コラム/2021-03-15
HSPの人は何故打たれ弱い(と感じる)のか?
<前回からの続き>
今回は、「HSPの人の人間関係の悩みのメカニズム⑤」
として「④」のケースを取り上げてみたいと思います。
<HSPの人は何故打たれ弱い(と感じる)のか?>
④「何度転職しても、職場にパワハラ的な上司が居て、
耐えられなくなって辞めてしまう・・・私って本当に弱い人間だ」
こういったケースで考えられる事として、
まず
(1))HSPの特徴の一つである「S」(感度の鋭さ・敏感さ)によって
怒ってる人や大きな声の人・威圧的な人に大きく反応してしまう事
が考えられます。
これは例えば、1ミリグラムの誤差を計れる高性能のハカリの上に
重さ数十キロの人間が乗ると、壊れてしまう事に譬えられると思います。
次に
(2)特に「愛着の問題」や「心の傷」を抱えてるHSPの人は、
「人は怖い」「人は信頼できない」「人は私を傷つける」等
といったファイルを作っていると考えられ、
そのファイルには怒られて怖かった場面や信頼できない人、
傷つけられた場面等の記憶がぎっしりと入っていると思われます。
そして、
(3)そのネガティブファイルを開き、過去のネガティブな記憶を参照しながら
深い処理(「D」)を行ってゆき、
「きっと部長は私の事を怒ってるに違いない」
とか
「私は信頼されてない筈だ」
とか
「きっとあの人は私を傷つける」
等と意味づけ→結論を出してしまうでしょう。
そうなると、
(4)より相手を警戒しネガティブセンサーの精度が増してゆき、
益々相手の怒りや嫌悪、否定・軽蔑等に敏感になってゆくでしょう。
しかも
(5)HSPの「D」の深い処理によって、
「こんな事を言ったらどう思われるだろう?」
等とネガティブな想像を膨らませて行って、
相手に直接確認したり、文句を言ったり、他の人に相談したり
助けを求める事ができないので、自分一人で抱え込んでしまい、
刺激過多(「O」)になり、強い感情反応(「E」)が生じ、
耐えられなくなって(自分を守るために)
職場を辞めたり、休んでしまうと考えられます。
しかも
(6)それを繰り返すと「私はダメだ」「私は弱い」等という
自分に関するネガティブファイルに沢山書き込まれてゆき、
益々自分を守る力が無くなってゆくでしょう。
※このケースの解決のヒントは
後述の「HSPの人の人間関係の悩み解消のヒント」
の中でお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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