コラム/2012-11-14
多重人格障害(解離性同一性障害)の治療方法
◆基本的な考え方
たまに、お酒に酔うと人格が変わる人っていますよね。
また、普段は大人しい人なのに「スイッチ」が入って、”カッ”となると
人格が変わる人、そこまでいかなくても「強気な自分」と「弱気な自分」
「きっちりした自分」と「だらしない自分」等・・・。
誰でも、「これが本来の自分だ!」と思ってる自分(主人格)と、別の人格
(副人格)を持っているのが普通です。
そして、この色々な自分の部分が、例えば生真面目過ぎてストレスが溜まる
のを防いでくれたり、等と言う事をしてくれています。
つまりバリエーションや選択の巾を拡げてくれたりして主人格だけだと偏っ
てしまって行き詰まる所を助けてくれています。
※丁度昔のレインボーマン(古い)や今で言うゴレンジャー(まだ古い)
みたいなものですね。
一方、トラウマ(心の傷)になるようなショックな出来事が起きた時には、
脳の扁桃体が異常興奮して記憶を消してしまう事があります。
勿論、記憶が消えた訳ではなく、その記憶が保存されてる脳の神経組織へ
のアクセスを遮断して、再びショック状態になる事を防いでくれている訳
です。
⇒これがいわゆる「解離」した状態です。
(但し、同じ様な心理状態になった時=トラウマ体験と同じ脳内の情報伝達
物質が作用した時は、その記憶が眠ってる神経組織へ再びアクセスして
しまいます。→これがフラッシュバックです)
多重人格障害の場合は、幼児期等のトラウマ体験や過度のストレスによって
それに対抗する為の副人格が形成されます。
(例えば虐待を受けている子供が”甘えたい自分”や”反撃したい自分”を
作る等)
そして、一方で主人格は「甘える事は絶対無理だ」とか「反撃するなんて
絶対にしては行けない」等と絶望し、副人格を認めないとどうなるでしょう?
副人格の欲求が強烈であればある程、そして主人格の抑圧しようとする力が
強烈であればあるほど、副人格は”解離”され、主人格と切り離された「別
の人格」として育って行きます。
◆治療方法
ある一つの厄介だとみなされてる副人格を薬で抑えようとしたり、出て来な
いようにしたり等、より抑圧=解離が進む方向で治療すると、その副人格が
逆に強力になったり、その副人格を守る為の「代わりの副人格」が新たに
形成されて、人格がどんどん増えていったりする事になると思います。
ですから、まずは副人格一人一人と仲良くなる為に話を聴いてあげて(大抵
”名前”や”年齢”、”性格”等を持っているはずです)、それぞれの
「意図と目的」をわかってあげる事が第一歩です。
そして、副人格が形成されるきっかけになったトラウマ体験を癒し、解離
させた主人格との葛藤を解消してゆく事が大切です。
更には、副人格が代わりにやってくれてた事を、少しずつ主人格ができる
ようにしてゆくようにしたり、副人格が本来の意図や目的を変えずに別の
方法で主人格を援助してゆける道を見つけてあげる事も大切です。
また同時進行で「副人格が出て来なくて済む(=副人格が納得してくれる)
行動やシチュエーションを見つけていって、それを少しずつ増やしてゆく事
も非常に効果があります。
コメント
- 私は二重人格です。いわゆる解離者
裏は男性 名前は斗真 私と同じ年 20歳 -- 千夏 2015-11-08 (日) 00:14:43 - 俺が、斗真、家族には信じてもらえねえ
千夏も自傷するぐれえなやんっる -- 斗真 2015-11-08 (日) 00:16:06 - 心療内科を3カ所巡りました。現在の医院で、やっと解離性障害が判明しました。投薬が苦しいです。意識があるまま解離をおこし、何人も入れ代わり話します。霊障かと思うぐらいです。ツラいです。 -- 愛 2017-01-26 (木) 18:06:41