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2021/1/29 (金)

HSPの辛い反応パターンを変える④

<前回からの続き>

今回は、
「ネガティブ処理のパターンを変えてゆく方法(中)」として、
前回のやり方でメモした自分の反応パターン(無意識下での処理のパターン)
を分析して、改善してゆく方法についてお書きしたいと思います。

<ネガティブ処理のパターンを変えてゆく方法(中)>

➉前回のやり方で書き込んだメモを用意する
 (もし、その場でメモが取れなかった場合は、
  強い感情反応が収まった後にメモしておいて下さい)

⑪そのメモを繰り返し読んで、自分の無意識下での「D・O・E・S」
 の処理のパターンを把握します(例の場合はS→D→O→Eのの順)

⑫特に「S」の感度の鋭さから生じる扁桃体の興奮に対して、
 ”どのフォルダーのどのファイルを参照して、
 感情に意味づけをしてゆくか?を注意して分析します。


→前述の例ですと、「相手(お母さん)の怒りフォルダー」の中の
 「私が相手(お母さん)を怒らせたファイル」を参照して、

 更に、「私の感情フォルダー」の中の「怒りファイル」を参照している 
 と考えられます

⑬フォルダーと、その中身であるファイルの内容を書き出してゆきましょう。
 そしてこの時に「他のファイルは作れないか?」と考えてみて、
 作れそうなら他のファイルも作ってみましょう。


→例:「相手(お母さん)の怒りフォルダー」に含まれるファイルで
   一番よく使うのは「私が相手(お母さん)を怒らせたファイル」
   だけど、他にファイルが作れないかな?

   そうだ!お母さんがこんな様子をしてる時は、
   可能性として「ストレスで疲れ切ってイライラしてる」
   や「腹が立つ出来事があった」時なんかもあるかも知れないから、
   その二つをファイルに加えよう!

   そして、「私の感情フォルダー」には「怒りファイル」以外にも
   どんなファイルがあるかな?

   あっ!そうだ、以前も同じようなシーンでキレちゃったけど、
   怒りというよりわかってもらえない悲しみの方がしっくりくるかな?
   じゃあ、「悲しみファイル」を加えよう、等々

⑭各ファイルを裏付ける記憶をファイル毎に書き出してゆきます。


→例:「私が相手(お母さん)を怒らせたファイル」の記憶は、
   あの時も、そして、あの時もそうだった・・・

   「ストレスで疲れ切ってイライラしてるファイル」の記憶は
   あの時とあの時と・・・・。

   そして、「怒りファイル」に入ってる記憶としては・・・
   あの時もむかついた、あの時もそうだ・・・。

   「悲しみファイル」の記憶は?・・・あの時も悲しかった、
   そしてあの時も・・・

⑮そうして整理し直したフォルダーとファイルの中身(それに纏わる記憶も)
 をそらで言えるくらい覚え込みましょう。

⑯そして、そのフォルダー名やファイルをスマホやメモ帳に書き込んで
 いつでも取り出して見られる様にしておきましょう

ここまでが準備です。

では、次はいよいよ実際の現場での本番に挑みます。

<次回へ続く>



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2021/1/27 (水)

HSPの辛い反応パターンを変える③

<前回からの続き>

今回からは、HSPの人が陥りやすい「ネガティブな感情」を
相手や自分にもたらしてしまう自身の内面(無意識)での
「ネガティブ処理のパターン」を変えてゆく方法
をお書きしてゆきたいと思います。

前々回お書きした様に、
HSPの人特有の「D・O・E・S」の頭の中での処理は、
「無意識下」(扁桃体等の大脳辺縁系)だけで成されてしまっているので、
コントロールできないと考えられます。


だとすれば「ネガティブな感情をもたらす処理パターン」を変えるには、
「意識化」(前頭前野等の大脳新皮質の介在)させる必要がある
と考えられます。


それでは、
一体どうすれば「意識化」(大脳新皮質を働かせる)できるのでしょうか?

例えば、文字を書く/読む、言葉を発する/話す、等は意識してそれに集中
しないとできない事ですので、大脳新皮質が働いている訳です。

その事を踏まえて、
「ネガティブ処理のパターンを変えてゆく方法」をお書きしたいと思います。

<ネガティブ処理のパターンを変えてゆく方法(上)>


①ネガティブな感情に達する「D・O・E・S」がいつ始まってもいい様に、
 常にメモ(スマホでも可)を身につけておく


②感度の鋭さ(S)によって、相手の表情や声、態度等の
 いつもと違う”微妙な違い”を読み取り始めたら、

「あ!今”S”の処理が始まって扁桃体が興奮し始めた」等とメモするか
(心の中でもいいので)つぶやく


「さあ、これから”②”で得た情報を基に深い処理(D)が始まるぞ!
  どの記憶のファイルを引っ張り出して意味づけしてゆくのか?
  をじっくり観察しよう」

  と、無意識下でなされる処理を意識的に客観視してゆきましょう


「お~っと、”お母さんは私に対して怒ってるんだ”と意味づけしようと 
  してる・・・って事は”相手の不機嫌な様子フォルダー”の中の
  ”私が相手を怒らせた”ファイルを参照して、そのファイルの中で
  同じ様に感じた過去の〇〇の場面や△△の場面等の記憶を思い出してるぞ!
  ・・・メモメモ」メモするかつぶやく


「お~・・・お母さんの非難によって扁桃体が過剰に興奮し、
  神経が高ぶってきた!これは(O)だ!」

  とメモするかつぶやく


「次は、この扁桃体の興奮に意味づけが行われるはずだ!
  どのファイルを参照するのかな?」

  と、ここでもあくまで無意識下でなされる処理を待ち構えて
  意識的に客観視してゆきましょう


「出た!以前にも同じ様な場面で私がキレてしまった場面の記憶が出てきた。
  という事は”私の感情フォルダー”の中の”怒りファイル”を参照してる  
  んだな・・・メモメモ」


「抑えきれずにお母さんにキレてしまった・・・これは(E)だな・・・

  メモメモ」


(ベッドの上で自分を責めて泣いている時)

 「あ~、深い処理「D」と神経の高ぶり「O」、強い感情反応「E」が
  中々止められない・・・これはどのファイルを参照し続けてるのかな?

  ・・・そっか”私はダメな娘”ファイルを参照し続けてるんだ・・・メモ」

勿論、最初からこんな風にはうまく行かないでしょうし、
メモする余裕等ないかも知れません。

但し大切な事は、できるだけ自分の無意識下での「D・O・E・S」の処理を
客観視(=意識化)する事です。

そして、その事が次の「分析・改善」へ繋がってゆく筈だと思います。


それでは次回は、「ネガティブ処理のパターンを変えてゆく方法(中)」
として、その「分析・改善」の仕方についてお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2021/1/25 (月)

HSPの辛い反応パターンを変える②

<前回からの続き>

今回も引き続きHSPの人が陥りやすい、「ネガティブな感情」を
相手や自分ににもたらしてしまう自身の内面(無意識)での
「ネガティブ処理のパターン」を変えてゆくヒントをお書きしたいと思います。



前回お約束しました通り、

HSPの方が無意識下(扁桃体等の大脳辺縁系)で行っている
と思われる典型的な処理パターンをもう少し詳しく見てゆきたいと思います。

①感度の鋭さ(S)によって、相手の表情や声・態度等のいつもと違う
 ”微妙な違い”を読み取る


→ある研究では、「新奇な事柄に出合うと扁桃体が興奮する」
 (脳幹にある青斑核ニューロンから扁桃体にノルアドレナリンが
  放出される為)という事がわかってきました。

ですから初対面の人や初めての場所、やった事のない事をする時など、 
ドキドキしたりワクワクしたりする訳です。

そして、HSPの人はそのいつもとの違い(新奇)に対する感度が
凄く鋭い(S)訳です。

但し、リサ・フェルドマン・バレット博士の「構成主義的情動理論」
を基にすると「情動(感情)は概念や言葉を介して社会的に作られる」、
つまり後から感情が作られるという事です。

だとすれば、この段階では単に「扁桃体が興奮している」だけで、
その後の(無意識下での)処理によって感情が作られてゆくと考えられます。


 
②過去の記憶ファルダーの中から特定のファイルを参照し、
 深く考えて意味づけをしてゆく、といった深い処理(D)を行う


→ここでは、扁桃体経由で記憶されている「感情フォルダー」を参照し続け、
 扁桃体の興奮の意味づけが行われていると考えられます。

例えば前述のAさんの例では、「相手の感情フォルダー」の中の
「お母さんがこの様な表情や声をした以前の記憶」を次々と思い出し、
「お母さんは怒っているんだ」意味づけし、

「相手の感情フォルダー」の中の「怒りファイル」を参照し、
 そのファイルを更に処理し、「私のせいでお母さんが怒っている」
 といった小ファイルを選び、「私の何がお母さんを怒らせたのだろうか?」
 といった、意味づけを求める深い処理(D)を行い続けている訳です。

 そして、そのファイルの中に
 「あの時は理不尽に怒られた・・・」
 「あの時は妹も悪かったのに私だけ怒られた」等の
 感情を伴う記憶が入っていると扁桃体が益々興奮してゆく訳です。

 

③それにより扁桃体が過剰に興奮し、神経が高ぶる(O)


→この扁桃体の興奮に意味づけする為の深い処理(D)は続き、
「自分の感情フォルダー」の「悲しみ」や「怒り」フォルダーを開け、
「この興奮は、あの時感じた感情と同じ、つまり”怒りだ”とか”悲しみだ”」
 と興奮に(感情の)意味づけをしてゆきます。

 そうなると意味づけと参照したファイルの記憶も合わさり、
 益々神経が高ぶってくるでしょう。

※怒りが止まらない人の中で、過去の事を次から次へと持ち出してきて
 怒り続ける人がいますが、その人はまさにこの様な処理を行っている
 と考えられます

④参照したファイル特有の強い感情反応が生じる(E)


→そうして過剰な興奮によるストレスを解消する為に
 意味づけした感情を表出(爆発)させてしまうのだと考えられます。

それでは次回は、
いよいよHSPの人が陥りやすい、「ネガティブな感情」を相手や自分に
もたらしてしまう、自身の内面(無意識)での
「ネガティブ処理のパターン」を変えてゆく方法をお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2021/1/22 (金)

HSPの辛い反応パターンを変える①

<前回からの続き>

今回からは、
HSPの人が陥りやすい「ネガティブな感情」を相手や自分に
もたらしてしまう自身の内面(無意識)での「ネガティブ処理のパターン」
変えてゆくヒントをお書きしたいと思います。

まず初めにここで大切な事は
「自分の無意識下での処理のパターンを意識化してゆく事」
だと思います。


と言いますのも、
例えば、HSPの人の典型的な処理のパターンである

①感度の鋭さ(S)によって、
 相手の表情や声、態度等のいつもと違う”微妙な違い”を読み取る

②過去の記憶ファルダーの中から特定のファイルを参照し、
 深く考えて意味づけをしてゆく、といった深い処理(D)を行う

③それにより扁桃体が過剰に興奮し、神経が高ぶり(O)

④参照したファイル特有の強い感情反応が生じる(E)

という過程は、全て”無意識下”(扁桃体等の大脳辺縁系)で
行われていると考えられます。


そしてそこには思考や意志等を司る”意識”(前頭前野等の大脳新皮質)
が関与する隙がありませんのでコントロールできなくなるのだと思います。


つまり、
扁桃体等の大脳辺縁系(無意識下)だけで成されてしまっている
処理パターンを、

(前頭前野等の)大脳新皮質を介在させたパターン
に持ってゆき、意識化する必要があると考えられます。


その具体的な方法は後述しますが、
まずは無意識下で行われている処理をもう少し詳しく見てゆきたいと思います。

<次回へ続く>



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2021/1/20 (水)

HSPの特徴(D・O・E・S)②

<前回からの続き>

今回は前回取り上げたHSPを特長づける4つの気質(D・O・E・S)に沿って
Aさんの例を分析したいと思います。

Aさん:(あれ?!お母さんの声に何だか険がある。
    声のトーンもいつもより低い。それに表情もいつもと微妙に違う。

<分析>この部分では、母親の「いつもとの微妙な違い」を感じ取る
    「S」の感度の鋭さが働いています。


Aさん:「私が何か怒らせる様な事をしたのかなあ・・・)

<分析>ここから「D」によって過去の記憶と照合しながら深く考えてゆく
    といった深い処理が始まっています。

母親:「お父さんも京香(妹)もとっくに食べ終わったから
    早くご飯食べてくれないと洗い物が終わらないのよ!」


Aさん:(やっぱりそうだ。でも私だって仕事で遅くなった訳で、
     遊んでて遅くなったんじゃないし!・・・
     お母さんがこんなんじゃあ、ご飯も美味しく食べられないし、
     安らげない。でもお母さんも京香の受験やお祖母ちゃんの
     介護でイライラしてるんだろうなあ~)


<分析>深い処理「D」)が続き、徐々に神経が高ぶり始め「O」)、
    強い感情反応と共感「E」)が始まろうとしています。

母親:(イライラした表情と口調で)「何ボーっとしてるのよ!
    早く食べなさいよ!こっちが困るんだから!」


<分析>Aさんが「深い処理」である「D」を行っているのを
    母親は「ボーっとしてる」と捉えてしまいました。

Aさん:(抑えきれず)「私だってね、このところ残業続きでミスも増えて
    課長には怒られるし凄いストレス抱えてるのよ!
    何でわかってくれないの?!」


<分析>神経の高ぶり「O」)がMAXになり、
    強い感情反応「E」)が表出しました。

母親:(ブスッとした表情で無言でリビングから出てゆく)


Aさん:(あ~またキレてしまった・・・。お母さんが大変なのを
    わかっていながら辛く当たってしまって、益々お母さんは
    しんどくなるだろうなあ~。いつもこうなってしまう・・・
    私って本当にダメな娘だ。
    消えてしまった方がいいのかなあ・・・)


<分析>深い処理である「D」はまだ続いていて、
   HSP「良心的である」と言う気質の為に反省し自分を責めています。

Aさん:そしてAさんは何故か涙が止まらなくなり、ご飯に箸も付けられずに
   自室のベッドに潜り込んで泣き続けました。


<分析>深い処理「D」神経の高ぶり「O」強い感情反応「E」
    中々止められない状況です。

※この様な流れを変える方法については以前お書きしましたが、
 次回からは別の観点から「この様なパターンにならないヒント」
 をお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2021/1/18 (月)

HSPの特徴(D・O・E・S)①

<前回からの続き>

今回はHSPか否か?の判断の目安の一つとして、
エレイン・アーロン博士が重要視されている「DOES」について
お書きしたいと思います。

※この4つの気質が揃うと概ねHSPと考えられると言う事です。

<HSPに特徴的な4つの気質>


①「D」(DEPTH OF PROCESSINNG)=処理(受け止め方)の深さ

 →物事の決定や判断で物事を様々な角度から捉える為、時間がかかるが、
  慎重に考え抜く事ができるのでリーダーになる事が多い。

  環境の些細な面に気が付き、新しい状況では周りを観察し、
  過去の知識と照合する為に立ち止まる=時間をかける。
  そして物事の本質をより深部で捉えようとする。

(例えば「この仕事をやる意味とは?」とか「私の存在意義とは?」とか
「私の人生の意味とは?」等と意味づけを求める傾向等)

  ※但し過去の知識を基に確信を持って敏速に勇猛果敢に行動する
   事もできる


   
②「O」(BEING EASILY OVERSTIMULATED)

 =刺激に過敏(神経の高ぶりやすさ・刺激過多・過剰に刺激を受けやすい)

 →自分の内面や外で起こっている全てを深く受け止め、
  しかも受け止めるものが沢山あると結果として刺激過多になる。

  そして心身共に疲労し易くストレスを感じてしまう。

 ※1:エレイン博士はHSPの人は週40時間以内の仕事が理想と言ってる

 ※Cf:ASD(自閉症スペクトラム)の知覚過敏は、
    社会的な手掛かり(例えばコミュニケーションの)になる様な
    刺激には反応しないという点でHSPのそれとは異なっている。

③「E」(EMOTIONAL REACTIVITY AND EMPATHY)

強い感情反応と共感

 →HSPは物事を深く処理する事でそれに対する強い感情が生まれる
  と考えられ、ポジティブな経験もネガティブな経験もどちらにも
  強く反応する。

  そして相手の気持ちへの共感力が強い。(ミラーニューロンの働き
  が強い?)


※HSPとよく似た概念の「エンパス」は、この共感力に特化したHSP
 だと言えるかも知れません。
 (エンパスの人の研究をしている米国の精神科医ジュディス・オルロフ曰く
 「エンパスとはHSPを更に敏感にした、周り(他人)のエネルギー
 (感情・苦痛・感覚)をすべて取り込んでしまう人」と言っている)

④「S」(SENSITIVITY TO SUBTLETIES)

感度の鋭さ(些細な事も気が付く・些細な刺激に対する敏感さ)

→事物や相手の表情や声・態度・雰囲気等のいつもとの「小さな違い」
 を見つける

以上の4つに加えて、最近ではアーロン博士は5つめの「D」を含めています

⑤「D」(DIFFERENTIAL SUSCEPTIBILITY)

感受性差(差次感受性)

→変化や違いに敏感で、ポジティブな変化(良い環境)からは
 ポジティブな影響(良い影響)、

 ネガティブな変化(悪い環境※幼少期の環境等)からは
 ネガティブな影響(悪い影響)を受け易い。

(だからこそ、HSPにとっては「どんな環境で育つか?」が特に重要

次回は、この「D・O・E・S」に沿って、
以前取り上げたAさんの例を分析したいと思います。

<次回へ続く>



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2021/1/15 (金)

HSP(繊細さん・敏感な人)とは?

「私はHSPかも知れない・・・」

「HSPチェックをしても当てはまらない部分もある。
 じゃあ、私のこの生き辛さの原因は何だろう?」

「こんな繊細で気にし過ぎてしまう自分を変えたい」

「HSP」'「繊細さん」'「敏感な人」・・・

これらの言葉は、最近巷でよく耳にする方も多いと思いますが、
そもそもHSPとは何なのでしょうか?

HSPとは、「Highly Sensitive Person」の略語で、
「(生まれつき)非常に感受性が強くとても敏感な人」という意味です。


この言葉は20年以上前に、
アメリカのユング派(※ユングもHSPだったのでは?と言われています)
の女性心理学者であるエレイン・アーロン博士の研究によって提唱された
言葉です。


彼女自身、持って生まれたその気質(例えばパーティーを楽しめない、
すぐに動揺してしまう、等々)に悩んで、

医師の精神療法を受けた時に医師から「だってあなたは敏感なんだも!」
と言われた事をきっかけに、
「敏感さ」について夫(彼女の夫も有名な吊り橋理論を発表した心理学者
だが彼女とは違った気質を持った人)と一緒に研究を続けました。


そしてその研究によって、人類の(他の動物でさえ)約20%
彼女と同様な気質を持った人達が存在する事が明らかになりました。


エレイン博士や日本のお医者さんが作成した簡易チェックシートは
ネット上や書籍に沢山ありますので、気になる方はチェックされてみても
よいと思います。


※因みに日本人向けの簡単なチェック(保坂隆医師による)は下記リンク
 から
https://nappinessoflife.com/hsp-test-hosaka/

いかがでしたか?

こういったチェックで、半分未満の項目しか当てはまらなかったとしても
いくつかの項目が強く当てはまったとすれば、HSPの可能性もあります。


或いは、多くの項目がご自分に当てはまった場合は、その可能性は
より強くなるでしょう。


※私はHSPもスペクトラム(=連続体)だと感じていますので、
 その気質の強い部分、そうでもない部分やHSP度そのものの強弱
 も人によって異なると思います。


他にもHSPの人の特徴として、

激しく恋に落ちやすい(たとえ片思いでも)」


良心的・誠実である」=倫理や道徳・正義について深く考えた結論を
 有しているので、その結論に対しては拘りが強く(「~であるべき」)
 それに反する自他に厳しい。

 また、人を陥れたりできないし、感情が高ぶって
(特定の相手に)キレてしまったとしても、その後自分を責める

 ※キレてしまっても良心が痛まない人はHSPではない可能性が高いと思います。


物事に意味を見出そうとする」=その為、お金の為だけに働くとか、
(人生の意味や意義を考えるので)人生を無為に過ごす事に抵抗がある


目に見えないものに惹かれる」=自然の神秘やスピリチャル好きな人も多い

等が挙げられると思います。

そしてもし、
あなたがHSPに当てはまったとしても決して心配しないで頂きたいです。


というのも、

まずHSPは障害・病気ではありません
(だから障害・病気を対象とするお医者さんでは対応できない事が殆ど
 だと思います)


次に、それは決して欠点や劣等性ではないという事です。

何故そう言えるかと申しますと、

HSPは(主に遺伝性の)生来の気質だと考えられていますが、
例えば同様に、背が高くなる遺伝子を受け継いだ女性がいたとします。

そしてもし、
その背の高さを親や学校の級友等の周囲の人から否定されて育ったとしたら、

本人も自分を否定しその背の高さは彼女に「劣等コンプレックス」
をもたらすかも知れません。

逆に、
その背の高さを親や周囲から「モデルさんみたい」等と評価されて育てば、
彼女自身もそれを自分の魅力・強みの一部と捉える様になるのでは
ないでしょうか?

つまり、
持って生まれた気質(この場合はHSPや背の高さ)は欠点ではないし、
受け止めるしかありませんが、

その気質を周りがどう評価するか?
そしてそれによってどういったセルフイメージを持つか?
がポイントだと思います。

そして万が一否定的なセルフイメージを持ってしまった場合は、
そこは変えられる訳です。
(※そういった方はお気軽にお問合せ下さい)

次回は、
HSPのより詳しい定義(D・O・E・S)についてお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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2021/1/13 (水)

気質は認め、変えられる部分を変える③

<前回からの続き>

今回も引き続きAさんの例で

変えられない部分(=気質・ありのままの自分)」

変えられる部分(=個性・行動・習慣・傾向・趣向)」
とに分けて詳細に分析し、

「変えられる部分をどう変えて行けばいいのか?」
についてお書きしてゆきたいと思います。

母親(イライラした表情と口調で)「何ボーっとしてるのよ!
    早く食べなさいよ!こっちが困るんだから!」


Aさん(抑えきれず)「私だってね、このところ残業続きでミスも増えて
    課長には怒られるし凄いストレス抱えてるのよ!
    何でわかってくれないの?!」

<分析と考察>:Aさんは何故そう受け取り、反応したのか?


この部分ではそれまでの流れの延長で、”感度の鋭さ”+”深い処理を行う”
+”共感力の強さ”+”相手の感情から強い影響を受ける”

”刺激過多から神経がたかぶる”(気質です)
+”強い感情反応が生じる”(これも気質です)

⇒(ストレスが強くなり)爆発してしまう。


ここでは唯一、爆発してしまう部分は気質ではなく、
変えられる部分(=習慣・傾向)」と言えるでしょう。

(何故ならストレスを解消する方向性として、爆発以外の方法も
 考えられるからです)

<対策>:どこをどう変えればいいのか?


①自分の気質を理解し、それを相手に伝える

 例えば、
「お母さん、私、お母さんの表情を敏感に読み取ってしまうの。
 そして、その意味を深く考えてしまうの。

 それに、お母さんがイライラしてると私もイライラしちゃって
 結果としてお母さんをよりしんどくさせてしまって申し訳ないと思ってる。

 だから、これからはお母さんが京香やお祖母ちゃんの事なんかで
 イライラしてる時は、私に構わずに部屋に居て!

 何か私に伝えたい事があったら、テーブルの上にメモにして
 置いといてほしい。

 それと、私が「ボーっ」としてる時は、深く考えてる時なので
 構わず放っておいて欲しい」等。


 →この様にメモのやり取りを多用すれば表情を読む必要もなくなりますが、
  ちゃんと自分の気質や要望を伝えておかないと、
  文字からでさえ色々な情報を読み取り、

 (特にフォルダーの中のファイルがネガティブなもの優勢のままだと)
  結局はネガティブな深い処理をしてしまう恐れがあると思います。

②感情の爆発を(抑えるのではなく)先延ばしにする

 例えばAさんのこの場面では、母親の前で爆発するのではなく
 すぐに自室にこもって、枕を口に当てながら爆発させる、等

そして、最後の部分ですが

Aさん:(あ~またキレてしまった・・・。お母さんが大変なのを
    わかっていながら辛く当たってしまって、益々お母さんは
    しんどくなるだろうなあ~。いつもこうなってしまう・・・

    私って本当にダメな娘だ。消えてしまった方がいいのかなあ・・・)
    
    そしてAさんは何故か涙が止まらなくなり、ご飯に箸も付けられずに
    自室のベッドに潜り込んで泣き続けました。


<分析と考察>:Aさんは何故そう受け取り、反応したのか?

 これは、「ダメな娘」フォルダーを深く処理し続けている状態です。
 深い処理自体は持って生まれた気質ですが、
 (何度も申し上げている通り)どのフォルダー(やファイル)を
 どの程度深く処理するか?は変えられる部分です。

<対策>:どこをどう変えればいいのか?


①ネガティブになるフォルダーやファイルの深い処理をストップする

→この場合は、「ダメな娘」フォルダーの掘り下げをストップします。
(深呼吸や一旦外に出る、「STOP!」と叫ぶ、音楽を聴く、
 YOUTUBEを見る、等)


②意識して深く処理するフォルダーやファイルを変える

→例えば、上のAさんの独言の中に「お母さんのイライラ」フォルダーの中の
 「ストレスで疲れ切っる」ファイルを参照してる部分が見受けられます。
 ですから、そのファイルを深く掘り下げるのも一つの手段です。

 或いは、「自分はダメじゃないかも?」フォルダーを作っておいた人は
 そのフォルダーを深く処理してゆくのもいいでしょう。


③「②」で深く処理した”結論”を相手に伝える

→例えば、「お母さん、さっきはごめんね・・・。仕事で疲れてイライラ
 してたわ。お母さんも京香やお祖母ちゃんの事で大変だから、イライラ
 するよね!私で良ければお母さんの力になってあげたいと思ってる」
等。



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2021/1/11 (月)

気質は認め、変えられる部分を変える②

<前回からの続き>

今回も引き続きAさんの例で

変えられない部分(=気質・ありのままの自分)」

変えられる部分(=個性・行動・習慣・傾向・趣向)」
とに分けて詳細に分析し、

「変えられる部分をどう変えて行けばいいのか?」
についてお書きしてゆきたいと思います。


  
母親:「お父さんも京香(妹)もとっくに食べ終わったから
    早くご飯食べてくれないと洗い物が終わらないのよ!」


Aさん:(やっぱりそうだ。でも私だって仕事で遅くなった訳で、
     遊んでて遅くなったんじゃないし!・・・
     お母さんがこんなんじゃあ、ご飯も美味しく食べられないし、
     安らげない。

     でもお母さんも京香の受験やお祖母ちゃんの介護で
     イライラしてるんだろうなあ~)

<分析と考察>:Aさんは何故そう受け取り、反応したのか?


前回お書きした通り、
Aさんは「私が怒らせた、ダメ出しされる」等が多数を占める
「お母さんのイライラ」フォルダーを取り出した為に、
”やっぱりそうだ”と思っちゃった訳です。

但し、
同時にそのフォルダー内の「ストレスで疲れ切ってイライラしてる」
ファイルも取り出したから「京香の受験やお祖母ちゃんの介護で
イライラしてるんだろうなあ~」という考えも出てきてる訳です。

そしてこの部分での、
自分の内面と外(母)について”深い処理を行う”事と、

母親の感情(イライラ)に強く反応(食欲が落ちる、安らげなくなる)し、
相手のネガティブな影響を強く受ける点、つまり”共感力の強さから来る
強い感情反応””環境や相手の感情から強い影響を受ける”という部分
変えられない部分(=気質・ありのままの自分)」と言えるでしょう。


そしていつも同じパターンを繰り返し、
(この場合は)自他を傷つけてしまうのは
変えられるフォルダーやその中身(ファイル)の整理を怠っているから
だと言えると思います。


「深く処理してゆく」事自体は変えられない気質ですが、
「何(どのフォルダーのどのファイル)をどの程度深く処理するか?」
は変えられる部分だからです。

そして「何を深く処理するか?」
は恐らくそのフォルダーに入っているファイルの中で、
もっとも数が多く、出し入れの頻度が高いものが優先されるのでは?
と思います。(GOOGLEの検索ワードと同じですね!)

<対策>:どこをどう変えればいいのか?

前回の「対策」でお書きした様に、
「お母さんのイライラ」フォルダーの中身を整理し、
「ストレスで疲れ切ってイライラしてる」「腹が立つ出来事があったのかも?」
 といったファイルを増やしておけば、そちらに対する深い処理が
 できたかも知れません。


そしてその深く処理した結論を基に会話します。


例:「お母さん、イライラしてるけど、京香のお世話や
   お祖母ちゃんの介護って大変だと思うわ。
   私、今日は洗い物とか後片づけやっておくね!

   それと、京香やお祖母ちゃんの事で、私に手伝える事があれば
   なんでも言ってね!」


そう言ったとしたら、あとに続くお母さんの言動は変わっていた筈です。

それでは、次回はAさんの例の最後の部分についての
分析・考察と対策をお書きしたいと思います。


<次回へ続く> 



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2021/1/8 (金)

気質は認め、変えられる部分を変える①

<前回からの続き>

今回からは前回取り上げたAさんの例で、

変えられない部分(=気質・ありのままの自分)」

変えられる部分(=個性・行動・習慣・傾向・趣向)」
とに分けて詳細に分析し、

「変えられる部分をどう変えて行けばいいのか?」
についてお書きしてゆきたいと思います。

前回のAさんの例で分析すると、

Aさん:(あれ?!お母さんの声に何だか険がある。
     声のトーンもいつもより低い。それに表情もいつもと微妙に違う。
     私が何か怒らせる様な事をしたのかなあ・・・)


<分析>Aさんは何故そう受け取ってしまったのか?

この部分では、母親の表情や声・口調、態度、雰囲気など
いつもと違う小さな違いに気づく事と、

感じたものに対して深く捉えて考える事
(=私が昨日あんな事を言ったからかなあ?とか、以前もお母さんが
 こんな様子をしてた時の記憶を思い出し、理由や意味を見出そうとする)

即ち、”感度の鋭さ””深い処理を行う”の2点は
変えられない部分(=気質・ありのままの自分)」と言えるでしょう。


但しもしここで不安や相手の怒り、嫌われる事等に特に敏感であるとすれば、
(恐らくAさんもこれに当てはまると思われます)
その部分は「変えられる部分(=習慣・傾向)」であると言えると思います。

何故なら、
生まれ持って「ネガティブな事にだけ敏感」という気質は存在せず、
もし敏感な気質を持って生まれたとすれば、
「ネガティブな事象」と同じくらい「ポジティブな事象」にも敏感である
はずだからです。

<考察>:Aさんは何故そういったコミュニケーションパターンに陥るのか?

恐らくAさんはHSPで、(感度の鋭さ深い処理を行う点と
後述の強い感情反応と共感力神経の高ぶり易さからの推測)

生後~今までの記憶のフォルダーの中に
「私はダメな娘、だから怒られる・ダメ出しされる」といった
(深く処理した結果の)”結論”が沢山入っているのかも知れません。

(勿論このフォルダーの中身や結論は変える事ができます)

エレイン・アーロン博士も、
特にHSPの方で、愛着形成等の幼少期に問題があった場合に
「自分の悪い点のみを一つのフォルダーに保存している事が多い」
と述べられています。


だとすれば、
”感度の鋭さ”から読み取った母親のいつもと違う様子に対して、
その「私(=ダメな娘)フォルダー」を引っ張り出して深く処理し、
母親に投影(母親が私の事をダメだと思ってるに違いない)してしまってる
と考えられます。


<対策>:どこをどう変えればいいのか?

まず、Aさんの”フォルダー”を整理し直す必要があると思います。

 →例えば「自分」フォルダーには「ダメな娘」を証拠づける記憶や結論
  が沢山入っていると思われますので、

 「自分」フォルダーの中身を書き出して、
  そこへ「自分の良い部分」「評価できる部分」を赤文字で書き加えて
  ゆきましょう。

  ※もしここで「私には良い部分なんて一つもない!」と思っちゃった方は
   一つの事柄についてとても深く処理をしてきた方だと思います。

   そういった方は、フォルダーを更に細かく分ける事がコツです。

   例えば「私の能力」というフォルダーを作り、
   「ダメな所は数学ができない、運動音痴、人付き合いが苦・・・」
   「良い所は英語がまあまあ得意、音楽に詳しい、絵が上手、
    人に気が使える・・・」
   等と書き入れてゆきます。

   或いは「私の容姿」というフォルダーを作り、
   「嫌いな所は、一重の瞼、鼻の形、顎のライン・・・」
   「嫌いじゃない所は、顔の輪郭、体つき、手の指・・・」
   等も書き入れていきましょう。

   そしてついでに「お母さんのイライラ」フォルダーの中身が
  「私が怒らせた、ダメ出しされる」等が多数を占めてるのであれば、

  「ストレスで疲れ切ってイライラしてる」
  「腹が立つ出来事があったのかも?」
   等の別の中身(ファイル)も考えて赤文字で書き加えて増やして
   ゆきましょう。

 ※注意:フォルダーの整理や(特に赤文字部分の)書き足しは
     できれば毎日行いましょう

次に、意識していつもとは違うフォルダーの中身を引っ張り出して
 みましょう

→例「お母さんは、ストレスで疲れ切ってイライラしてるのかも?」

そして、その考えを深く処理してゆきます。

→例「お母さんは遅くまで起きてる受験生の京香に気を遣って夜食を作ったり、
   気になって遅くまで起きていたり、睡眠時間も減ってるよなあ。

   それにあまり仲のよくなかったお祖母ちゃん(姑)を介護してるけど、
   痴呆が入ったお祖母ちゃんに誤解からよく怒られて、
   この前なんか陰で泣いてたよなあ~。きっと一杯一杯なんだ。

※家族療法や(そこから派生した)短期療法などでは、
 お母さん側のコミュニケーションパターンも変えてゆく事も有効ですが
(例:母親が険のある表情をしたまま黙っていずに、娘に妹や姑の愚痴を言う、
   とか悲しそう・つらそうな表情を見せる等)
 ここでは割愛します。

それでは次回も引き続きAさんの例で
分析・考察・対策(どこをどう変えればいいのか?)を行ってゆきたい
と思います。

<次回へ続く> 



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2021/1/6 (水)

ありのままの自分でいる事と認める事②

<前回からの続き>


~「気質」(変えられない部分)と「個性」(変えられる部分)~

前回、
まずは自分の「気質」(=変えられない部分)や「個性」
「行動・習慣・傾向・趣向」(=変えられる部分)を分析し、
「自分を知る」事が大切であると思う、とお書きしました。

今回からは、それについて例を挙げて詳しくお書きしたいと思います。

<Aさんの例>(※架空の話です)


Aさんは、母親の態度にすぐ「カッ」となってしまう自分に悩んでいます。


Aさん:(仕事から帰って来て、母に)「ただいま~」


母親「お帰り・・・」


Aさん(あれ?!お母さんの声に何だか険がある。
     声のトーンもいつもより低い。それに表情もいつもと微妙に違う。
     私が何か怒らせる様な事をしたのかなあ・・・)


母親「お父さんも京香(妹)もとっくに食べ終わったから
    早くご飯食べてくれないと洗い物が終わらないのよ!


Aさん(やっぱりそうだ。でも私だって仕事で遅くなった訳で、
     遊んでて遅くなったんじゃないし!・・・

     お母さんがこんなんじゃあ、ご飯も美味しく食べられないし、
     安らげない。でもお母さんも京香の受験やお祖母ちゃんの
     介護でイライラしてるんだろうなあ~)


母親:(イライラした表情と口調で)「何ボーっとしてるのよ!
    早く食べなさいよ!こっちが困るんだから!」


Aさん(抑えきれず)「私だってね、このところ残業続きでミスも増えて
    課長には怒られるし凄いストレス抱えてるのよ!
    何でわかってくれないの?!」


母親:(ブスッとした表情で無言でリビングから出てゆく)


Aさん(あ~またキレてしまった・・・。お母さんが大変なのを
    わかっていながら辛く当たってしまって、
    益々お母さんはしんどくなるだろうなあ~。

    いつもこうなってしまう・・・私って本当にダメな娘だ。
    消えてしまった方がいいのかなあ・・・)


Aさん:そしてAさんは何故か涙が止まらなくなり、ご飯に箸も付けられずに
    自室のベッドに潜り込んで泣き続けました。

私は「ありのままの自分(変えられない部分)」は認めてあげて、
(支障が生じているなら)「変えられる部分」を変える事が大切
だと思います。


皆さんは上のAさんの例をお読みになって、

どの部分が「ありのままの自分=変えられない部分(気質)」
どの部分が「変えられる部分(個性・行動・習慣・傾向・趣向)」
かおわかりでしょうか?


次回からは、このAさんの例でそれを詳しく分析してゆきたいと思います。



<次回へ続く>



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2021/1/4 (月)

ありのままの自分でいる事と認める事①

「ありのままの自分でいなさい」


「ありのままの自分を大切にしたい」


「あるがままの自分を認めたい」

・・・。

一時期(今も?)こういった言葉をよく耳にされたと思いますが、

「ありのままの自分をどうしても認められない私はダメだ」
等と自分を否定してしまったり、

「ありのままの自分を出す事に拘り過ぎて、
 周りのみんなが離れて行って寂しい・・・」

等と悩んでしまってる人もいらっしゃると思います。

そもそも「ありのままの自分で居る」とか「ありのままの自分を認める」
という言葉に反応する人は、

「今のままの自分では生き辛い」とお感じになったからではないでしょうか?


なのにこの言葉を信じてより生き辛くなったり、周囲に迷惑を掛けてしまい、
人間関係がうまく行かなくなったとすれば本末転倒だと感じます。


それでは、何故そういった事態に陥ってしまうのでしょうか?


それは、その言葉を伝える人も受けとめる人も
「ありのままの自分」の定義が曖昧だからだと思います。


どういう事かと申しますと、

HSPの提唱者のエレイン・アーロン博士(米国のユング派の心理学者)は、
個人の性格には「気質」「個性」「目に見える行動や習慣、趣向」
という部分があると定義されています。


「気質」というのは、その人の持ってうまれた先天的な特徴や傾向です。

(例:HSP=敏感である、ASD=他人への関心が薄い、等)


一方「個性」は、気質と養育環境や社会環境、個人史等の相互作用で
後天的に形成されたものと言えるでしょう。

そしてそれらを基に行動や習慣・趣向が作られて、
それが自分の性格だと自他に認識されてゆく訳です。


だとすれば「気質」は変えられない(とても変えにくい)もので、

「個性」(や行動、習慣)は変えられるもの、と言えると思います。


そしてもし「ありのままの自分」があるとすれば、
(変えられない、或いはとても変えにくい)「気質」の方だと思いますし、

「個性」や「行動・習慣」は変えられるものですので、
「ありのままの自分」とは言い難いものだと思います。


ところがこの定義を曖昧にし、
「変えられる部分」或いは「変えないといけない」部分まで、
「そのままでいい」と認めて、

そこに居続けたら自他を傷つけたり、益々自分の人生が幸せから
遠ざかってしまうという事も起こり得ると思います。


ですから、
まずは自分の「気質」「個性」「行動・習慣・趣向」を分析し、
「自分を知る」事が大切である思います。

その辺りを次回、例を挙げて詳しくお書きしたいと思います。


<次回へ続く>



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2021/1/1 (金)

HSP(繊細さん)や発達障害のカウンセリング

皆さん、新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。

数年前から、
アダルトチルドレン愛着障害人格障害不安障害依存症うつ
双極性障害PTSD発達障害(ASD=自閉症スペクトラム・ADHD)等
と自覚されたり、診断されてお越しになる方の中で、

HSP(超敏感な人)に当てはまる方が、かなりの割合でいらっしゃる
と感じていました。


発達障害については、お医者さんやカウンセラーさんには
段々認知されてきたとは思いますが、

発達障害が原因で引きこもったり、生き辛くなってる方には
「では(本人やご家族は)具体的にどうすれば良いのか?」
という具体的な方策を示す事が必要だと思います。

(「お医者さんやカウンセリングでは、具体的なアドバイスが頂けなかった」
 というお声もよく聞きます)


ましてやHSPに関しては専門のカウンセラーもまだまだ少ないですし、
そもそも「障害」ではありませんので、
障害(=病気)を扱うお医者さんでは対応して頂けない事が多いでしょう。

そして表面的な症状や不適応のみを扱っても中々改善できない場合は、
その根っこにある「発達障害」「HSP」をあぶり出し、
それらの「気質」(持って生まれたもの)を考慮したカウンセリングが必要
だと思います。


幸い、
うちのルームではそういった「気質」をお持ちの方が数多くお越しになり、
ここ数年はそれを考慮したカウンセリングを行わせて頂いております。


ですから、
今年からは特に「発達障害(神経発達症)」と「HSP」の方やご家族への
カウンセリングに力を入れてゆきたいと思っております。

(※勿論、どんなお悩みでも承る事は引き続き続けて参ります)



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