コラム/2023-09-27
自己愛性パーソナリティ障害の特徴
<前回からの続き>
今回は、
「自己愛性パーソナリティ障害」の特徴
ついてお書きしたいと思います。
<自己愛性パーソナリティ障害とは?>
◎「自己愛性パーソナリティ障害」の特徴としては、
”自分は特別で重要な存在である”と誇大な感覚を持っていて、
自分の能力を過大評価し、自分の業績を誇張し、
他者の能力を過小評価する傾向がある。
つまり、
優越感(誇大性)、賞賛への欲求、及び共感性の無さの
広汎なパターンを特徴とする。
※他者による批判・拒絶、恥辱感や敗北感を味わう様な失敗に敏感であり、
それらへの耐性が低く、抑うつ的になったり、
自尊心を守るために、失敗する可能性のある状況を避ける目的で
引きこもったりする事もある
◎DSМの診断基準(以下の項目の5つ以上の該当による)
・自分の重要性や才能''について、
誇大な、根拠のない感覚を抱いている。(誇大性)
・途方もない成功、影響力、権力、知能、美しさ、
または素晴らしい恋という空想にとらわれている。
・自分が特別かつ独特であり、
最も優れた人々とのみ付き合うべきであると信じている。
・無条件で過剰な賞賛を求める。
・特権意識をもっている。
・目標を達成するために他者を不当に利用する。
・共感性に欠け、他人の気持ちや欲求に気づこうとしない。
・他者を嫉妬しており、また他者が自分を嫉妬していると信じている。
・傲慢かつ尊大である。
<自己愛性パーソナリティ障害の例>
「A氏は商社の営業部の課長。常に”俺様気質”で、
”仕事ができない課員ばかり抱えているのに
他の課と遜色無い数字を達成している。
それは俺のお陰なのに、部長は全くわかっていない!
もしかしたら部長は優秀な俺に追い抜かされるのでは?
と嫉妬してるのかもな。
こんな俺の事を正当に評価できる奴は一流企業の役員くらいだろう
・・・。
うちの部長も役員達も人を見る目が全く無い奴ばかりだ!・・・。
この前の査定でも隣の課の課長のBの方が評価されてたみたいだ・・・
あいつの課はうちの課のクズどもよりはマシな奴ばかりだから、
不公平だ!
こうなりゃ、うちの課の奴らをもっと追い込んで数字を出させるしかないな!”
と常に感じている。
家に帰っても、妻には”いかに自分が優秀で、いかに周りが馬鹿ばかりか”
の話を延々と続け、妻が嫌気が差して席を立とうとすると、
”お前!俺を馬鹿にしてるのか?!!俺の話をちゃんと聞け!”
とキレたり、
妻が”あなた、冷蔵庫を買い替えたいんだけど、大丈夫かな?”
と気を遣いながら訊いてきた時には、
”俺を誰だと思ってるんだ?!!
俺がそんなはした金を稼げないとでも思ってるのか?!!”
とキレてしまうA氏。」
<次回へ続く>
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