コラム/2023-11-10
仕事が続かない人へ③性格傾向(2)自己否定
<前回からの続き>
今回と次回は、
「自己否定」(恥の意識)が強過ぎて仕事が続かない方
に向けてお書きしたいと思います。
<自己否定(恥の意識)によって仕事が続けられなくなる例>
「経理のB子さんは、仕事では評価されているが、
本人は同僚達との雑談に入っていけない事に悩んでいる。
”仕事の話ならできるんだけど、雑談タイムには
何をしゃべったらいいのか?わからなくなって黙ってしまう・・・。
きっとみんな私の事を暗い奴と思ってるんだろうなあ。
休憩室に私が入った途端に、みんな一斉に黙ってしまう・・・。
完全に嫌われてる!・・・そう思うと会社に行くのが苦しくなる。
この前の会議でも、緊張してオロオロしてる私を
みんな”ダメな奴”と蔑んだ目で見ていた・・・。
前の職場に居た時とおんなじだ・・・またここも辞めるしかないのかなあ
・・・」
<仕事が続かない原因③性格傾向(2)自己否定(恥の意識)>
(1)刺激(快・不快)への感受性が過度に強い(感覚過敏)
こういったタイプの人は、恐らく刺激(快・不快)への過敏さを持っている
と想像されます。
(多くの場合は遺伝的なもので、
時に成育環境等の後天的な要因も考えられます)
(2)快・不快刺激への敏感さが「他者からの拒絶や否定」(不快)
⇒「自己否定」⇒「恥の感情」に固定された
例えば、
「幼い頃、親(や教師)から幼稚園でみんなの中へ入っていけない本人を
”あんたはダメね~”等と否定された(強い不快刺激)。
或いは小学校の休み時間に誰とも話をせず、友達の居ない本人は
クラスのみんなから仲間外れにされた(強い不快刺激)、
或いはまた、授業中に先生に当てられて、緊張してしどろもどろ
になってる本人を何人かがからかった(強い不快刺激)」
そうした体験は過敏さを持った子供にとっては、
恐怖を伴うトラウマ体験となり、
不快刺激を避ける為の防衛反応として、
「二度と拒絶されない様に、否定されない様に、変に思われない様に」
といった不快刺激を回避する方向へ意識が集中するでしょう。
※ただ、この時「誰とも関わらない」とか「引き籠る」等の
”完全な回避行動”を採らないのは、”人と関わりたい”という欲求が
比較的強いタイプの方だからだと想像されます
(人と関わりたい欲求が少ないタイプの方は
そこまで葛藤に苦しむ事は少ない筈です)
そしてこれらの不快刺激は”自分のせいだ”と結論づける事で、
益々自分の”アラ”を無くす目的で、結果としてアラ探ししてしまう
といった”自意識過剰”が酷くなり、益々自分を追い詰める事になってゆき、
最終的には仕事を辞めるざるを得ない、等の回避行動に繋がってゆくでしょう。
※ここで何故「自分のせいだ!」と自責的に考えてしまうのかと言いますと、
恐らく、「相手が悪い」と考える事ができない様な
自分が無力な状況でできた信念だからだと思います。
(例えば、親の愛情無しでは生きられない様な幼い頃に
”親が悪い!”と考えると愛情を貰えなくなる=命の危機であったり、
”クラスの連中がおかしい!”と考えると
絶対に叶わない勢力を敵に回す事になり、
より酷い目に遭わされるか、その居場所を失う事に繋がる)
もしそうだとすれば、
「自己否定(恥の意識)」によって仕事が続かない方
はどうすれば良いのでしょうか?
私なりに考える解決策のヒントを次回お書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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