コラム/2014-02-23
赤面症やあがり症を克服する様々な方法
赤面症やあがり症をやっつけるのに役立つ様々な心理療法があります。
例えば、僕がクライアント様によく使わせて頂いてるもので言うと、
①フォーカシング
→「また赤面するんじゃないのか?、あがっちゃうんじゃないのか?」という
(予期)不安が襲ってきた時にその気持ちや感覚が身体のどこにあるのか?
(喉?胸?みぞおち? 下腹?)探っていって、”それ”の色や
形、重さ・温度等を感じて頂く。
そして、それにピッタリくる名前を付けて会話してゆく
②マインドフルネス
→(予期)不安が襲ってきた時に、呼吸に意識を向けて頂き、
自動的に湧いてくる思考や感情に「これは”私の事をみんなが変な目で見てる
んじゃないか?”という思考だ!」という風に湧いてくる度に
都度名前を付けて行きスキがあれば、再び呼吸に意識を戻す
③ゲシュタルト療法のエンプティ・チェア
→”不安や赤面を起こさせてる自分”と”不安や赤面に襲われてる自分”を
向かい合わせた二つの椅子に移りながら交互になり切って、会話する
④子供時代のトラウマの解消(※必要な場合のみです)
→わざと不安になってもらい、その時に感じる体感覚を基に
同様の感覚を感じたできるだけ昔の記憶を思い出して頂く。
そして、その時に感じた気持ちを「誰にわかって欲しかったか?」とか
「本当はどうしたかったか?」を(イメージの)相手に言葉や動作で
吐き出して頂く
⑤不安に対峙する
→「(予期)不安が的中したら、最悪どうなるのか?」をイメージして頂く
(1)ロゴセラピー的な逆説志向
→その”最悪”な状態をできるだけおおげさに望んで頂く
=例「私は赤面して、全人類から笑ってもらいたい!」と叫んだり、
「リンゴより真っ赤になりたい」と願い、
その状態を笑えるくらいまで極端に想像する
(2)MRI的逆説介入
→(赤面しない様に、あがらない様にという対処フレームがある場合)
「できるだけ赤面して下さい」とか「わざとできる限り震えたり、
しどろもどろになって下さい」と逆説的な指示をする
また「気にしない様にする」という対処フレームがみつかれば
「鏡を見ながら1分置きに赤面の度合に点数を付けていって下さい」
等と指示する
⑥解決志向ブリーフセラピーの「例外」を用いる
→今迄で赤面しなかった場面やしても少しでもマシだった時を思い浮かべて頂き
(例外をみつける)その時はいつもと何が違ったか?
(自分の思考、行動、状況等)を考えて頂き、それをもう一度やって頂く
⑦”自分の目や自分の意識”を取り戻す
→(赤面やあがりに襲われてる人は大抵”他人の目や他人の意識”で
自分を客観的に見てる状態なので)プレゼンの順番が廻って来たら、
「参加者の中で誰が一番話を聞いてないか?」を順番付けたり、
「服装のセンスの悪い順」をさりげなくチェックしてゆく等と指示する
⑧禁止令(ビリーフ)を変える
→「赤面してはいけない」とか「あがっちゃいけない」、そしてその奥にある
「自分には価値が無い」とか「自信を持ってはいけない」等の禁止令を
「~してもいい」という形に書き換えて頂く
⑨NLPの戦略変更(スイッシュ、サブモダリティー・チェンジ、
コラプシングアンカー等を用いる=略します)
※その他にも、認知行動療法の暴露療法とNLPを組み合わせたり、
ナラティブセラピーとNLPを組み合わせたり、
と数限りない方法が考えられます。
僕達臨床家にとっては目の前のクライアント様が楽になるお手伝いができればいい
のですし、クライアント様の方もどんな学派や技法を使おうが
「自分の苦しみがなくなったらいい」訳です。
そして「どの方法が有効か?」なんて事はクライアント様によって違う
のですから「うまく行かなければ違う方法を採る」必要があります。
その為には手札は多ければ多い程良いと思っています。
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