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コラム/2012-11-12

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摂食障害の治療方法(過食嘔吐を例に)

摂食障害に限った事ではありませんが、実際の症状がある場合は、

①その人個人の中に症状のパターンが維持されてる場合と

②現在の家族間等のコミュニケーションパターンを変えたり、幼児期の親に
対する葛藤を処理する必要がある場合
という2種類に分かれるというのが経験上確信している事です。

まず①のケースを想定して、症状が維持されてるパターンを崩す事を行って
ゆきます。
(※その為には勿論、お話をしっかりお聴きして、症状を維持しているパタ
ーンや症状が起きないパターンを把握しておく事が必要です)

→例えば
(1)過食が始まったら、反対の手で食べるようにし、吐く時も、いつもの反
  対の手を使う
(2)過食が襲って来たら、一番好きな事(例えばお気に入りの音楽を聞く、
  お気に入りの服を着たり靴をはく等)をやってから過食する
(3)過食が襲って来たら、5分間精一杯過食して次の5分は辞めて、更に次
  の5分を過食する・・・とペースを変える
(4)1週間の中で1日を決め、その日は逆に過食できるだけ過食する
(5)過食が襲ってくる時間帯や場所、シチュエーションがわかれば、その反
  対の(普段は過食が襲って来ないシチュエーションの)時に過食するよ
  うに努力する
(6)過食が襲って来る時に頭の中で浮かぶ言葉(=「食べたい」等)やイメ
  ージ(=ケーキやお菓子の画像等)を、別の言葉やイメージで置き換え
  る。
  更に吐く時に頭に浮かぶ言葉やイメージも変えて行く。
(7)過食嘔吐の場合は「過食」(もっと食べたい)と「拒食」(食べてはダ
  メ!)という2つの部分の葛藤があるので、その2つの部分の言い分を
  聞いてあげて折衷案を作ったり、対立を弱める
(8)過食が起きなかった日(例外)を探し、どうやってそうなったかを分析
  し、例外の日を拡大してゆく
(9)過食嘔吐を引き起こしてる脳の神経回路と対立する神経回路をダイレクト
  に作りパターンを崩す

もし「パターン崩し」をしても崩し切れない場合は、今現在関わってる人間
関係の中でパターンが維持されてる可能性が高いと思います(例えば、過食
が子供時代の親との葛藤や心の傷が原因で、その親と今でも一緒に生活して
いたり頻繁に関わっている場合等)。

⇒そうした場合は、相手とのコミュニケーションパターンを変えるか、それが
難しければ、子供時代の葛藤やトラウマ(大抵は「甘えたかったけど、甘え
られなかった」等といった”満たされない想い”が多いです)を解消して
ゆく必要があります。

いずれにしても、過食は元々は例えば「お母さんに甘えたかったけど甘える
事ができなかったので、過食等の症状を作る事によって甘えられるようになる」
等と言った意味や目的を持っていたはずです。

そして、その意味や目的が必要なくなって、単にパターンだけが残ってい
る場合と、今でも意味を持って「心の中の満たされない想い」を埋める為に
続いてしまっている場合があると思います。

そして「①」の場合は、1~2回のカウンセリングで症状消失する事が可能
ですが、「②」の場合はもう少し回数がかかってしまう事が多いです。

ですので、そのケース毎の治療が必要になって来ると私は考えています。



コメント

  • 分類2の症状を持つ母親ですが、本人を連れて行くのは難しいので、親聞く事は可能でしょか。 -- ももか 2014-10-03 (金) 20:33:43

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