コラム/2024-05-03
何故過度の敏感さを持った人が増えてきているのか?
<前回からの続き>
前回、
「不安・恐怖等の不快刺激(⇒自身の不快感情)に過度に敏感な人
が増えてきている」
「特にそういった傾向を持つ人は、社会構造的な問題も相まって、
安全基地を確保する事が難しくなる」
「加えてマスメディアやネット等による、
殊更不安や恐怖をあおる”情報”に触れて自己防衛傾向が強くなり、
(生存本能が優先され)自己中になってゆく」
という私見をお書きしました。
もしそうだとすれば、
何故「過度の敏感さ」を持つ人が増えてきているのでしょうか?
今回は私なりに考えるその理由をお書きしたいと思います。
<過度の敏感さを持った人が増えてきている原因>
①地球規模の環境の変化と適者生存
「環境破壊等による気候変動等の自然環境の激変」、
「危険な化学物質や放射線物質、身体に影響を与える電磁波等の蔓延」、
「国家間、人種間の戦争や抗争」・・・
今の時代は
人類や生物に危機を及ぼすもので満ち溢れていると思います。
そうなれば、
種としての人類が滅亡しない為には、
(ダーウィン等が唱えた”適者生存”の考え方を採ると)
周囲の環境からの刺激に対して敏感さが必要になるでしょう。
つまり、
そういった環境の激変や危険な物質、差し迫った危機等に敏感になり、
それを避けたり減じてゆく行動を採れる人の方が生き延びる確率は高まる
と思われるからです。
②親世代の過敏さ
今の親世代は、
丁度そういった危機的状況を肌で感じたり、メディア等を通じて感じてきた
筈です。
それ故、
敏感さから自己防衛的になり、親自身が自分の身を守る事で精一杯になり、
子にとっての安全基地たりえなくなるかも知れません。
或いは
「世の中は危険よ!」「他人を信用したらダメよ!」等と
子にもそれを教えて行って、
結果として子にとっては
「安全基地は家族だけ」になってしまい(安全基地の縮小)、
その影響で、子も自己防衛的(自己中)になる事も増えると思います。
③遺伝子の変化或いはエピジェネティクスによるもの
さらには、
親世代のそういった過敏さは遺伝子に刻まれてゆくのかも知れませんし、
そうではないとしても、
エピジェネティクス(細胞が遺伝子発現のОN/ОFFを制御する仕組み)
によって、
不安や過敏さに纏わる遺伝子の発現が「ON」になっている人が増えている
のかも知れません。
(一方、今の時代には、あまり必要ではなくなった他人との協調/共同
に纏わる遺伝子の発現はOFFになってる人が増えてきている
のかも知れません)
ここまで、
「自己中な人が増えてきている原因」
を私なりの推察でお書きしてきましたが、
自己防衛から自己中になってしまい、その孤独感や苦しみに苛まれている方
はどうすればそこから脱する事ができるのでしょうか?
次回からはそのヒントをお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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