コラム/2021-03-03
HSPの人の人間関係の悩み①
<前回からの続き>
①「他人には異常に気を遣ってしまうのに、彼(夫)にだけ
きつい言い方をしてしまい、罪悪感にかられてしまいます」
②「グループ(職場・会社・集まり)の中では、喋れなくなってしまう」
③「初対面の時は割と話せるのに、会う回数が増えてゆくと
次第に話せなくなってしまう・・・私って”二度見知り”?」
④「何度転職しても、職場にパワハラ的な上司が居て、
耐えられなくなって辞めてしまう・・・私って本当に弱い人間だ」
「恋愛」「夫婦」「親子」「職場」「学校」「友人」・・・。
カウンセリングにお越しになる方の半数以上は、
(広い意味での)人間関係のお悩みでお越しになられるという実感があります。
そして、そういった方の中の多くがHSP的な気質を持っておられる
と感じます。(中でも「心の傷」や「愛着の問題」を抱えた方)
勿論、非HSPの人(HSPの気質を持っていない人)も
「人間関係で悩んだ事など一度もない」という人の方が少ないと思います。
それでは、
何故HSPの人は非HSPの人に比べて、カウンセリングを受けないといけない程の
深刻な悩みに陥ってしまうのでしょうか?
それは恐らく、エレイン・アーロン博士が定義されてるHSPの人の4つの特徴、
即ち「D」(=深い処理・受け止め方の深さ)、「O」(=刺激に過敏)、
「E」(=強い感情反応と共感)、「S」(=感度の鋭さ)に加えて、
最近アーロン博士が5つ目の特徴としてあげられてる「D」
(=感受性差、差次感受性)、
つまり変化や違いに敏感で、ポジティブな変化(良い環境)からは
ポジティブな影響(良い影響)を、
ネガティブな変化(悪い環境※幼少期の環境等)からは
ネガティブな影響(悪い影響)を受け易い
という5つの要素が絡んでいると考えられます。
特に幼少期の「愛着の問題」や「心の傷」を抱えている場合は、
「D」(=感受性差、差次感受性)によってネガティブな影響を受け、
対人関係にもそれが影響してしまうと考えられます。
現にアーロン博士は
「HSPの半数が幼少期に問題があり、成人してからの愛着スタイルが不安定型
だとインタビューに答えていて、ストレスの多い不幸な家庭で育ったHSPは
同条件下で育った非HSPよりも・悲観的、・自己肯定感が低い、
・落ち込みやすい、・抑圧されてる、・不安症、・愛着スタイルが不安定型
という特徴がある事がわかった」
「そして(その様なHSPの人は)”相手と親密になる事””衝突する事”の両方を
尋常じゃない程恐れる事もある」
と述べられています。
それでは、次回はHSPの人の人間関係の悩みのメカニズムを
詳しくお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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