コラム/2013-07-01
過保護、過干渉は親の愛情です
◆「娘が不登校になったのは、母親の私の過干渉が原因だと言われた」
◆「息子がいつまでも自立できないのは私の過保護が原因かも?」
自分の過保護や過干渉のせいで子供が苦しんでると周囲から言われたり、
自分でそう思い込んで苦しんでいる親御さん達も多いと思います。
でも「過保護」や「過干渉」は間違っているのでしょうか?
僕はそうは思いませんし、親の子への愛情の深さの表れだと思います。
だって他人の子や、何の愛情も湧かない子にはそんな事しませんよね?
逆に乳幼児期に「保護もせず、干渉もしない」でいると、それは”ネグレクト
(育児放棄)”ですし、そんな環境で育った子供はとても辛い人生を歩んで
しまいますよね。
そこまでいかなくても子供時代に親が自分に対して「無関心」の様に感じたり、
愛情を感じずに育つと、却って正常な母子分離ができず自立の妨げになる事も
あるでしょう。
(※親が過保護・過干渉であると感じて、逆に子供が反発して自立が促される
という事もあるでしょう)
ですから、子供とのかかわり方で根っ子に愛情があれば「これが正しい」
「これは間違い」というものは無いと思います。
但し、愛情の表現の仕方のバリエーションを増やしておいて損は無い
と思います。
子供の個性によって「愛情の受け取り方」は様々でしょうし、成長段階に応じても
必要としてる愛情は違うと思います。
ー例えば、幼い頃からずっと朝起こして、服を着させて、娘の様々な事を心配して
先回りして用意してきた、という愛情を送り続けたお母さんがいたとします。
思春期になった子供はそれを嫌がる様になり、親に反抗する様になって
学校をさぼったり、親を口汚くののしります。
母親は「あんなに素直だった娘が問題ばかり起こすようになってしまった。
学校の先生からもスクールカウンセラーからも”母親の過保護・過干渉が原因だ!”
と言われた。私が間違ってたの? もうどうすればいいのか・・・。」と
自分を責めてしまう。
→ 責めなくてもいいですよ! あなたは、娘にたっぷりの愛情を注いで来ました。
それのどこが、間違ってるのですか?
ただ、娘は成長し親から自立しようとする時期になっただけなんです。
ならば、愛情の注ぎ方を変えればいいんです。
「娘は無力で何もできない小さな子。だから私が娘に代わって、色々世話をして
あげなくちゃ!」という愛情の注ぎ方を⇒「娘はそろそろ自立してゆく時期だ。
だから娘は自分で何とかする事を信じてあげて見守ってあげよう」という
”信じて見守る”という愛情の注ぎ方へ。
※逆に今迄「この子の為に敢えて助けずに突き放しておこう」という愛情の注ぎ方
をしてきたのに、子供が甘えたい気持ちや寂しさから問題行動を起こしちゃった
のであれば、「敢えて密着して甘えさせる」という愛情の注ぎ方に変えてみるのも
いいかも知れません。
兎に角、愛情の注ぎ方に正解はありません。ただ唯一のルールがあるとすれば
「うまく行かなくなった愛情の注ぎ方」を止めて「その子の成長段階に合った
愛情の注ぎ方を見つけてそれをやってみる」という事だと思います。
そして根底に愛情があれば、必ずそれは子供に通じると僕は信じています。
ですから今悩んでおられるお母さん、どうか自分を責めずに愛情の注ぎ方を
変えてみませんか?
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