コラム/2013-09-25
過呼吸(過換気症候群の応急処置)
過呼吸(過換気症候群)は、トラウマや予期不安等によるストレスが一因である
と考えられます。
まず、この症状で苦しんでいる方は「過呼吸自体で死ぬ事はない」と言う事
を覚えておいて下さい。
更に「過呼吸は長時間は持続しない。必ずおさまる」という事も。
過呼吸を起こさせてるアドレナリンという神経伝達物質も無制限に放出され続ける事
はできませんので、過呼吸が何時間も続く事はありません。
では、それが襲ってきた時の応急処置ですが、以下の方法を色々試してみる
のがいいと思います。
(※あくまで応急処置です)
①過呼吸が始まったら、できれば時計とにらめっこしながら不安・恐怖の度合と
息苦しさの度合を1分毎に「%」で評価してゆきます。
(※何も感じない時:「0%」~MAXに感じる時:「100%」)
(例)「今は、不安が70%で息苦しさが90%くらい・・・」
②過呼吸が襲ってきた瞬間に時計を見ながら、呼吸の速さを「倍」にします。
それが10呼吸できれば、今度は呼吸数を半分にし更に半分と減らしてゆきます。
要するに呼吸数を増やすというコントロールができれば、減らす事もコントロール
できるという訳です。
(※これは、必ず過呼吸が始まってすぐに行う事。時間が経ってから呼吸を更に増やす
と血中二酸化炭素の更なる低下を招く恐れがありますので注意が必要です)
③過呼吸に襲われた時に「自分が今心の底から言いたい言葉」を声に出し続ける事。
(※これは、喋っている時は過呼吸できない事と、あわよくば過呼吸の原因になっている
抑え込まれた感情の言語化を図るという二つの効果を狙っています)
④過呼吸に襲われたら、胸の苦しさに意識の焦点を当て「それを取り除く為に
身体のどこが動きたがってるのか?」と、手や足等のどこに力が入っているか?
どんな動きをしたがってるか?と意識を向けて行きます。
そして、身体のその部分が動きたいように動かしてやる。
もし、わからなければ、「立ち上がって足踏み、歩く」「壁を強く押し続ける」
「身体に取り付いた”過呼吸”を掴んで投げ捨てる動作をする」等の「動き」
をしてゆきます。
(※これは特にトラウマから来る過呼吸には有効なソマティックなアプローチです)
以上、個人差がありますので応急処置として色々試して効果のある方法を
されればいいと思います。
但し、あくまで応急処置ですので、不安やパニック、トラウマの解消や
軽減の為には、心療内科やカウンセリングに行かれる事をお勧めします。
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