コラム/2013-06-09
世代間連鎖の秘密(仕組み)~依存⇔共依存のACを例に
「彼氏や友人の為に、自分を捨ててまで尽くしてしまい気が付いたら自分が
ボロボロになっていた」・・・。
共依存とは簡単に言うと「自分を犠牲にしても他人を助けよう、支えようとしてしまい
それをする事で初めて自分に価値を感じる」という状態に陥っている人です。
そして、共依存と依存は表裏一体だと言えると思います。
何故なら、共依存で苦しんでる人の多くは「本当は誰かに依存したい。頼りたい」
という思いを心の底に封じ込めている場合が多いからです。
そして多くの場合は、この「共依存的な特質」は親から子、子から孫へと
家族の関係性の中で代々受け継がれてゆきます。
所謂「世代間連鎖」によって、アダルトチルドレンが生み出されてゆく訳です。
では、どういうふうに受け継がれて(世代間連鎖して)ゆくのか?
例えば、或る家族の母親A子さんは共依存的で、アルコール依存の旦那B男を
献身的に支えているとします。
そして二人の娘C子さんは、そんな様子を見て育ちました。
母はC子さんにB男の愚痴を言ったり、時には涙を見せたり「C子が心の支えだよ。
お前がいてくれるからお母さんは何とか辛抱できる」とすっかりC子に依存して
いました。
やがて年頃になったC子は恋愛しても彼氏に尽くしてしまったり、逆に依存して
しまって、いつもうまく行かず苦しんでいました。
→この家族の場合で言うと、母親のA子自身も、自分の母親を同じように支えて
来たとすれば、その家族環境の中で「母(誰か)を助けなければ自分には
価値が無い」という信念を持ってしまっていたのかも知れません。
もしそうなら、その信念の為に母親A子は「本当は親に甘えたかったけど
甘えられなかった」という大きな淋しさ・心残りを持っている筈です。
そして、封印して来た「甘えたい」気持ちを無意識に娘に求めてしまっている
訳です。
つまり、この場合A子は母親の代わりに娘に甘えている訳です。
そして母親A子は「お前だけが頼りだよ」とか、娘が支え、助けてくれる事に
的を絞って褒めたり感謝する事を繰り返してきたとしたら・・・。
→そうです、娘C子は「私が(母を)支えなきゃ、助けなきゃ!私は母(誰か)を
助けて初めて価値があるんだわ!」と刷り込まれた訳です。
(立派な共依存”〇世”の出来上がりです)
これは「何もしなくても、そのままのあなたを愛してるわ」という無条件の愛
の真逆で「”助けてくれる”あなたを愛してるわ」という条件付きの愛です。
※因みにこういった”条件付きの愛”で育てられれば
「(何もしない)そのままの自分には価値が無い」と思い込む事が多くなります。
そして娘C子は「母を助けなきゃ」という思いが強いので、母を裏切る事
になる自立や結婚を無意識的に失敗させてしまう力が働く事も多いでしょう。
(※そうなれば、母親A子にとっても、いつまでも娘が自分を助けてくれる
ので都合がいい訳です)
また、仮にその”見えない力”に逆らって、結婚できたとしても、
娘C子は「人を支えなきゃ、助けなきゃ」で夫を支えるでしょうが、その心の底には
「母に甘えたかったけどできなかった」という淋しさ・心残りがありますので
自分の子供に依存して、その子がまた共依存的になり・・。
と連鎖が続いてゆく訳です。
これはあくまで一つの例です。そして母親やお祖母ちゃんだって同じ状態だった
とすれば、最早誰のせいでもありません。
単に家族のパターンです。
では、どうすればこの”世代間連鎖”を断ち切れるのか?
→まず初めに、その連鎖に気付く事です。
そして気付いたら、パターンの連鎖を崩す為に、例えば逆に母や彼氏・旦那に甘える
とか敢えて母から離れて自立する、等今迄やった事無い様な事を色々試してみて
下さい。
それでも難しい場合はどうかお気軽にご相談下さい。
コメント