Google+ で検索

カウンセリング 大阪府大阪市 心理療法  返金保証 超短期  コーチング

calendar コラム/2020.12

Top / コラム / 2020.12

<< 2020.12 >>
[コラム]
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

2020/12/30 (水)

いつも恋愛がうまくいかないあなたへ⑥

<前回からの続き>

 
~どうすれば恋愛がうまくいくのか?~            

今回は、

⑥「与え過ぎない事を意識してその行動をとる」」
について詳しくお書きしたいと思います。

⑥「与え過ぎない事を意識してその行動をとる」


<うなぎの養殖の場合>:

食いしん坊のうなぎには餌をやり過ぎたりせず、
与える量をコントロールしてゆく

※逆に、競争に負けてやせていってるうなぎには特別に餌を与える


<恋愛の場合>:

もし「相手に与え過ぎてる」とか「受け取る方が少ない」と感じるのであれば、
与える量を減らしたり、受け取る量を増やしてバランスを取ってゆきましょう。


(例1:(いつも相手の話を聞いてる人は)「今日は私の悩みを聞いてくれたら
     助かるんだけど・・・」とお願いする

    
 例2:(いつも相手を喜ばそうと気を使ってる人が)「今度のデートは
     何か私が喜ぶような計画を立ててもらえれば嬉しいな!」
     とお願いする


 例3:(いつも二人で暮らす部屋の掃除をしてる人は)「私、疲れてるので
     部屋の掃除をしてくれたら助かるわ!」

とは言え、
HSP等の相手の事を思いすぎるとても優しい人にとってこれは

「そんな事言ったら相手に申し訳ない」
とか

「相手も疲れてるのに・・・」
とか

「そんな自分勝手なお願いしていいのかなあ?」
とか

「相手の負担になって怒ったり、私の事嫌いにならないかなあ?」

等と感じてしまい、意外とハードルが高いかも知れません。

そういった人は、”うなぎの養殖”を思い出して下さい。


養殖池の中に他のうなぎよりも餌を欲しがる
「食いしん坊のうなぎ」がいたとします。

そのうなぎはあなたが餌をやれば嬉しそうに頬張って
「もっともっと」と欲しがります。

そしてもし「これ以上餌をあげない!」と言ったら、悲しそうな顔をしたり、
怒ってきたりするとします。(尤も、うなぎは感情表現しないでしょうが(笑))

ここであなたが
「可哀相」とか「怒られるから」とか「嫌われるから」等と思って、
餌をやり続けるとどうなるでしょうか?

恐らく脂肪だらけの売り物にならないうなぎになるか、
途中で病気になるかも知れません。

つまりお互いにとって、メリットがなくなる可能性が高い訳です。

ですから相手の気持ちは関係なく
「受け取る事」と「与える事」のバランスを取る事だけを意識する事
が大切だと思います。


逆に「相手からもらい過ぎてる」とか「与える方が少ない」と感じた場合は、
 相手のプレゼントを固辞するか、与える事を増やしてゆきましょう。

(例1:「今回の旅行の計画も俺が立てるよ!」「いつも有難う!でも
     今回は私に計画を立てさせて!」

 例2:「いつも払ってくれて有難う!私給料出たからここは私に払わせて!」

 例3:「いつも悩みを聞いてくれて有難う!でも今夜はあなたが
     元気なさそうだから良かったら私に話してくれない?」

以上、恋愛がうまくいく方法についてお書きしてきましたが、
二人の気質や性格は千差万別ですし、
そこで醸し出されるコミュニケーションも様々なパターンがあります。

ですから、
この原則がそぐわなかったり、中々適用できない場合もあると思います。

そういった場合はいつでもご相談下さい。



パーマリンク

2020/12/28 (月)

いつも恋愛がうまくいかないあなたへ⑤

<前回からの続き>

 
~どうすれば恋愛がうまくいくのか?~ 

           
今回は、
⑤「受け取る事を意識し、与える」
について詳しくお書きしたいと思います。

      
<うなぎの養殖の場合>:

 選んだ稚魚を養殖池に入れ、餌や酸素を与えて育てる

「与える事」(餌や酸素を与え大切に育てる)をするのは、
 「受け取る事」(自分にお金をもたらしたり、美味しく食べる事ができる)
 といった目的があるからです。


<恋愛の場合>:

「この人から大切にされたい」

「もっと愛して欲しい」

「経済的に支えて欲しい」
等の、

自分が「受け取りたい事」を意識して、
その為の「与える行動」をしてゆきましょう。

→例えば相手のサポートをしたり、相手を労ったり心地よくさせる等々。


但し、
常に「私が相手に与えている事は私が受け取りたい事と見合っているのか?」
と考える事が大切だと思います。

うなぎの養殖だって、将来の売値を上回るような投資はしない筈です。

つまり「与える事」と「受け取る事」のバランスが大切だと思います。


そして、自分が「与え過ぎてる」(受け取りが少ない)とか
「受け取り過ぎてる」(与えるのが少ない)と気づいたら、
そのバランスを調整してゆく必要があるでしょう。


その辺りを次回お書きしたいと思います。


<次回へ続く>



パーマリンク

2020/12/25 (金)

いつも恋愛がうまくいかないあなたへ④

<前回からの続き>

 
~どうすれば恋愛がうまくいくのか?~

今回からは、
(うなぎの養殖になぞらえた)うまくいく恋愛の法則のいよいよ核心である、

「④」~「⑥」の「選ぶ事」愛情を「与える事」と「受け取る事」
タイミングとバランスについてお書きしたいと思います。

④「選ぶ事を意識し、その為の行動をとる」

<うなぎの養殖の場合>:

網に入った稚魚を選別し、雑魚(ザコ)は川に捨てる

<恋愛の場合>:

色々な相手と話したり、タイプではないと感じた相手とも会話を深めたり
していくと、(複数の)相手から好意を持たれる事もあるかも知れません。

そして見極めができたら、いよいよ選別です。
あなたが「この人」と思う相手に絞りましょう。

但し、ここでの注意点は2つあります。
(特にHSPの傾向がある人等、相手の事や相手の気持ちを大切にする
 愛情溢れた方はご注意下さい)


注意1.「与える事」ではなく「受け取る事」を意識する

   →「この人可哀相だから私が支えてあげなきゃ!」とか
    「この人の為に私は何をしてあげられるだろうか?」とか
    「私はこの人を幸せにできるのだろうか?」

     といった「与える」考えはこの段階では禁物だと思います。

    そうではなく、

    「この人は私に何を与えてくれるだろうか?」とか
    「この人は私の為に何をしてくれるだろうか?」とか
    「この人は私を幸せにしてくれるだろうか?」

     といった「受け取る事」を意識した方が良いと思います。

    ”うなぎの養殖”にしても「可哀相だから」と
    傷ついて恐らく育たない様な稚魚はメリット(受け取る事)
    をもたらさないので、ふるいにかけるはずです。

    ※この段階でいつも「受け取る事」を意識しすぎて失敗してる方は
     逆に「与える事」を意識して選別してみても良いかも知れません。

     要は”バランス”です。


注意2. 選別する(断る)勇気を持つ

   → 色々話してみて、「受け取る事」ができそうにない、
     或いは好きになれない相手は早めに断りましょう。

     特に、相手の気持ちを深く考えてしまう優しい方
    「折角私に興味を持ってくれたのに、ここで断ると相手の人を
     傷つけてしまう・・・」等と躊躇されるかも知れません。

     でも、例えばすくった網に弱ったフナの稚魚が混じっていて、
    「可哀相だから」とうなぎの稚魚と一緒に育てたら
     どうなるでしょうか?

     当然メリット(受け取る事)は諦めないといけませんし、
     フナにしても、自由に生きて子孫を残すといった
     メリットを諦めないといけないでしょう。

     つまり、「違った」と感じたら早い段階で手放すことが
     お互いのメリットに繋がると思います。

それでは次回は、

⑤「受け取る事を意識し、与える」について詳しくお書きしたいと思います。


<次回へ続く>



パーマリンク

2020/12/23 (水)

いつも恋愛がうまくいかないあなたへ③

<前回からの続き>


~どうすれば恋愛がうまくいくのか?~

前回”うなぎの養殖”を例に、

相手を選ぶ事/選ばれる事

相手に愛情を与える事/受け取る事
バランスよく適切なタイミングで行う事が大切ではないかと思う、
と述べました。


今回からは、その「①」~「⑥」のパターンを
恋愛にあてはめて詳しくお書きしてゆきたいと思います。

①「場所とタイミングを選ぶ」+「受け取る(獲物をGETする)事を意識し、
  受け取る為の行動をとる」

<うなぎの養殖の場合>:

うなぎの稚魚がいる季節に、いそうな川の河口へ探しに行く


<恋愛の場合>:

・出会いがありそうな場所を探す:職場、合コン、ネット、趣味のサークル、
 友人の紹介、相談所等々。

・受けとる為の行動をとる:職場の同僚や友人に「彼氏募集中」と
 伝えたり、ネットや出会いの場へ思い切って参加する。 


②「選ばれる事を意識し、その為の行動をとる」

<うなぎの養殖の場合>:

・場所が決まれば水面をライトで照らして、稚魚を集まらせる
         
<恋愛の場合>:

・相手の事を意識し、より選ばれる確率を高める為のおしゃれや髪形、
 化粧、話し方、所作等を研究し、実践する


③「受け取る事を意識し、受け取る為の行動をとる」

<うなぎの養殖の場合>:

・光に寄ってきた稚魚達を網で一気にすくう

<恋愛の場合>:

・出会いの場に行ったら、まだ選別せずに
 対象者が複数いれば、沢山の相手と会話してみる、
 或いは、最初は気に入らない相手でも会話を深めてみる

※ここで肝心な事は、できるだけ間口を広くして対象じゃない雑魚(失礼)も
 選別せずに一網打尽にするという事だと思います。
 選別は後から行うからです。

ここまでは多くの方が実践されている事だと思いますが、
次回からは、いよいよ核心である、「④」~「⑥」の「選ぶ事」
と愛情を「与える事」と「受け取る事」のタイミングとバランスについて
お書きしたいと思います。

<次回へ続く>
 



パーマリンク

2020/12/21 (月)

いつも恋愛がうまくいかないあなたへ②

<前回からの続き>


 
~選ぶ事/選ばれる事、与える事/受け取る事~

前回、いつも恋愛がうまく行かない人
うまく行かない思考や行動パターンがあるのでは?とお書きしました。

だとすれば、それは一体どんなパターンなのでしょうか?


(ここからは私の私見ですが、)

相手を選ぶ事/選ばれる事

相手に愛情を与える事/受け取る事

バランスよく適切なタイミングで行われていない
というパターンがあるのでは?と思います。


どういう事かと言いますと、
皆さんは、うなぎの養殖をご存じだと思いますが、
それを参考にされるのも良いかと思います。


・・・「え?!うなぎの養殖と恋愛がなんで関係あるの?!」
と突っ込みたくなるでしょうが(笑)、暫くのご辛抱を。

<うなぎの養殖のパターン>
(私はうなぎの素人ですので誤りがあるかも知れません)


①「場所とタイミングを選ぶ」+「受け取る(獲物をGETする)事を意識し、
   受け取る為の行動をとる」

=うなぎの稚魚がいる季節に、いそうな川の河口へ探しに行く


②「選ばれる事を意識し、その為の行動をとる

=場所が決まれば水面をライトで照らして、稚魚を集まらせる


③「受け取る事を意識し、受け取る為の行動をとる

=光に寄ってきた稚魚達を網で一気にすくう


④「選ぶ事を意識し、その為の行動をとる

=網に入った稚魚を選別し、雑魚(ザコ)は川に捨てる


⑤「受け取る事(将来お金になる)を意識し、与える

=選んだ稚魚を養殖池に入れ、餌や酸素を与えて育てる


⑥「与え過ぎない事を意識してその行動をとる

=但し、食いしん坊のうなぎには餌をやり過ぎたりせず、
 与える量をコントロールしてゆく

以上、うなぎの養殖を例に書きましたが、

この例からもおわかりの様に、
「選ぶ/選ばれる」事と「与える/受け取る」
タイミングとバランスが大切だと思います。

次回はこの例を参考に「いつも恋愛がうまくいかない人」に向けての
ヒントをお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2020/12/18 (金)

いつも恋愛がうまくいかないあなたへ①

~HSP?恋愛依存症?障害?アダルトチルドレン?自己肯定感の低さ?~

「”選ばれる女性”になろうと努力してるのに、中々いい男性が現れません。
 このままだと一生選ばれないのかなあ・・・」


「私が好きになる男性は、ギャンブル依存やDV男といった問題がある人 
 ばかり・・・。
 最初はそれがわからないけど、私って男を見る目がないのかなあ~」


「他の人にはそうじゃないけど、好きになった相手にだけ依存してしまい、
 LINEを日に何度も送ってしまい、返信が来ないと彼にキレてしまう。
 私っておかしいのかなあ?」


「彼氏が欲しいのに私と合う人が中々現れない」


「付き合う人付き合う人がほぼ同じパターンでダメになってしまう」


そういったお悩みを抱えてお越しになる方も多いです。

そういった方は、
「私の性格が悪いのかなあ?」
とか
「幼い頃の親子関係で見捨てられ不安が強くなった アダルトチルドレン 
 だから一生結婚できないのかなあ?」
とか
「私は恋愛依存症や人格障害なのかも?」
等と自己分析をされた挙句、

「やっぱり私なんて誰からも愛されないんだ」
といった極端な考えにたどりついてしまう事もあるでしょう。

もしあなたもそんなお悩みを抱えられているとすれば、
それは「性格」や「障害」と言うよりも(原因はさておき)、
思考や行動がうまく行かないパターンになっているのかも知れません。


だとすれば、それはどういったパターンで、
どういった思考・行動に変えていけばいいのでしょうか?

その事について、次回からお書きしてゆきたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2020/12/16 (水)

雑感「依存症も恐怖症も同じ”扁桃体依存”なのか?

「ギャンブル依存」「買い物依存」「恋愛依存・性依存」
「物質依存(アルコール、薬物、過食等)」
等の所謂「依存症」と呼ばれるものと、

「不安障害」「恐怖症」等は共通点がある様に思います。


どういう事かと言いますと、

どちらも意志(前頭前野)の力で制御できない衝動や情動を伴うからです。


つまり前頭前野の働きが妨げられて、扁桃体をはじめとする大脳辺縁系
が活発に働き、扁桃体が過剰に興奮している状態だと思われます。


そして、
依存症」と「不安障害・恐怖症」のいずれも”報酬系”が絡んでいるのでは?
と思います。


依存症等では、報酬系の神経伝達物質であるドーパミンが扁桃体を興奮させ
(=快感)、
それを繰り返す事によって、その神経回路が「長期増強」され、
「やめたくてもやめられない」状態になる事がわかっています。


一方、「不安障害・恐怖症」は、ノルアドレナリンが扁桃体を興奮させ、
恐怖反応が起き、それを繰り返す事で同様にその神経回路が「長期増強」
されてゆく、と考えられています。

ところが最近の研究では、ドーパミンも(恐怖反応を生じてる)扁桃体を
より興奮させ恐怖反応を亢進させている、という事がわかってきました。


人間をはじめ全ての動物は、
「自分の遺伝子をコピーして遺してゆく」事が至上命題ですので、
その為に必要な食欲や性欲等には必ず「ドーパミン(=快感)」
というご褒美(報酬)が用意されていて、それに抗う事ができない
といった脳の構造になっている訳です。


そういった意味では、
依存症」は”モロ”にドーパミン(やその代替物質)を希求した結果、
扁桃体が興奮して”衝動”が抑えられなくなる、という点ではわかりやすい
と思います。


そして「不安障害・恐怖症」もドーパミンが関与してるとすれば
その恐怖・不安を想起する事も回避する事もやめられないのも腑に落ちます。


だとすれば、
「不安障害・恐怖症」には一体どんな”報酬”があるのでしょうか?

(ここからは私の勝手な妄想ですが)

例えば、色々な事を感じすぎて、しかもそれを脳内で深く処理し過ぎる
といった持って生まれた気質をお持ちのHSP(繊細さん)等の方は、

それが為に生じ得る心身の危機的な状況(例えば人の多い電車内等)
をパニックによって避けるといった”報酬”に繋がっているのかも知れません。

或いは
不安を感じやすい気質(愛着形成の問題も絡んでる事もありますが)
の為にその不安を避けたり現実の不安を回避し、別の象徴(例えば、
私の体が汚れているから何度もシャワーを浴びないといけない、等)
に置き換える事によって、

「本来コントロールできない現実的な不安をコントロールできる形にする」
といった”報酬”を得てるのかも知れません。

これらは所謂”疾病利得”と呼ばれるものとも通じる気がします。


いずれにしてもそれらのメカニズムは、
心身の危機を避け、自らの遺伝子のコピーを遺してゆく、
といった緻密な遺伝子の戦略に基づいたものであると思います。


だとすれば、
依存症」であろうが、「不安障害・恐怖症」であろうが、
”完璧”な戦略に基づいてる訳ですから、
決して自己否定や自己嫌悪されない様にして頂きたいと思います。


ただ、
それらによってお辛い状態にあって、”戦略”を修正する事を望まれる方は、
いつでもお越し下さい。



パーマリンク

2020/12/14 (月)

どうすれば恐怖/不安を克服できるのか⑦

<前回からの続き>

今回は、
「恐怖/不安を克服する為の4つのポイント」のうちの

④前頭前皮質(前頭前野)の活用

について、具体的なやり方をお書きしたいと思います。

前回お書きした様に、

ノルアドレナリンを抑えて”訓練”するのではなく、
ノルアドレナリンを抑えずに、放出先を前頭前野に持ってくれば良い

つまり、
「怖いまま恐怖に向かってゆき、その時には前頭前野を活性化させる」
事が大切だと言う事を前提にお書きしてゆきたいと思います。

まず初めにお断りしておく事として、
「イメージ」を使う方法(リラックスしてるイメージ等)は
余り良くないかも知れません。

何故なら、
「イメージ」は連想を呼び、そこには記憶や感情と言ったものがついて来る
でしょうし、そうなると必然的に扁桃体が関与してしまい、
前頭前野が働かなくなる恐れが強いからです。


だとすれば、
なるべく扁桃体の関与を避けて、前頭前野にフル回転してもらう必要がある
と思われます。


そして前頭前野をフル回転させる為には、

「文字を読んだり書いたりする」(特に書くという作業)

「誰かと会話する」(特に話すという作業)

「詳細な計画を立てて書き出してゆく」

「呼吸の”数”だけに意識を集中させる」

等は扁桃体の関与を最小限に抑えられると考えられます。


ですから、前回お書きした
「メモを見ながら、実際の数値を計測しそれを書き込んでゆく
 事を繰り返し、”予測誤差”を修正してゆく」
という事は、正に前頭前野の活性化につながると思われます。


他にも例えば、

怖いまま電車に乗っている時や
手洗いを我慢して嫌な感じを感じている時に、
携帯電話の「LINE」等で家族や恋人や友人と会話する


また例えば、

そういった恐怖や嫌な感じを感じている時に、
週末の旅行の計画や今日の仕事の段取り・優先順位を細かく書き出してゆく、
等も有効だと思われます。


或いはそういった場面で自分の呼吸数に意識を向け
例えば「”5”数えながら息を吸い、”7”数えながら息を吐こう。
そして、それが10回できた毎に、吸うときも吐くときも今度は
”1”ずつ増やしてゆこう」等と、

複雑なルールにすればするほど前頭前野はフル回転してくれるでしょう。
但しこれは”強迫”に繋がる恐れもありますので、ご自分に合うか否か?
 でご判断下さい)

以上、ここまで「恐怖/不安を克服する方法」をお書きしてきましたが、
個人差が当然ありますし、根気が必要な事ですので、
難しければいつでもお気軽にご相談下さい。



パーマリンク

2020/12/11 (金)

どうすれば恐怖/不安を克服できるのか⑥

<前回からの続き>

今回と次回は、
「恐怖/不安を克服する為の4つのポイント」のうちの

④前頭前皮質(前頭前野)の活用
について詳しくお書きしたいと思います。

以前お書きした様に、

恐怖/不安等の強い感情(情動)やその反応は
記憶や情動に関与する主に扁桃体等の過興奮によるものと考えられます。

加えて、それらの強い感情をコントロールするはずの
前頭前野の働きが妨げられているから、コントロールできずに呑み込まれてゆく
訳です。


強い恐怖/不安に巻き込まれてしまった時には
それをコントロールできないという感覚があると思います。


それはつまり(大雑把に言うと)、

大脳新皮質、特に思考・意志を司る前頭前野(頭=顕在意識)が働かずに
感情・情動や記憶を司る大脳辺縁系(心=潜在意識・無意識)が
活発に働いてる状態、と言えると思います。


ですから、

「いかに前頭前野(=頭)を働かせて、大脳辺縁系(=心)に巻き込まれずに
距離を取り、心を客観視できるか?」
が重要になって来ると思われます。


但し、「怖くなくなってから恐怖/不安に立ち向かおう」
という方法は余りお勧めできません。


というのも最近の研究では、

(恐怖/不安の)「消去学習」は「青斑核から前頭前野へ伸びてる
ノルアドレナリン性ニューロンが前頭前野へノルアドレナリンを放出する
事で学習され、消去記憶となる」

という事がわかって来ました。


つまり、ノルアドレナリンが扁桃体に放出されれば「恐怖学習」がなされ
「恐怖記憶」となるが、
同じノルアドレナリンが前頭前夜に放出される事によって、
「消去学習」がなされ「消去記憶」(=怖くない)が生じる、
という事です。


ですから、ノルアドレナリンを抑えて”訓練”するのではなく、
ノルアドレナリンを抑えずに、放出先を前頭前野に持ってくればいい
とも言えるでしょう。


要は
「怖いまま恐怖に向かってゆき、その時には前頭前野を活性化させる」
という事が大切なのでは?と思います。

それでは次回は
④前頭前皮質(前頭前野)の活用
について具体的な方法をお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2020/12/9 (水)

どうすれば恐怖/不安を克服できるのか⑤

<前回からの続き>

今回は、
「恐怖/不安を克服する為の4つのポイント」のうちの

③「予測誤差」を小さくしてゆく

について詳しくお書きしたいと思います。

以前お書きした様に「予測誤差」を小さくしてゆけば、
扁桃体の過興奮が収まってゆく=恐怖/不安やそれによる反応が減少してゆく
と考えられます。


例えば「電車に乗るとパニック発作が起きるので怖くて乗れない」
といった「広場恐怖症」(パニック障害の方は、

「②」のスモールステップの原則に基づいて訓練してゆく時に、

(1)予め予測を立て、それをメモに書き込んでゆく

→例:「電車に乗って〇秒後に"恐怖"が襲ってきて、その〇秒後に
    頭がくらくらしてきて、〇秒後に胸がドキドキしてきて、
    心拍数(や脈拍)が恐らく100を越え、
    同時に呼吸が20回を超えるだろう・・・」等々


(2)実際に電車に乗った時に、その”予測”と照らし合わせながら、
  時間を計り、心拍数(脈拍)や呼吸数等を正確に測り、
  それをその都度細かくメモしてゆきます。
  (かなり忙しい作業になるでしょう)


(3)そして”訓練”が終わる度に事前の予測とメモを照合し誤差を修正し、
  ”新しい予測”を書き直します。


(4)そうして修正した新しい予測を持って次の訓練をし、
  同様に実際の数値をメモし、電車から降りたら予測と照合し、
  誤差を修正してゆく、といった事を繰り返してゆき、
  最終的には誤差がなくなる事を目標にします。

また例えば、
「何かに触れる度に何度も手を洗わないといけない」
といった「強迫性障害」(不潔恐怖症)に襲われている方は

(1)(手洗いを3回までで我慢したら)どうなってゆくか?
 の予測メモを作っておきましょう。

 例:我慢して〇秒後にとても嫌な気持ちが出てくるだろう。
   そしてその嫌な気持ちは100のうちの90くらいの強さのまま
   〇分くらいは続くだろう。そうして耐えられなくなって〇分後には
   また手を洗いたいという気持ちが100のうち95くらいの強さで
   襲ってくるだろう・・・。


(2)実際に我慢した時にメモと時計を片手に時間を計りながら、
  嫌な気持ちや手を洗いたい気持ちの強さを変化がある度に
  メモしてゆきましょう。


(3)そして”訓練”が終わる度に事前の予測とメモを照合し誤差を修正し、
  ”新しい予測”を書き直します。

(4)そうして修正した新しい予測を持って次の訓練をし、同様に実際の数値を
  メモし予測と照合し、誤差を修正してゆく、といった事を繰り返してゆき、
  最終的には誤差がなくなる事を目標にします。

   
    
それでは次回と次々回は、

「恐怖/不安を克服する為の4つのポイント」の4つ目の

④前頭前皮質(前頭前野)の活用についてお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

2020/12/7 (月)

どうすれば恐怖/不安を克服できるのか?④

<前回からの続き>

今回は、
「恐怖/不安を克服する為の4つのポイント」のうちの

②スモールステップの原則

について詳しくお書きしたいと思います。

皆さんは自転車に乗る事ができるでしょうか?


生まれ持って自転車に乗れる人は殆どいないと思われますので、

自転車に乗る事ができる方は、バランスを取ったり、こけそうになったら
地面に足をつく、等の一連の行動の練習を繰り返す事によって、

脳内(この場合は主に小脳)の神経細胞の結合や神経伝達物質の伝達が強化
されたと考えられます(=長期増強)。


ですから、
わざとこけようとしたり、こけそうになっても地面に足をつけない、といった
(前頭前皮質による)「意志」は長期増強された神経細胞の働きに反する事になり、
大きな抵抗を受ける為に中々通用しない筈です。

同様に、
恐怖/不安に対する「確認行動」や「安全行動」によって長期増強された
パターンを「意志」の力で覆す事は非常に難しい訳です。


但し、
以前にもお書きした通り、脳の神経細胞には「シナプスの可塑性」というもの
があって、その”抵抗”を少なくしながら変化させてゆく事が可能です。

例えば、
電車に乗るのが怖くて、電車に乗らないといった「安全行動」で長期増強
された神経細胞も、

「電車に乗るイメージをする」


「ホームで電車を眺める」


「電車の中に一歩踏み込む」


「1駅だけ電車に乗る」

・・・

等と、少しずつ恐怖/不安を少し我慢すればできそうな範囲で行動してゆけば、
「消去学習」が行われ、「長期抑圧」によって電車に乗れる様になってゆく
でしょう。


また例えば、
「強迫性障害」によって”手を何度も洗わないといけない”といった「安全行動」

”鍵を掛けたかどうかを何度も確認しないといけない”といった「確認行動」
によって「長期増強」されたパターンも、

「手洗いや鍵の確認を5回までに抑える我慢」


「4回までに抑える我慢」


「3回までに抑える我慢」

・・・等によって克服してゆく事が可能です。

そしてこの時のポイントとしては、

①「これができる確率は何%かなあ?」
と自問し、70~80%できる自信がある事を目標にしましょう。

そして、
②その目標ができなかったら、もう少しハードルを下げる

③できなかった時には反省せず、逆にできた時には
 ご家族や恋人・親友やカウンセラー・お医者さん、そしてご自分で
 「怖いけどよくやった!」と褒めてあげたりメモやカレンダーに
 書き込んでゆく

のもよいと思います。

それでは次回は、

「恐怖/不安を克服する為の4つのポイント」の3つ目の
③「予測誤差」を小さくしてゆくについてお書きしたいと思います。

<次回へ続く>


パーマリンク

2020/12/4 (金)

どうすれば恐怖/不安を克服できるのか?③

<前回からの続き>

今回は、
「恐怖/不安を克服する為の4つのポイント」のうちの

①恐怖/不安から逃げない

について詳しくお書きしたいと思います。

例えば「強迫性障害」のせいで、何かに触れたら
何度も手を洗うのを止められない人は、

何度も手を洗う事が恐怖/不安を避ける為の「安全行動」
と言えますので、それをやめる事を目標にしないといけません。

或いは、
家族を巻き込んで「もうきれいになったよ」との
家族の保証を求める場合は、それも「安全行動」ですので、
家族は巻き込まれない様にしないといけないでしょう。

更に、
「近所の人に危害を加えたかも知れない」と、一軒一軒確認しようとする人や
「我が子を殺すんじゃないかしら?」と不安で刃物を全部しまってしまう
お母さま・・・

こういった「加害恐怖」に襲われた方の「安全行動」も
やめてゆく事を目標にする必要があります。


また例えば、電車に乗るとパニック発作が出てしまうのが怖くて、
電車に乗る事を避け続けている「広場恐怖症」に襲われてる人は
その「回避行動」をやめ、敢えて電車に乗る訓練をしてゆく必要があります。


同様に、
鳩やセミ等が怖くて避けてる人は、その「回避行動」をやめないと
恐怖から解放される事はないでしょうし、


外に出る事が怖くて、家の中に引きこもっている人
その「回避行動」をやめてゆく


皆の前で話すのが怖くてそんな場面を避け続けている人も、
その「回避行動」をやめてゆく


同様に「こんな事言ったら嫌われるんじゃないか?」
自分の意見を言わないといった「回避行動」を続けている人は
怖くても自分の意見を言ってゆく方向に持ってゆく必要があるでしょう。


また、彼氏に浮気される心配で、何度も何度もスマホで
彼の行動を確認する人も、その「安全行動」をやめてゆく
必要があるでしょう。

ただ、そうは言ってもその「恐怖/不安」に立ち向かってゆくのは
大変な事です。

ですから「少しずつ、できる部分から」といった
次のポイントである、「スモールステップの原則」が必要となります。

<次回へ続く>



パーマリンク

2020/12/2 (水)

どうすれば恐怖/不安を克服できるのか?②

<前回からの続き>

今回からは、

「恐怖/不安を克服する為の具体的な方法」

をお書きしてゆきたいと思います。


まず、
脳科学的な知見も鑑みた上での私なりのポイントをお書きしたいと思います。


<恐怖/不安を克服する為のポイント>

①恐怖/不安から逃げない

→恐怖/不安から逃げる事になる「回避行動」や「安全行動」は
 恐怖/不安を増強してしまう事に繋がる事がわかっています。

②スモールステップの原則=(例えばイメージから初めて)少しずつ

いきなり大きな変化を求めると、扁桃体等が過興奮してしまい、
 所謂パニック様になり、すぐに回避行動や安全行動をとってしまい、
 課題の実行を妨げてしまいます。

③「予測誤差」を小さくしてゆく

→前々回お書きした様に、「予測誤差」を小さくしてゆけば、
 扁桃体の過興奮が収まってゆく

=恐怖/不安やそれによる反応が減少してゆくと
 考えられます。

④前頭前皮質(前頭前野)の活用

→恐怖/不安等の強い感情(情動)やその反応は
 記憶や情動に関与する主に扁桃体等の過興奮によるものと考えられます。

 加えて、それらの強い感情をコントロールするはずの
 前頭前野の働きが妨げられているから、コントロールできず
 呑み込まれてゆく訳です。


 
以上のポイントを踏まえて、次回からはその一つ一つについて、
より具体的にお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



パーマリンク

powered by HAIK 7.0.2
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional