コラム/2015-12-17
人間関係を壊す会話
(夫婦間の会話)
「あなたは間違ってるわよ!」
「何を!お前こそおかしいんじゃないか!」
(親子の会話)
「何度言っても勉強もせずにゲームばっかり。本当にあんたはダメね!」
「うるさい!もう放っといてくれ!」
誰でも自分(の人格)を否定されたと感じたらショックを受けると思います。
そうした場合はまず「主語」を変えてみませんか?
例えば上の「夫婦の会話」の例で言うと、
「あなたは」ではなく「今のあなたの考え(言動)は」ですよね。
また、「親子の会話」の例では、
「あんたは」ではなく「勉強もせずにゲームばっかりしているところは」
ですよね。
次に述語の部分ですが、
「間違っている」とか「ダメね」というのは
自分の価値観の基準に照らし合わせた時に
相手の考えや言動がその基準に合っていない、と感じた訳です。
つまり自分の考え方とは「違う」という事です。
ですから、伝え方としては
「間違ってるわよ ⇒ 「違うと思う」
「ダメね」⇒ 「ダメだと感じる」
最後に伝える感情を変えてみる。
上の例では相手に伝わる感情は「怒り」です。
怒りをぶつけられた相手は
反撃に出るか、委縮するか逃げるか、の行動を選ぶでしょう。
そうなると、実り多き会話になるはずがありません。
でも、特に「自分と同じ価値観・考えであって欲しい」と
一番願っている夫や子供との「違い」を見せつけられた時には、
それはそれはショックで悲しくて淋しくて辛いものだと思います。
そしてその辛さを感じない様に、或いは相手を強引に自分の価値感に
従わさせようとして「怒り」を使ってしまう訳です。
そんな時にふと立ち止まって、
「私とこの人(子)は同じ考え方であって欲しかった・・・。
でもそれは違うんだ。それって悲しいな、淋しいな。」
と感じてみるのもいいと思います。
そしてその感情を伝える。
では、それら3つの伝え方を基に先の会話を書き換えてみましょう。
「あなたは間違ってるわよ!」
⇒「今のあなたの考え方は私の考え方と違うと感じた。
同じ様に考えてると思ってたのにショックだった・・・。悲しかった。
因みに私の考え方は〇〇だけど、あなたはどう思う?」
「何度言っても勉強もせずにゲームばっかり。本当にあんたはダメね!」
⇒「何度言っても勉強もせずゲームばっかりしてるところは、ダメだ
と感じるわ。しっかり勉強して志望校に入って欲しいと私は思ってるのに
あんたの考えは違う様で、お母さんは悲しくなった。
あんたはあんたできっと勉強しないもっともな理由があるんだろうけど、
それを聞かせてくれない?」
勿論、怒りなんて瞬間的に出て来る訳ですから
「そんな悠長な事を考えてられない」と思われるかも知れません。
ただ、何事も訓練です。
もしお時間があったら、実り多き会話にする為にも
少しずつ訓練してみませんか?
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