コラム/2021-03-12
HSPの人は何故二度見知りするのか?
<前回からの続き>
今回は、「HSPの人の人間関係の悩みのメカニズム④」として
「③」のケースを取り上げてみたいと思います。
<HSPの人は何故二度見知りするのか?>
③「初対面の時は割と話せるのに、会う回数が増えてゆくと
次第に話せなくなってしまう・・・私って”二度見知り”?」
こういったケースで考えられる事として、
まず
(1)初対面の時は、相手の情報(例えばどんな感じ方や考え方を持っていて
どんな人や話題が好き/嫌いか?等)がとても少ないですので、
思い切って何でも話せる訳です。
=丁度野球のピッチャーが相手のバッターの強い/弱いコースや高低、球種
等の情報が少ないので、(手探りながら)思い切って投げたい球を
投げられる事と似てるでしょう。
次に
(2)所が(特に「愛着の問題」や「心の傷」を抱えた)HSPの人は、
持ち前の「S」(感度の鋭さ)がネガティブな方向に偏ると考えられますので、
「私が自分の事を話したら、今この人はつまんなさそうな顔をした」
とか
「私の意見を言ったら、眉をしかめられた」
等と、
”ネガティブセンサー”全開で相手の反応を読み取ってしまうでしょう。
=ピッチャーで言うと、
「カーブ」を投げたら悠然と見送られた」
「内角直球を投げたら、睨まれた」
「外の真っすぐは、ファウルになったけど、タイミングが合ってた」
等々。
そして
(3)ネガティブセンサーで得た情報を「D」の深い処理によって
深く考えてゆき、意味づけをしていきます。
即ち
「こんな事言ったら、私はつまんない奴と思われるに違いない」
とか
「自分の意見を言ったら、怒るんじゃないか?」
等々。
=ピッチャーで言うと、
「カーブを投げたら、手を出してくれない」
「かと言って、内角直球を投げれば怒るんじゃないか?」
「でも外角ならヒットを打たれるだろうし・・・」
等と考え込んでしまう状態と言えるでしょう。
(4)そしてその情報をネガティブファイルに書き込んでゆきます。
即ち、
「こんな事言ったら、機嫌を損ねてしまう」
「この話題をすると相手が退屈し、嫌われる」
「これを言うと相手が辛そうになる」
等々。
=ピッチャーで言うと、「投げてはいけないボール」
をファイルに書き込んでゆく訳です。
ですから、
(5)相手と会えば会うほど、ネガティブな情報が増え、
安全な会話・振舞いが無くなってゆき、刺激過多(「O」)になり、
強い感情反応(「E」)が生じ、フリーズしてしまったり、
ドキドキしてその場から逃げたくなったり、会うのが苦痛になってきたり
するでしょう。
=ピッチャーで言うと、「投げてはいけないボールの情報」
が増えれば増える程、「どんなボールも投げられなくなる」
ので追い詰められてゆくのと同じだと思います。
※このケースの解決のヒントは後述の
「HSPの人の人間関係の悩み解消のヒント」
の中でお書きしたいと思います。
次回は、「④」のケースにおける
「HSPの人は何故打たれ弱い(と感じる)のか?」
を見てゆきたいと思います。
<次回へ続く>
コメント