Google+ で検索

カウンセリング 大阪府大阪市 心理療法  返金保証 超短期  コーチング

コラム/2024-02-07

Top / コラム / 2024-02-07

恋愛/結婚がうまくいかない②愛着の問題(6)転移例E

<前回からの続き> 




<転移例D依存的な親>



(1)服従型

 

ノゾミさんは結婚して30年の主婦です。

 子供は独立し、自営の夫の手伝いをしながら夫と義母の三人暮らしです。


 父親の跡を継いで経営者になったプレッシャーからか、夫は不安定で、
 
 すぐお酒に逃げて、ノゾミさんに”俺はもうダメだ”等と気弱な事を言い、
 その度にノゾミさんは夫を励ましたり、なだめたりしながら
 経理の仕事だけではなく、資金繰りにまで駆け回る時もありました。


 夫の母親も高齢で体調が思わしく無く、それでいてワガママな所があり、
 それでもノゾミさんは長男の嫁として甲斐甲斐しくお世話をしていました。


 決算が終わって、やっと一息つけた頃に
 嫁いでいる娘から誘われて旅行へ行った時に、

 ”何で私は損な役回りばかりしてるんだろうか?”とふと我に返って
 思い悩み始めました。


 ノゾミさんが幼い頃の母親は父親からよく怒鳴りつけられていて、
 陰でしくしく泣いている事が多く、

 そんな母親をかばって父親に文句を言ったら、
 逆に父親から折檻された事もありました。


 おまけに妹は体が弱く、”お母さんを助けてあげたい”という一心で
 妹のお世話も率先してやってきました。」



 
(2)闘争型 

「ノゾミさんの妹のカナエさんは、

 最初は”お母さん可哀相”と感じて、姉と一緒に母親を助けよう
 としていましたが、

 成長と共に身体も健康になるにつれ、

 何かをお願いしても”お父さんに聞いてみる”と自分で決めずに、
 父親の顔色を窺ったり、

 ビクビクして姉に頼り切っている母親の事が次第にうっとおしく感じる
 様になり、反抗する様になりました。


 やがて
 成人したカナエさんは今のと巡り合いました。

 最初は”引っ張って行ってくれる頼りがいがある人”
 と好感を持っていましたが、

 結婚生活が長くなるにつれ、”俺の言う通りにしろ!”といった
 モラハラチックなワガママさが目に余る様になり、

 今は家庭内別居状態で、”子供が成人すれば・・・”
 熟年離婚も頭をよぎる今日この頃です。」



  
<解説>

上の姉妹の様に
依存的な親の許で育った場合

「現実の親」=弱くて頼りなく、助けてあげなければいけない可哀相な存在


「理想の親」=強くしっかりして助けてもらえる頼りがいのある存在

と考えられます。

ここで私が思うに

理想的じゃない親を「理想の親」にする為に
「自分が変わる事で親を理想の親に近づける」
というパターンがメインであるタイプの人

(自分は変わらず)「相手を変える事で理想の親に近づける、
 或いは最初から理想の相手を選別する」
というパターンがメインであるタイプの人

が居るのではないでしょうか?


ここで、

前者を「服従型」

後者を「闘争型」と仮に名付けます。


例えば、
「服従型」と思われる姉のノゾミさんの場合は、

「親を助けなきゃ愛してもらえない」

「自分の事より親の事を優先して、初めて愛される」

という信念ができあがっていると考えられます。


だとすれば、

「助けなきゃいけない相手、優先しなきゃいけない相手」
の方が慣れ親しんでいる訳ですから
そんな相手を無意識が選んでしまい、

「私がいかに相手を助けたり優先して幸せになるか?」
というテーマを子供時代からずっと持ち続けている訳です。


そうであるなら、

はなからそんな相手を選んでしまっている訳ですから、
当然助け続けなきゃいけない依存的な相手を選ぶ事になるでしょうし、

そうする事で、
相手の依存心がどんどん強くなって自分が苦しくなってゆくでしょう。
(共依存)

次に

妹のカナエさんの様な「闘争型」のタイプの人は、

(自分を変えるのではなく)
「相手を変える事によって相手を理想の親に近づける」

又は

「そもそも自分の理想の親に近い相手しか選ばない」

というパターンを持っていると考えられます。


カナエさんの様なタイプの人は

「私を引っ張ってくれなきゃ困る!」「強く頼り甲斐がある人でなきゃ!」

という理想に基づいて相手を選ぶと思われます。


ところがそうした場合は、

カナエさんの例の様に、
「モラハラ・自己中」な相手に引っ掛かってしまう事もあるでしょう。

或いはそうでない相手であっても、
頼りなさや優柔不断さは許されない訳ですから、

そこを責められた相手は、逃げるか?反撃に出るか?等と
いずれにしても二人の関係性が悪くなる方向へ行く事も多いと思われます。




※1.逃避型の方もいらっしゃると思いますが、ここでは割愛します




次回からは、

「愛着の問題」が根底にある場合の、
転移によって恋愛/結婚がうまくいかない方に向けての
解決のヒントをお書きしてゆきたいと思います。

<次回へ続く>



コメント


認証コード(9900)

powered by HAIK 7.0.2
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional