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2020/8/5 (水)

何故やる気が出ないのか?②

<前回からの続き>

前回では、

「やる気」「ホメオスタシス」(=恒常性)

それに基づく「脳内ホルモン」が関係していて、

主に「セロトニン」「ドーパミン」「(ノル)アドレナリン」
といった脳内ホルモンが、やる気と関係していると推察される
とお書きしました。

今回は、

そのうちの「ドーパミン」とそれから合成される「(ノル)アドレナリン」
を取り上げたいと思います。




恐らく全ての生命は、

「快を求め、不快を避ける」事でその個体を維持し、種を存続させてきた
と言えると思います。


そして大雑把に言いますと、

「快を求めて行動を促す」のが「ドーパミン」

「危険や恐怖等の不快を避けるための行動を促す」
のが「(ノル)アドレナリン」と言えると思います。

例えば、
砂漠で遭難し、しかも持って来た水が底をついてしまった旅人がいるとします。


歩いても歩いても一面は砂の海・・・。

方角さえわからずに、さ迷い歩いた末、体力も尽き
ついに倒れこんでしまいました。


薄れゆく意識の中で、死の恐怖が迫って来ます。

「水を飲まないと死んでしまう・・・」


その恐怖に促されて、水を求めてまた歩き出したとすれば、
 その人は「(ノル)アドレナリン」の力で気力を振り絞って行動を起こした
 と言えるでしょう。

(「このままでは大切な子供を失ってしまう」という恐怖に促されて、
  子供に乗っかったタンスを持ち上げ、火事の現場から救い出した親、
  すなわち”火事場の馬鹿力”も(ノル)アドレナリン」の力と言える
  と思います)


やがてその旅人は遠くに泉を見つけ、
「オアシスだ!助かるぞ!お腹一杯水が飲めるぞ!」
という希望に後押しされて、歩みを早くします。

そんな体力なんて残っていないはずなのに・・・。


→この時は「快」を得られる事への期待・希望によって行動を起こした
 と考えられますので、

 この力は「ドーパミン」の作用によると考えられます。

但し上に挙げた例は、あくまで一番大切な「個体の維持」や
「種の保存」そのものが脅かされる「緊急事態」の場合です。


つまり緊急事態の場合は、

「(ノル)アドレナリン」「ドーパミン」(個体や種の維持)が
「セロトニン」(心の安定)より優先されて放出されるのでは?
と考えられます。

一方、普段の私たちの場合はどうでしょう?


仕事が間に合わなかったり、テスト勉強しなかったからと言っても
「個体の維持」が脅かされる訳ではないでしょう。


或いは、仕事ができたり、テストの点数が良くても
「個体を維持する大きな助けになる」とは脳はみなさない訳です。


そしてもし、ストレスや脳の器質的な問題で
心の安定を司る「セロトニン」が不足してるとすれば、

ホメオスタシスによって、それを増やす事が優先されるのでは?
と思います。


だから仕事や勉強よりも、(セロトニンを増やす)常同行動や趣味、
ゲーム、TVやネット、体を休める事が優先されてしまい、

結果として「やるべき事ができない」という事態になるのでは?と思います。


また中には、これも脳の器質的な問題だと思いますが
ドーパミンが不足・或いは伝達がうまく行かない人は、

ホメオスタシスによって、「ドーパミン」を増やそうとする事が優先
されてしまう人もいらっしゃると思います。


このタイプの人は、

(ドーパミンを求めて)自分の好きな事や興味がある事を最優先し、
ドーパミンが出ない事は先延ばししてしまうでしょう。
(私の場合はこのタイプです)


では、

こういった脳の仕組みやホルモンに抗って(或いは利用して)
「やる気」を出すにはどうすれば良いのでしょうか?


その事を次回からお書きしたいと思います。


<次回へ続く>



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2020/8/3 (月)

何故やる気が出ないのか?①

「今週中にこの書類を片付けてしまわないといけないのに
 なぜかやる気が出ずに、だらだらと無為な時間を過ごしてしまう」


「明日テストなのに、
 YOUーTUBEが面白くて結局勉強は後回しにしてしまった」




恐らく誰でも

「やらないといけないとわかってるのにやる気が起きずにできない」
という経験をお持ちだと思います。


そういった方は

「私は意志が弱いんだ」と悩んだり、

「あんたは本当に意志が弱い」等と自分を責めたり、

他人から責められたりすることもあるでしょう。

でも果たしてこれは「意志」の問題なのでしょうか?




ー 私は「意志の問題」ではなくて、

「ホメオスタシス」(恒常性=今の状態を維持して行こうとする働き)
と、
それに基づく脳内ホルモン(神経伝達物質)の働き、

つまり「意志」が「意識」の領域だとすれば、
「無意識」に属するそれらが「意志」に反対しているのではないかと考えます。




どういう事かと言いますと、

例えば、
普段は夜11時には就寝してる人が、
「4日後にテストがあるから、今日から3日間は
 午前2時まで勉強しよう」といった「意志」を持ったのに、
2日目には夜10時には寝落ちしてしまったとします。


この例では、

毎晩11時に寝る事で個体(自分)が維持されてきたのに、

無理に睡眠時間を削ると、個体維持機能であるホメオスタシスが働き、
睡眠ホルモンであるメラトニン等を分泌し眠らせる、

という仕組みであると考えられます。

この「個体(自分)を維持し、遺伝子のコピーを残してゆく事」

”種の保存”という遺伝子の目的に沿った最重要な課題だと考えられます。


だとすれば、

「個体の維持」や「種の保存」を最優先する形で
このホメオスタシスが働くのではないでしょうか?


例えば、脳機能の器質的な傾向で
心の安定を司る「セロトニン」という脳内ホルモンが
不足・或いは伝達がうまく行かない人がいるとします。


心が不安定であれば、個体の維持にも悪影響が生じるでしょう。


そこで「ホメオスタシス」が働いて環境や行動の変化には抵抗して、

同じ行動を取り続けさせたり(常同行動)、

人と関わるストレスを避け、一人の時間に浸り、
セロトニンの分泌を促し、安定状態に持ってゆく、という事も考えられます。

(※勿論、そういった器質的な傾向が無い人でも、
 ストレス等でセロトニン不足=心の不安定に陥った時には
 ホメオスタシスが働くでしょう)

イチロー選手やラグビーの五郎丸選手等の「ルーティン」も、
その様な意味がありそうです。

この「心の安定」という事は「やる気」を起こす為に必要な要素の一つ
だと思います。

(心が不安定なのに「よし、やるぞ!」とは中々な思えないですよね?
 ※但し緊急時を除く)

そして、

「やる気」を引き起こす重要な脳内ホルモンとしては、
他に「ドーパミン」「(ノル)アドレナリン」が挙げられます。

(※この2つの「やる気」ホルモンの分泌をコントロールして
  いるのがセロトニンですので、そういった意味でも
  セロトニンは重要な役割を果たしています)

次回は、それらについてお書きしたいと思います。


(注意:脳の事は未解明な部分が多く、まして私は脳科学の専門家ではなく、
   あくまでも私自身の経験や知識、クライアントさんとのカウンセリング
    を通じての 分析に基づいた推測と私見でお書きしてゆきますので
    ご了解ください)


<次回へ続く>



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