コラム/2014-10-02
不安や心配をコントロールする
「電車に乗ると考えただけで不安が襲ってきて動悸が激しくなって来ます」
「このまま治らないのかも?と思うと心配で心配で夜も眠れません」
うちのルームにも所謂不安障害やパニック障害、〇〇恐怖等と診断された方が
お見えになります。
読者の方の中にも、その様な苦しみに襲われて長年悩んでおられる方も
いらっしゃると思います。
私達のお手伝いとしては「過剰な不安や心配を軽減する方向。
不安や心配が生じてもそれを引き受けられるようになって頂く事」であって、
決して「もう二度と不安や心配が人生で生じない様にする事」ではありません。
だって「不安や心配が一生、生じない人」なんていませんものね。
ある意味、不安や心配はそれに備えて準備する猶予を与えてくれる
といった人間にとっては絶対必要な心理的な機能だと思います。
但し、パニック発作を引き起こす程の予期不安や眠れなくなる位の
心配に襲われてる方は、まずそれを何とかしないといけません。
そういった方の為に「自分でできる不安・心配のコントロール法」のヒント
をお書きしたいと思います。
<不安・心配のコントロール法>
①最近1週間で(普段なら不安・心配が起きてもおかしくないシチュエーション)
なのに不安・心配がなかった時や少しでもマシだった時、
不安・心配が襲ってきたがそこから脱出できた時をできるだけ数多く探し出す
②その「不安・心配がなかった時」「マシだった時」、「脱出できた時」には、
何故そうなったのか?の原因を探してみる
→いつもとは違う考え方や行動、シチュエーション等、「いつもとの”違い”」
に注目して探す
※例:音楽を聞いていた時、自分の将来について考えてた時、友人と会って話してた時等
③1日の中で「徹底的に不安・心配になる時間」を1時間決める
※例:夕食が終わって比較的ゆっくりできる20時~21時の1時間等
④「③」で決めた1時間以外に不安・心配が襲って来た時は「ストップ!」
と声に出して言い、心の中では「この不安・心配は”不安・心配になる時間”に
徹底的に考えるから今はストップしとこう!」と後回しにし、
不安・心配になる代わりに「②」で見つけた不安・心配に効き目がある対処法を
行ってみる
⑤「③」で決めた「徹底的に不安・心配になる時間」には1時間休みなく
不安・心配をし続ける
その時のコツとしては、
(1)「その不安・心配が的中すれば、最悪どうなる?」
→「そして、その最悪な予想が的中すれば、最悪の最悪はどうなる?」・・・、
という様に、最悪の最悪を掘り下げて予想してゆく。
※中にはその「最悪予想」が”生命の危機”を連想する人もいるかも知れません。
(因みにパニック発作で命の危機に陥る事はまずありませんので、ご安心下さい)
(2)最悪の最悪の予想まで掘り下げたら、それが現実に起こる可能性は何%か?を
考えてみる
(3)その%が「0%」ではない場合は「1%でも減らす為には何ができるか?」
を考えて実行してみる
(4)それを1時間休みなく徹底的に考えてみる
→できれば携帯もTVも切り、誰にも邪魔されない様に自室に籠り
不安・心配から注意がそれない様に1時間きっちり集中する
※但し、日に日にネタが尽きていって、「1時間も考えられない」という状態に
なってゆくかも知れません。その場合はできるだけ1時間粘ってみて、
それでも無理なら毎日5~10分ずつ「不安・心配になる時間」を減らしていっても
いいでしょう。
※もしこの方法でうまくいかない場合はお気軽にご連絡下さい。
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