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2020/8/31 (月)

怒りを止められない人へ①

①「子供が何度言っても言う事をきかないので、キレて叩いてしまいます」


②「夫が私の事をわかってくれないので夫にキレてしまい、
  罵声を浴びせたり物に当たってしまい、夫婦仲が悪くなっています」


③「あの人が私の事を馬鹿にしてる様に感じて、ムカつきます」

・・・。

こういった「キレ易い自分」に悩んでおられる方や、
「キレ易い相手」の被害を受けて悩んでおられる方も大勢いらっしゃいます。


この様な場合に「キレ易い人」は、

「劣等感が根っこにある」

「自己肯定感が低い」

等と言われる場合もあります。


或いは、

過去の「トラウマ」であったり、
子供時代の「生育環境」も影響しているかも知れません。

そして、

 物にあたったり、


 相手を罵倒したり、


 暴力をふるったり、


 自傷行為をしたり・・・。


挙句の果てに自己嫌悪に陥ったり、大切な人との関係が壊れてしまい、
孤独になってゆく・・・。


やがて、

「このままではいけない」と感じ、

6秒間怒りを抑えようとしたり、

自己肯定感を上げようとしたり、

別の方法で怒りを発散させようと頑張る・・・。


でもやっぱり怒りがどうしようも無く襲ってきて
時にまた爆発してしまう・・・。

勿論、

その「怒りの原因」が成育環境や家族環境によって生じたトラウマや劣等感、
或いは同じ様なキレル親に育てられた為に、その様な「親モデル」を
自分の中に取り込んでしまったという場合もあると思います。

もしそうであるならば、トラウマを解消したり、自己肯定感を上げたり、
「認知の歪み」を修正し、新しいモデル・ルールへ移行させてゆく
様なカウンセリングが有効だと思います。

ただ中には、

「トラウマ様のものは無いのに怒りが消えない」


「自己肯定感はそれ程低くないのに相変わらず怒りっぽい」


「カウンセリングに通っても、自分の拘りやルールを変えられない」


「アンガーマネージメントを習っても怒りを抑えきれない」


等と感じておられる方もいらっしゃると思います。


では、それは一体どうしてでしょうか?

その事について次回お書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2020/8/28 (金)

やる気を出す方法⑤行動パターンを打ち破る(2)

<前回からの続き>

前回、

「やらなきゃいけない事をやる」習慣が身についていない場合は
脳が行動の変化に対して抵抗を起こす可能性があり、

その抵抗を減らしてゆく為には、
脳をうまくだましてゆく必要があると思う、

とお書きしました。




今回は、

その「脳のだまし方」についてのポイントをお書きしたいと思います。




①脳が行動の変化を見逃してくれる様な「ごくごく小さな変化」から始める


・まず参考書は開かずに5分間だけ机に座る習慣を着ける


・その時間を10分→15分→20分と少しずつ毎日増やしてゆく


・30分座れる様になれば、参考書を兎に角開く→1ページだけ目を通す
 →2ページ目を通す→3ページ・・・と毎日少しずつ増やしてゆく


等々。




②やる気や興味がある様に見せかける


・目を大きく見開いて口角を上げる


・参考書を撫でたり、頬ずりをする


・背筋を伸ばして前かがみになって参考書に顔を近づける


・興味がある教科の興味があるページを開き、
 笑顔で「これ、面白い!」と明るい声でつぶやく


・参考書の重要だと思われるポイントに(覚えようとはせずに)
 色とりどりのマーカーでアンダーラインや波線・二重線を引き、
 綺麗に飾ってゆく


等々。




何故、

「やる気がある様に見せかけるとやる気が出るのか?」
と言うと、

ある学者が「分離脳」と言われる、右脳半球と左脳半球をつなぐ「脳梁」
という部分が切断されてしまった患者に対して、

右脳半球に「歩け」という命令を出して、歩き始めた患者に
「何故歩いてるの?」と問うと、

「水を飲みに行くつもりでした」と、左脳半球はその行動の理由を
でっちあげて、正当化しようとする事が観察されました。

この事からも、

左脳半球は体の活動や行為・変化を観察し、
起こった事に首尾一貫した物語をあてがうといった「解説者」の役割
を果たしていると考えられる様になりました。


という事は例えば

「背筋を伸ばして前かがみになって参考書に顔を近づける」
といった行為を行ったとしたら、

「今から勉強をしたいからそうしてるんだ」と左脳半球は解釈し、
「やる気」が出てしまうと考えられます。

因みに遥か昔私が大学受験勉強の時に採っていた方法は上記の中に含まれます。

それでも30分座っているのが苦痛でしたので、5分座って集中して覚え、
残りの20~30分は参考書に集中したまま家中を歩き回りながら覚えて、

5分休憩で母や妹と楽しい会話をしたり、好きなおやつを食べたり・・・
のサイクルでしたので、

親からは「全然勉強してない」と思われていた様です(笑)。




以上、

「やる気を引き出す方法」を色々と書いて来ましたが、
十人十色で、ご自分に合った方法を採られる事が肝要だと思います。


※どうしても一人で難しい場合は、お気軽にご相談下さい。



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2020/8/26 (水)

やる気を出す方法⑤行動パターンを打ち破る(1)

<前回からの続き> 

ここまでお書きした記事をお読みになって、

やる気ホルモンである
「セロトニン」、「ドーパミン」、「(ノル)アドレナリン」
の活用の仕方はおわかり頂いたかと思います。

但し、

「やらなきゃいけない事をやる」習慣が身についていない場合は、
脳が行動の変化に対して抵抗を起こす可能性があります。

例えばある受験生が、

「今受験勉強をしないと、最悪弟に一生負けてしまう」
「(ノル)アドレナリン」でお尻に火を着けて、

「今日8時間勉強したら、夜10時から大好きな対戦型ゲームができるぞ!」

「ドーパミン」で引っ張ってもらおうとして、
決めた時間に机に向かったとします。


でもどうしても勉強に取り掛かれずに、
ついつい参考書も開かずに、ゲームの事を考えてしまう・・・。


これは、

勉強をする行動パターンが身についていないから
脳が行動の変化に抵抗を起こしてるからかも知れません。


だとすれば、脳をうまくだましてゆく必要があると思います。


そしてこの「脳をだます」方向性としては、


①脳が行動の変化を見逃してくれる様な「ごくごく小さな変化」から始める


②やる気や興味がある様に、見せかける


という2点が考えられます。


※もちろん、例えば〇時から△時までの間は図書館で勉強する、
 等の「時間と場所」を決めてそれを習慣化してゆく、

 という定石に従った行動パターンの変え方もありますので、
 それができる人はそうされてもいいでしょう。

次回は、

「①」、「②」の「脳をだます」具体的なヒントをお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2020/8/24 (月)

やる気を出す方法④(ノル)アドレナリンのフル活用(4)

<前回からの続き>

前回は、

「(ノル)アドレナリンをフル活用しやる気を起こす」
ポイントの一番目の

①脳に危機感をもたらし、闘争/逃走反応を引き起こす
についてお書きしました。




今回は残りの2つのポイントである、

②その危機感を繰り返し生起させる


③興奮→抑制(リラックス)のリズムを作る

についてお書きしたいと思います。




ポイント②「その危機感を繰り返し生起させる」

前回の自問によって

(1)最悪の自分(とその時の感情)


(2)家族や周りの人との最悪の関係性(とその時の感情)


(3)最悪の未来(とその時の感情)


の答えを導き出したら、

それを紙に書き出してみましょう。

そして、

「最悪の感情」が出てくるまで
何度も書くなり、読むなり、想像するなりしてみましょう。


というのも、

やる気を起こさせる「(ノル)アドレナリンの投射時間や作用時間が
一日中続くとは想像し難いからです。


但し、

それだけだと「慣れ」や「耐性」が生じる可能性もありますし、

ホメオスタシスによって「セロトニン」や「ドーパミン」
を求める行動を取る様に脳が働く可能性もあります。

(特に(ノル)アドレナリンをフル活用する場合は、
 その前駆体であるドーパミンがどうしても必要になるでしょう)

ですから、

ポイント「③」として

③興奮→抑制(リラックス)のリズムを作る

必要があると思います。


即ち、

「最悪の感情」を引き出しておいて、
30分~1時間やらなきゃいけない事に集中する、

その後5分~10分は、セロトニンやドーパミンを引き出す行動
 例えば好きな音楽やTV・you-tubeを見る、好きなお菓子を食べる、 
 性的な興奮を得る・・・等をし、

時間が来たら再び「最悪の感情」を喚起させ、
やる気を引き出して事に当たる・・・

を繰り返す訳です。

また週に半日~1日はドーパミンが出るワクワクする活動をする、
等も有効だと思います。


※因みに私の場合は、「このまま死んだらもの凄く悔いが残る」
 という、恐怖によって「(ノル)アドレナリンを活用し、

 やらなきゃいけない事(例えば事務作業)にも30分位集中して、
 5分間コーヒーブレークやネットで趣味のページを見て
 セロトニンを出し・・・という日々を繰り返しています。

 それに加えて、ドーパミンを補う為に週1日、
 見た事の無い景色や花を求めて山野を歩き回るといった
 ワクワクする活動を行っています。

<次回へ続く>



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2020/8/21 (金)

やる気を出す方法④(ノル)アドレナリンのフル活用(3)

<前回からの続き>

前回、

「(ノル)アドレナリンをフル活用しやる気を起こす」ポイントとして、


①脳に危機感をもたらし、闘争/逃走反応を引き起こす

②その危機感を繰り返し生起させる

③興奮→抑制(リラックス)のリズムを作る

の3つが考えられる、とお書きしました。




それでは、

その一つ一つを詳しく述べてゆきたいと思います。




ポイント①

「脳に危機感をもたらし、闘争/逃走反応を引き起こす」

「受験まで、もうあと半年切ったよなあ~。

 お母さんも、”浪人は許さないから!”と言ってるから
 頑張らないといけないのはわかってるけど、

 ついついスマホいじってしまって勉強に集中できないよなあ」


この受験生の場合は、ある程度の危機感は持っていそうですが、
 「個体の存続の危機」とまでの認識は脳は持っていなさそうです。

 だから、やる気ホルモンである(ノル)アドレナリンは働かない
 と思います。




 では、それが働く様に持っていってみますね!


「もし受験に失敗したら、君は最悪どうなっちゃう?」


受験生「浪人はダメって言われてるから、
    ワンランクかツーランク下の大学になると思う」


「もしそうなったらどんな気分?」


受験生「もう、最悪!・・・みじめで悔しい」


「もしそうなったら、家族や周りの人は君の事どう思う?」


受験生「親はがっかりして、僕の事見放すかも・・・?

    よくできる弟は僕の事馬鹿にするだろうなあ・・・。

    そして友達は、みんな志望校に受かって、
    会いづらくなるかも・・・?」


「もしそうなったらどんな気分?」


受験生「弟が馬鹿にするのだけは許さない!むかつく。
    そして友達と会いづらくなったら寂しいなあ」


「もしそうなったら、君の将来は最悪どうなっちゃう?」

受験生「思った会社に就職できずに、非正規雇用になって、
    結婚もできずに、弟とも収入にも差が付き、
    親は弟をより頼りにするだろうなあ~」


「もしそうなったらどんな気分?」


受験生「僕は昔から、よくできる弟と比較されてきたんだ!
    一生弟に頭が上がらなくなるのだけは嫌だ!
    許せない!絶対弟を見返してやりたい!」

はい、ようやく(ノル)アドレナリンが出そうな所まで来ましたね(笑)。

つまり、

(1)「今これをしないと最悪自分はどうなるのか?」

→「そうなったら、どんな気持ちになるのか?」


(2)「今これをしないと家族や周りの人は自分の事をどう思うのか?
  その人達との関係は最悪どうなっちゃうのか?」

→「そうなったら、どんな気持ちになるのか?」


(3)「今これをしないと自分の将来は最悪どうなるのか?」

→「そうなったら、どんな気持ちになるのか?」

といった、

(1)最悪の自分(とその時の感情)


(2)家族や周りの人との最悪の関係性(とその時の感情)


(3)最悪の未来(とその時の感情)


を導き出すことが大切だと思います。




そしてこれを自分で行うには、

それらの質問を自分に対して投げかけ、

それに対する(1)~(3)の答えを書き出してみませんか?




※やる気ホルモンである(ノル)アドレナリンが働き始める為には、

「怒り(=闘争)」または「恐怖(=逃走)」
のどちらかを強く感じる必要がありますので、

そこまでの感情が生起しなければ、もっと最悪な想像を行う必要がある
と思われます。




それでは次回は、

残りのポイントである、

②その危機感を繰り返し生起させる


③興奮→抑制(リラックス)のリズムを作る


についてお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2020/8/19 (水)

やる気を出す方法④(ノル)アドレナリンのフル活用(2)

<前回からの続き>

前回は受験生とシマウマを例に、

個体や種の維持を脅かす大きな危機が訪れたと脳が判断した為に、
(ノル)アドレナリンが放出され、やる気が起きる・・・。

だが、そこまでの危機と脳が判断しない(つまりお尻に火がつかない)限りは、

ホメオスタシスによって、セロトニンやドーパミンを補おうと
ついつい快を求めてしまう・・・。


という仮説をお書きしました。




それでは、

(ノル)アドレナリンをフル活用し「お尻に火を着ける」には
どうすれば良いのでしょうか?




その為にはまず、

「個体(=自分)の危機」だと脳が認識する必要があると思います。

(でないと、闘争/逃走反応を引き起こすやる気ホルモンである
 (ノル)アドレナリンは放出されないでしょう)


それに加えて、

その危機感を繰り返し生起させる必要もあるでしょう。

(でないと、すぐにやる気がなくなり3日坊主になるでしょう)


ただし、

(ノル)アドレナリンの放出/投射により、交感神経が興奮しっ放しになると、
ホメオスタシスによって、それが抑えられるとも考えられます。


だとすれば、

興奮→抑制(リラックス)→興奮→抑制(リラックス)・・のリズムを作る必要もあるのでは?
と思います。

即ち、

「(ノル)アドレナリンをフル活用しやる気を起こす」ポイントとしては、


①脳に危機感をもたらし、闘争/逃走反応を引き起こす

②その危機感を繰り返し生起させる

③興奮→抑制(リラックス)のリズムを作る

の3つが考えられます。




それでは次回から、

それら3つのポイントを詳しくお書きして行きたいと思います。

<次回へ続く>



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2020/8/17 (月)

やる気を出す方法④(ノル)アドレナリンのフル活用(1)

<前回からの続き>

今回からは、

「やる気を出す方法」の4番目のポイントとして、

(ノル)アドレナリンをフル活用する事についてお書きします。




例えばある受験生が、

「受験勉強しなきゃいけないけどなあ~」
と思いながら、

ついついだらだら過ごしたり、友達と遊んだり、
オンラインゲームに夢中になってるとします。


そんな息子の姿に母親が

「あんた何やってるの?!
 受験勉強もせずに遊んでばかりいたら、後で後悔するわよ!」
と、いくら注意しても、

「わかってるって・・・うるさいな!」
と重い腰を中々上げません。

所がいよいよ受験の時期が迫ってくると、

彼は寝食を惜しんで人が変わった様に猛烈に勉強し始めました。

また例えば、

草原でシマウマの一家が、のんびり草を食んでいたとします。

そんな時、お母さんシマウマが遠くにライオンの姿を見つけました。

一瞬、お母さんシマウマにの体に緊張が走りましたが、
ライオンとの距離感から、またのんびりと草を食みだしました。

でも、ライオンが近づいてくるのを感じたシマウマ一家は、
凄いスピードで逃げ始めました。

この受験生の行動とシマウマの行動には共通点があると思います。


どういう事かと言いますと、

以前私は、

「個体の維持」や「種の保存」を最優先する形でホメオスタシスが働く
のではないか?

とお書きしました。


だとすれば、

受験生の行動=受験勉強によるストレスに晒されていて、
不安や孤独感も強くなり、心が不安定になる(セロトニン不足)。


→だとすれば、個体維持の為に最優先される事は、
 セロトニン(やドーパミン)を補う事だと推測されます。

 だからホメオスタシスによって、セロトニン(やドーパミン)を補う行動

 すなわち、のんびりだらだら過ごしたり、友達と遊んだり、
 ゲームに熱中するという方向へ行くのだと思います。


シマウマ一家の行動も同様に、
身の危険が少ない時は、家族でのんびり過ごしたり、美味しい草を食んだり、

といった、セロトニン(やドーパミン)が出る行動が
個体や種の維持の為に最優先される訳です。


所が、その個体や種の維持に大きな危機が訪れたと脳が判断した時は、

闘争(この場合の受験勉強)か逃走(この場合の逃げるシマウマ)」
という行動が個体や種の維持の為に最優先されるでしょう。

以前、「危険や恐怖等の不快を避けるための行動を促す」のが
「(ノル)アドレナリン」だと考えられる、とお書きしました。


これらの例で言うと、

追い詰められた受験生がお尻に火がついて猛烈に勉強し始めた事

ライオンに襲われそうになったシマウマが猛烈な勢いで逃げた事は

個体や種の維持を脅かす大きな危機が訪れたと脳が判断した為に、
(ノル)アドレナリンが放出されたと考えられます。

それでは、

「お尻に火がつく前にやる気に火をつける」
にはどうすればいいのでしょうか?


その方法を次回からお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2020/8/14 (金)

やる気を出す方法③ドーパミンのフル活用(2)

<前回からの続き>


 
前回お書きした様に、

「どんな未来でも選べる能力を手に入れたとしたら、
 A何を得たい?、B何をしたい?、Cどうなりたい?」

と自分に質問し、

その答えを「A」、「B」、「C」毎に書き出してみられたでしょうか?

書き出されたとして、
そのままでは単なる「夢物語」で終わってしまうので、

行動を促す持続的なドーパミン希求を生じさせる為には、


(1)達成可能であると脳が認識できる事



(2)比較的短期間で実現可能な目の前の目標がある事



(3)目の前の目標(小目標)と夢(大目標)を強く結び付ける事


が必要であると考えらる、と前回お書きしました。




今回はその事について詳しくお書きしたいと思います。




皆さんも昔話である「わらしべ長者」をご存じだと思います。

ご存じの通り、貧乏な主人公の男性は

「藁しべ」→「蜜柑」→「反物」→「馬」と物々交換してゆき、

最後には「大きな屋敷」を手に入れ裕福になるというお話です。

ここで、

貧乏な主人公の男性がいきなり「大きな屋敷を手に入れたい」
と願ったところで現実味がなく、

ドーパミン希求が生じて行動を移せるか?というと非常に難しいでしょう。


ですからまずは「藁しべ」を手に入れる事(小目標)から始めるのが良い
でしょう。


そしてこの目標なら、

(1)達成可能であると脳が認識できる事


(2)比較的短期間で実現可能な目の前の目標がある事


を満たしていると言えるでしょう。

しかし、

これだけではドーパミン希求が生じて行動が起こせるか?
というとそうではありません。

だって、”結果”を知らない人は
「どうしても藁しべを手に入れたい!」とは思わないでしょうし、

「藁しべを手に入れたからといって、どうして大きな屋敷が手に入るんだ?」

と、夢であるお屋敷(大目標)と小目標(藁しべ)が全く結びついていない
からです。




そこで

(3)の目の前の目標(小目標)と夢(大目標)を強く結び付ける事

が必要になってくるでしょう。


それでは、どうすればいいのでしょうか?




もし皆さんがその主人公になったとすれば、

せっせと「藁しべ」を手に入れようとし、
アブを括り付け、「次は蜜柑、蜜柑・・・」と嬉々として
(つまりドーパミンを希求して)探し求めるでしょう。


何故そんな気持ちになるか?と言いますと、
当然その”結果”を知っているからです。


つまり、

脳の中に「藁しべ=お屋敷」と認識する神経回路が強力に形成されている
からだと思います。

だとすれば、

「藁しべ」→「蜜柑」→「反物」→「馬」→「大きな屋敷」
という流れを繰り返し書くなり、見るなり、思い浮かべるなりを続けて、

最終的には「藁しべ」=「大きな屋敷」とすぐに連想できるまで
タイムラグを無くしてゆく事が大切だと思います。


(※たとえ大きな報酬であっても、
  ずっと先の未来の報酬にはドーパミン希求が生じにくい
  と考えられるからです)

ですから皆さんがこのやり方を実行される場合は、
上記の(1)、(2)、(3)に沿ってされてみてはいかがでしょうか?

例えば、

「今の勉強」→「志望校合格」→「収入が多く、やりたい仕事」
「結婚・起業」→「皆の憧れの存在になる」
「早期リタイアし、夢のハワイ生活」・・という流れだとすれば、


まず「今の勉強」→「志望校合格」の部分は達成可能で、
比較的短期で手に入る目標だとすれば、(1)、(2)を満たしています。

なので、これを小目標に据えてもいいでしょう。


そして、

①「今の勉強」=⑥「夢のハワイ生活」になるまで
神経回路を形成してゆく事が必要だと思います。


※それに加えて、最終的なゴールである「夢のハワイ生活」を
 できるだけリアルにイメージし続けて、
 そうなった時の感情を何度も味わう

 という事もドーパミン希求に拍車をかけて、
 モチベーションがより高まると思います。




<次回へ続く>



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2020/8/12 (水)

やる気を出す方法③ドーパミンのフル活用(1)

<前回からの続き>

今回と次回は、

「やる気ホルモン」であるドーパミンをフル活用する方法
をお書きしたいと思います。




もしドーパミンが大量に得られる未来を手に入れる事ができる
と脳が認識した場合は、

それに引っ張られる様にやる気が出て、行動を突き動かしてくれると思います。

前回、例として挙げた受験生に、

「もし志望校に合格したら、その後の人生はどうなって行きそう?」
と問うと、


受験生が
「まあ、大学ではそこそこ勉強し、遊んで、 どこかの会社に就職してる
 んじゃないのかなあ?」

と答えたとします。


この未来像では、ドーパミンが出そうにないですね。

では、

ドーパミンが出そうな未来像へ辿り着きそうな質問をしてみましょう。


「どんな未来でも選べる能力を手に入れたとしたら、
 A何を得たい?、B何をしたい?、Cどうなりたい?」


「え?!、もしそうなったら・・・。
 家庭を持って郊外に大きな家を建てて(A)、
 自分の会社を立ち上げて、環境活動もしたいかな(B)・・・

 そして、沢山の人に囲まれて皆に憧れられる存在になって(C)、
 早期リタイアして、家族でハワイでのんびり暮らしたい(B)。」


「そんな未来を思い浮かべると、どんな気持ちになる?」


「なんだか、ワクワクして来る・・・」


これだとドーパミンが出そうな未来像ですね。


※皆さんも、上記の質問を自分に投げかけ
 「A」、「B」、「C」に分けて書き出してみると良いと思います。

但し、このままだと単なる「夢物語」で終わっていまうでしょう。

「夢物語」をいくら描いた所で、持続的なドーパミン希求は生じない
と思います。




行動を促すドーパミン希求が生じる為には、

(1)達成可能であると脳が認識できる事


(2)比較的短期間で実現可能な目の前の目標がある事


(3)目の前の目標(小目標)と夢(大目標)を強く結び付ける事

が必要であると考えられます。


つまり、

今の自分の現実に即して落とし込んでいく必要があると思います。

次回は、それについてお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2020/8/10 (月)

やる気を出す方法②ドーパミン不足の場合

<前回からの続き>

今回は
「やる気を出す方法」の2番目のポイントとして、

ドーパミン不足の人の場合についてお書きします。




②ドーパミン不足の人の場合


「好きな事には夢中になるのに、
 しなければいけない事をいつも先延ばしにしてしまう」


「いつも現実を見ずに刺激を求めて衝動的に行動し、
 やるべき事がおろそかになって、後で後悔する」

こういった傾向がある人は、
 恐れく先天的にドーパミンが不足しているので、

 ホメオスタシスが働いて、
 無意識にドーパミンが出る方向の行動をとってしまう
 のでは?と考えられます。(私自身がこのタイプです)


だとすれば個体維持機能であるホメオスタシスに逆らって、
無理やりドーパミンが出ない方向に向けてしまうと
うまく行かないと思います。


(こういった傾向のある人は、
 「我慢」を司る脳の帯状回の働きが弱いともいわれています。

 何故そうなってるのか?は恐らく、
 不足しているドーパミンを補う事が最優先で、
 我慢はそれを妨げるからでは?と私は考えています)

例えば、そういう傾向を持つ子供に対して、

「何いつまでゲームばかりしてるの?!早く勉強しなさい!」
と親が子を叱った場合は、

ドーパミンが出るゲームを妨げられ、
ドーパミン出ない方向(この場合は勉強)に向けようとしても、
うまく行かないでしょう。




それでは、どうすれば良いのでしょうか?
そのヒントを以下にお書きしたいと思います。




(1)報酬を用意する


例えば、

「勉強を1時間すれば、そのあとゲームを1時間していいよ!」
とか

「テスト前3日間の勉強を一日3時間ずつ頑張ったら、
 (テストの結果に関係なく)、
 テストが終わった日はゲームをやり放題にしてもいいわよ」
等々。


(報酬は、ご自分が快感を感じるものにしましょう

 →例えば、ゲームや買い物、食べ物、趣味、性的な事等々)




(2)やらなければいけない事自体でドーパミンが出る様に工夫する


例えば、

「志望校に入る為に、受験勉強をしないといけないけど
 どうもやる気が起きずに、ついついYOU-TUBEを見てしまう」

恐らくこの例では、受験勉強よりもYOU-TUBEの方がドーパミンが出る
のだと考えられます。


もしこの受験生に、

「受験勉強を頑張ったら、どんな快感を感じると思う?」
と私が質問したとしたら、

「快感?・・て言うか、やっとプレッシャーから解放されたと感じるかな?」
と答えたとしたら、

これではドーパミンが出そうにもありません。


でも、

「ある日突然、嫌な事でも進んでできる力が手に入って、
 君が持ってる能力を100%発揮する事が永遠にできるようになれば、
 どんな最高の未来になると思う?」

と質問したとします。


その問いに対して受験生が、

「え?!・・・もしそうなったら、志望校を1ランク上げて、
 〇〇大を目指すかも?」


(私)「もし、〇〇大に合格すればどんな気持ちになる?」


(受験生)「え?!・・・僕がやりたい研究ができそうで、
 おまけに親や親せきも周りの人に自慢するかも?」


(私)「そうなったら、どんな気持ちになる?」


(受験生)「そりゃあ嬉しいし、”やった!”って気持ちになると思う」
・・・。

ここでようやく、ドーパミンが出そうな目標にたどり着けました(笑)。


つまり、

今のあなたの(やる気が出ない)目標を頑張って達成したとして、
その先にワクワク感や快感が待ってるのか?否か?が大事な事
だと思います。


もし、ドーパミンが出そうにないのであれば、

上記の様な自問を繰り返して、
ドーパミンが出る様な目標に変えてゆきませんか?


そして、この時の注意点とすれば、

「自分の能力をフルに発揮したら達成できそうな事」
を目標にする事で、

「簡単に達成できる事」や”頑張っても無理だろう”と感じる
「達成不可能な目標」は避ける、という点だと思います。


例えば

「どこでもいいから大学へ入る」とか「大統領になる」等は、
殆どの人にとっては、恐らくドーパミンが出る様な目標にはならない
と思います。

パチンコを例にすると、

「いつでも大当たりします!」という店があれば、
ドーパミンはすぐに出なくなるでしょうし、

逆に
「絶対に当たりません」という店でもドーパミンは出ないでしょう。

大当たりするにはかなり困難があって、でも可能性がゼロではないからこそ、
ドーパミンを求めてギャンブルにはまってゆく訳です。

また、

快感を求めての、その困難な過程でさえもドーパミンが出ている
とも言われています。

これはドーパミンによって、パチンコに対する「やる気」が過剰、
つまりドーパミンを希求する働きが過剰になってるとも言えるでしょう。

だから、

「やる気があってもできない」というドーパミン不足の逆で

「やめたくてもやめられない」というドーパミン過剰(希求)、
つまり”依存”になってゆくのだと思います。

<次回へ続く>



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2020/8/7 (金)

やる気を出す方法①セロトニン不足の場合

<前回からの続き>

前回までに、

「やる気」が出るか?否か?「ホメオスタシス」(恒常性)と、

それに基づく脳内ホルモンである「セロトニン」「ドーパミン」
「(ノル)アドレナリン」が関係していると推察されるとお書きしました




では、

「やる気」を引き出すためにはどうすれば良いのでしょうか?


今回からはそのヒントをお書きしてゆきたいと思います。

私が思うに「やる気」を引き出す為のポイントとして、


①セロトニン不足の人の場合

 =セロトニンを増やす行動をする

②ドーパミン不足の人の場合

 =ドーパミンが出る方向に持ってゆく

 その具体策として


 (1)報酬を用意する


 (2)やらなければいけない事自体でドーパミンが出る様に工夫する

③ドーパミンをフル活用する

④(ノル)アドレナリンをフル活用する

⑤行動パターンを打ち破る


が、挙げられると思います。




それでは、

それぞれのポイントについてお書きしてゆきたいと思います。

(※セロトニンが不足してるのか?、ドーパミンが足りないのか?などは、
 人によって、或いは置かれている環境によって異なってきますので、
 以下のやり方のうちのご自分にあった方法を 試してみるのが良い
 と思います)




①セロトニンを増やす行動をする


「あの事が気になって、何も手につかない」

「常に漠然とした不安や空虚感があって、時折何の為に生きてるのだろう?
 と考えてしまう」

「仕事のストレスで、休日も趣味を楽しむ気持ちにもなれない」
・・・。

もしあなたがこんな心の状態だとすれば、

「さあ!試験に向けて勉強を頑張ろう!」
とか
「来週からのプロジェクトに向けて準備をしよう!」
等とは思えないですよね?


恐らくこういった状態の時は、

心の安定を司る「セロトニン」が不足してして、

「ホメオスタシス」によって無意識的に「セロトニン」を増やす行動
不安や空虚感・ストレスを感じなくなる様な行動をとると考えられます。


即ち、

「寝る」「だらだらする」「ゲームやネット、酒。食べ物等にに逃げる」等々。


だとすれば不安を解消したり、セロトニンを増やす行動をとる事が先決
だと思われます。

例えば、

(1)朝にウォーキングをする、意識して貧乏ゆすりをする、
  食事の時に一口50回以上咀嚼する、

  音楽やビデオに合わせてリズミカルに身体を動かしたり、
  手拍子をする、縄跳びをする、等々。

朝の光を浴びる事やリズミカルな運動
 セロトニンの分泌に効果があるといわれています。

(2)自分がリラックスできる時間を意識して作る

好きな音楽を聴く、好きな絵や雑誌を見る、好きなを読む、
 美しい景色や物を見に行く、好きな香りを嗅いだり美味しいものを食べる、
 ペットや自然と触れ合う・・・等々。


※注意点としては、

 あなたのしたい事であれば何をしても自由ですが、

「あ~・・・今日も無駄な時間を過ごしてしまった」
 という後悔はセロトニン不足に拍車をかけるでしょうから、

 そう感じなくて済むような行動をとる事が肝心だと思います。


※余りにも不安や空虚感が大きい場合や、
 上に挙げた行動すらとる気力さえ無い場合は、
 一度医師やカウンセラーにご相談された方が良いと思います。




次回は「ドーパミン不足の人の場合」のやる気の引き出し方をお書きします。


<次回へ続く>



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2020/8/5 (水)

何故やる気が出ないのか?②

<前回からの続き>

前回では、

「やる気」「ホメオスタシス」(=恒常性)

それに基づく「脳内ホルモン」が関係していて、

主に「セロトニン」「ドーパミン」「(ノル)アドレナリン」
といった脳内ホルモンが、やる気と関係していると推察される
とお書きしました。

今回は、

そのうちの「ドーパミン」とそれから合成される「(ノル)アドレナリン」
を取り上げたいと思います。




恐らく全ての生命は、

「快を求め、不快を避ける」事でその個体を維持し、種を存続させてきた
と言えると思います。


そして大雑把に言いますと、

「快を求めて行動を促す」のが「ドーパミン」

「危険や恐怖等の不快を避けるための行動を促す」
のが「(ノル)アドレナリン」と言えると思います。

例えば、
砂漠で遭難し、しかも持って来た水が底をついてしまった旅人がいるとします。


歩いても歩いても一面は砂の海・・・。

方角さえわからずに、さ迷い歩いた末、体力も尽き
ついに倒れこんでしまいました。


薄れゆく意識の中で、死の恐怖が迫って来ます。

「水を飲まないと死んでしまう・・・」


その恐怖に促されて、水を求めてまた歩き出したとすれば、
 その人は「(ノル)アドレナリン」の力で気力を振り絞って行動を起こした
 と言えるでしょう。

(「このままでは大切な子供を失ってしまう」という恐怖に促されて、
  子供に乗っかったタンスを持ち上げ、火事の現場から救い出した親、
  すなわち”火事場の馬鹿力”も(ノル)アドレナリン」の力と言える
  と思います)


やがてその旅人は遠くに泉を見つけ、
「オアシスだ!助かるぞ!お腹一杯水が飲めるぞ!」
という希望に後押しされて、歩みを早くします。

そんな体力なんて残っていないはずなのに・・・。


→この時は「快」を得られる事への期待・希望によって行動を起こした
 と考えられますので、

 この力は「ドーパミン」の作用によると考えられます。

但し上に挙げた例は、あくまで一番大切な「個体の維持」や
「種の保存」そのものが脅かされる「緊急事態」の場合です。


つまり緊急事態の場合は、

「(ノル)アドレナリン」「ドーパミン」(個体や種の維持)が
「セロトニン」(心の安定)より優先されて放出されるのでは?
と考えられます。

一方、普段の私たちの場合はどうでしょう?


仕事が間に合わなかったり、テスト勉強しなかったからと言っても
「個体の維持」が脅かされる訳ではないでしょう。


或いは、仕事ができたり、テストの点数が良くても
「個体を維持する大きな助けになる」とは脳はみなさない訳です。


そしてもし、ストレスや脳の器質的な問題で
心の安定を司る「セロトニン」が不足してるとすれば、

ホメオスタシスによって、それを増やす事が優先されるのでは?
と思います。


だから仕事や勉強よりも、(セロトニンを増やす)常同行動や趣味、
ゲーム、TVやネット、体を休める事が優先されてしまい、

結果として「やるべき事ができない」という事態になるのでは?と思います。


また中には、これも脳の器質的な問題だと思いますが
ドーパミンが不足・或いは伝達がうまく行かない人は、

ホメオスタシスによって、「ドーパミン」を増やそうとする事が優先
されてしまう人もいらっしゃると思います。


このタイプの人は、

(ドーパミンを求めて)自分の好きな事や興味がある事を最優先し、
ドーパミンが出ない事は先延ばししてしまうでしょう。
(私の場合はこのタイプです)


では、

こういった脳の仕組みやホルモンに抗って(或いは利用して)
「やる気」を出すにはどうすれば良いのでしょうか?


その事を次回からお書きしたいと思います。


<次回へ続く>



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2020/8/3 (月)

何故やる気が出ないのか?①

「今週中にこの書類を片付けてしまわないといけないのに
 なぜかやる気が出ずに、だらだらと無為な時間を過ごしてしまう」


「明日テストなのに、
 YOUーTUBEが面白くて結局勉強は後回しにしてしまった」




恐らく誰でも

「やらないといけないとわかってるのにやる気が起きずにできない」
という経験をお持ちだと思います。


そういった方は

「私は意志が弱いんだ」と悩んだり、

「あんたは本当に意志が弱い」等と自分を責めたり、

他人から責められたりすることもあるでしょう。

でも果たしてこれは「意志」の問題なのでしょうか?




ー 私は「意志の問題」ではなくて、

「ホメオスタシス」(恒常性=今の状態を維持して行こうとする働き)
と、
それに基づく脳内ホルモン(神経伝達物質)の働き、

つまり「意志」が「意識」の領域だとすれば、
「無意識」に属するそれらが「意志」に反対しているのではないかと考えます。




どういう事かと言いますと、

例えば、
普段は夜11時には就寝してる人が、
「4日後にテストがあるから、今日から3日間は
 午前2時まで勉強しよう」といった「意志」を持ったのに、
2日目には夜10時には寝落ちしてしまったとします。


この例では、

毎晩11時に寝る事で個体(自分)が維持されてきたのに、

無理に睡眠時間を削ると、個体維持機能であるホメオスタシスが働き、
睡眠ホルモンであるメラトニン等を分泌し眠らせる、

という仕組みであると考えられます。

この「個体(自分)を維持し、遺伝子のコピーを残してゆく事」

”種の保存”という遺伝子の目的に沿った最重要な課題だと考えられます。


だとすれば、

「個体の維持」や「種の保存」を最優先する形で
このホメオスタシスが働くのではないでしょうか?


例えば、脳機能の器質的な傾向で
心の安定を司る「セロトニン」という脳内ホルモンが
不足・或いは伝達がうまく行かない人がいるとします。


心が不安定であれば、個体の維持にも悪影響が生じるでしょう。


そこで「ホメオスタシス」が働いて環境や行動の変化には抵抗して、

同じ行動を取り続けさせたり(常同行動)、

人と関わるストレスを避け、一人の時間に浸り、
セロトニンの分泌を促し、安定状態に持ってゆく、という事も考えられます。

(※勿論、そういった器質的な傾向が無い人でも、
 ストレス等でセロトニン不足=心の不安定に陥った時には
 ホメオスタシスが働くでしょう)

イチロー選手やラグビーの五郎丸選手等の「ルーティン」も、
その様な意味がありそうです。

この「心の安定」という事は「やる気」を起こす為に必要な要素の一つ
だと思います。

(心が不安定なのに「よし、やるぞ!」とは中々な思えないですよね?
 ※但し緊急時を除く)

そして、

「やる気」を引き起こす重要な脳内ホルモンとしては、
他に「ドーパミン」「(ノル)アドレナリン」が挙げられます。

(※この2つの「やる気」ホルモンの分泌をコントロールして
  いるのがセロトニンですので、そういった意味でも
  セロトニンは重要な役割を果たしています)

次回は、それらについてお書きしたいと思います。


(注意:脳の事は未解明な部分が多く、まして私は脳科学の専門家ではなく、
   あくまでも私自身の経験や知識、クライアントさんとのカウンセリング
    を通じての 分析に基づいた推測と私見でお書きしてゆきますので
    ご了解ください)


<次回へ続く>



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