コラム/2013-02-11
いじめられても怒りを出せない人、言い返せない人へ
学校や職場でのいじめが最近特に問題になっています。
私の相談室にもそういったお悩みでご相談に来られる方もいらっしゃいます。
私自身も、学校や職場でいじめられた経験があります。
いじめられてる側は「反撃したらもっと酷い目に遭う」と思い込んでいますから
言い返したり怒りをあらわにしたりという事は勿論、周りに相談さえできずに
「じっと耐え続けて」おられる方も多いです。
そういった意味では「いじめられてる人」は優しくて、我慢強い人が多い
と思います。
ただ問題なのは、いじめというのはその人の人格を否定し、自尊心を木端微塵に
打ち砕こうとするものですから、いじめられる側は当然自己肯定感や自尊心が
低くなってゆきます。
しかも大抵の場合、集団でいじめるわけですから「数の原理」で
「皆が指摘してるんだから、私は価値の無い人間だ。私はダメな人だ。」等
という間違った信念が出来上がります。
更に元来「他人に優しく自分に厳しい」人が多いので「どんな場合でも
相手に怒ったり仕返ししては行けない」などといった正義感がじゃまをして
「怒りの感情」を封じ込めます。
そして出口を失った怒りが自分自信を攻撃し始め、自分を責めておられる人
も多いです。
もし、思い当たる方がいらっしゃれば私からのアドバイスは次の3点です。
①怒りや恨みを抑え込まずに感じて「恨みをどうやって晴らすか?」
「怒りをどうやって相手にぶつけるか?」を考えて実行します。
→酷い事をされてるのなら、怒っていいんです。恨んでいいんです。
そしてそれを相手にぶつけてもいいんです。
→極端に言うと、相手にけがをさせなければ何をして返してもいいと思います。
(キレてもいいし、手紙にあなたの怒りと要求を書いてもいいし、味方を探して
対抗してもいいでしょう)
そしてもし「そんな事をしたら益々いじめられる」と思うのであれば
誰かに助けを求めてもいいし、最悪「逃げてもいい」んです。
(その職場や学校に行かなくなれば、あなたは生きてゆけないですか?)
②自己肯定感を上げていって自尊心を取戻しましょう
→相手の攻撃を受け続けると「他人(いじめてる人達)と比べて私は力がない」
「能力がない」、「口下手だ」、「どんくさい」、「容姿が劣ってる」
「〇〇が劣ってる」・・。等と、どんどん自己否定に陥り自尊心がなくなって
ゆきます。
そして「自分はダメな人間だ」、「自分は無力だ」と間違って信じ込んでる人
には「自分の長所」や「過去の成功」、「今迄達成してきた事」、「人から感謝
された事」等といった”反証”を思い出してゆく事も効果があるでしょう。
ただ、継続的ないじめを受け続けている場合は、これだけでは難しいかも
知れません。
→だって、いくら「自分を認めよう、肯定しよう、価値があると信じよう」
としても、毎日すぐに覆されるわけですから。
いじめてる側は「自分達の方が力や能力がある、優れている」と思い込んで
います。(要するに、あなたを見下して”ナメてる”わけです)
例えば、幼稚園児が大人をいじめたりはしませんよね?
逆に幼稚園児にからかわれて黙って耐えてる大人もいません。
自己肯定感は相手との力関係に左右される”相対的なもの”であるとすれば
「自分を上げる」事に加えて「相手を下げる」事も、特にいじめ問題では
役に立つかも知れません。
→そこで「相手を下げる、見下す」事による自己肯定感の上げ方を
次に書いてみます。
③相手を見下す方法を身に付け、自尊心を取り戻しましょう
→いじめてる人達一人一人を思い浮かべて、それぞれの欠点や短所、劣ってる
所を思い浮かべるだけ書き出しましょう(毎日気が付いた部分があれば
書き加えます)要するに”アラ探し”です。
例えば「人格破綻者」「人の気持ちがわからない可哀想な人」「口が臭い」
「奥さんに逃げられた男」「一人では何もできないいくじなし」、「ぶさいく」
「ハゲ」、「デブ」・・等々。性格や能力だけでなく、容姿や態度も含めて
毎日徹底的に”アラ”を探して書き足してゆきましょう。
→そして、それがうまく行けば「なんで、こんな自分より劣った奴らにビクビク
してたんだろう?」と思って反撃する力が出て来たり、あほらしくなって
相手にしなくなるかも知れませんね。
但し、人によっては効果が無い場合もありますし「人のアラ探しなんて
私にはできない」という倫理観の強い方もいらっしゃると思います。
そういった場合は、一度ご相談下さい。
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