20
演技性パーソナリティ障害の特徴
<前回からの続き>
今回は、
「演技性パーソナリティ障害」の特徴
ついてお書きしたいと思います。
<演技性パーソナリティ障害とは?>
◎「演技性パーソナリティ障害」の特徴としては、
様々な場面での対人関係において、過度に注意を引こうとする行動
が挙げられます。
無意識のうちに他人との関係で役柄を決め、それを演じてしまったり、
泣いたり周囲を非難したり、自殺をほのめかしたり、作話といった
考え方や感情を大げさに誇張してでも、
話題の中心になっていなければ気が済まない。
また、不適切なほど性的に挑発的、誘惑的な外見や行動をする。
(但し性的な面は消極的で、しばしばシャイであったり、遊戯的である)
更には、仕事面でも対人交流の面でも熱し易く冷め易い。
加えて、他人の意見に影響されやすく、だまされやすい特徴も有する。
つまり、
過度の情動性と注意を引きたい・注目を浴びたいといった欲求
を持っている。
◎DSМの診断基準
・自分が注目の的になっていない状況では不快感を覚える
・不適切なほど性的に誘惑的または挑発的な形で他者と交流する
・感情がすぐに変わり、浅はかに見える
・自分に注意・関心を引くために身体的外見を利用する
・会話は過度に印象的だが非常にあいまいで、内容が無く詳細に欠ける
・感情を劇的で芝居がかった大げさな形で表現する
・被暗示的、即ち他人または環境の影響を受けやすい
・対人関係を実際以上に親密なものと思っている
・症状は成人期早期までに始まっている
(※年齢とともに症状が治まっていく傾向がある)
<演技性パーソナリティ障害の例>
「職場のA子さんは、いつも露出の多い流行の派手な服を着、
派手な化粧をして、職場の男性や客の男性に馴れ馴れしくハグをしたり、
色目を使って”〇〇さんの事が好きよ”と平気で誘惑する。
注意されたり、陰口を言われると”私は何も悪い事してないのに、
いつも誤解される・・・”と大げさに泣いたり、
ドン引きして無視して来る同僚には、”何なのよ?!
みんなそういう態度を採るんだったら死んでやる!”
と、かんしゃくを起こす。
朝礼の番が回って来ると、持論をとうとうと芝居がかった口調で話すが、
聞き飽きたみんながシラ~っとしてると、また機嫌が悪くなる。
プライベートでは”私のメンター”と呼んでる女性を妄信している様子。」
次回は
「演技性パーソナリティ障害」の原因
について私の推測に基づいてお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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