コラム/2021-06-14
境界性パーソナリティー障害を改善するには?~ヒント
<前回からの続き>
今回は
「境界性パーソナリティー障害(以下「BPD」と表記)を改善するヒント」
を私の推測に基づいてお書きしたいと思います。
<BPDを改善するヒント>
①「愛着の修復」を行い「O」システムを活性化する
以前の私の推論でお書きした様に、
BPDの人は「O」(オキシトシンシステム=愛着・愛情・自他信頼)が
脆弱であると考えられます。
だとすれば、そこをテコ入れする必要があると思います。
→恋人や親友、家族、難しければ医師やカウンセラー、或いは自分自身を
愛着対象とし、愛着の修復・形成を行う。
(※詳しくは以前のコラムにお書きしています)
②固定化されたパターンを変える
これも以前お書きした様に、
BPDの人は、
「S」「セロトニンシステム」(=安心・安定・幸せ・満足)よりも
「N」「(ノル)アドレナリンシステム」(=不安・恐怖・怒り・行動化)
と
「D」「ドーパミンシステム」(=快の刺激・喜び等の報酬、)が
優位に働いていて、しかもそれが強化されてしまっていると考えます。
だとすれば、生まれ持っての特性と考えられる「優位システム」
を変える事は難しいと思いますので、そのパターンを変えれば良いのでは?
と推測します。
(即ち、
「(見捨てられ)不安を基にNシステムが作動」
→「相手に勝つ事や、自分の思い通りに支配する快感や不安から逃れて
スッキリ感を得る事を目的(報酬)として「D」(ドーパミンシステム)
が働く
→「それを得る手段としてNシステム」によって行動化する」
という固定されたパターンを変える)
(1)「いつ(誤って)死んじゃうかもわからない」と考えて
全財産を使うとして、「自分がやってみたい事」を
思いつく限り書き出します。(Dシステムに基づく)
(2) その中で、「不安や恐怖」を感じるもの(Nシステム)で、
しかもそれをやるには「この野郎!負けてたまるか!」という
闘争心(Nシステム)が必要なもので、
尚且つ自分次第で結果を左右する事ができるもの(Dシステム)で、
”勝利”を得る事を考えたら”ワクワクするもの”(Dシステム)
を選びます。
※但し、単発で終わるものよりも継続できる事(ゴールが遠い)
が良いと思います。
(例1):「空を飛びたい・・・でも怖いなあ」(Dシステム+Nシステム)
→「でも飛べたら気持ちがいいだろうなあ~」と
スカイダイビングのスクールに申し込む(Dシステム)
→(本番を迎え)「今から飛び降りるの怖いなあ~でも、
恐怖に負けてたまるか!」
と「えい!」と飛び降りる(Nシステムによる行動化)
→「やったあ~私にもできた!」(Dシステム)
→「でも他の人はもっとうまいから、
私も宙返りできるようになりたい!」(Nシステムによる闘争心)
(例2):「日本一の営業ウーマン(デイトレーダー)になりたい!
でも私になれるのかな?・・・」(Dシステム+Nシステム)
と、その仕事を始める
→「初めて1か月だけど全然だめだ・・・でも悔しい!」
(Nシステム)
→「よ~し!空いた時間はすべて仕事の勉強に充てよう!」と
寸暇を惜しんで勉強する(Nシステムによる行動化)
→「段々成績が上がって来たぞ!」(Dシステム)
→「でも、上には上が居る・・・絶対成り上がってやる!」
(Nシステム)
→「みんなから一目置かれる存在になれば、
メッチャ嬉しいだろうなあ」(Dシステム)
③自分にとっての各システムの最適な配分を知り、
それに則ったパターンを作り上げる
いくら「S」(セロトニンシステム)よりも
「N」「(ノル)アドレナリンシステムや「D」(ドーパミンシステム)が
優位だとしても、
「S」システムを全く必要としない人はいない筈です。
ですから、自分にとって最適な配分を知る為に
3つのシステムが働く様にアバウトなスケジュールを立ててみる
のが良いと思います。
例:毎週木曜日はボクシングジムへ行く(Nシステム+Dシステムの時間)
毎夜カラオケに行く(Dシステムの時間)
一日3回お気に入りの入浴剤を入れたお風呂に入り
お気に入りの音楽を聴く(Sシステムの時間)
昼食後バトルゲームをする(Nシステム+Dシステムの時間)
お酒を飲みながら韓流ドラマを観る(Sシステムの時間)
等と、自分で「N」「D」「S」の時間配分を色々変えて試してみて
一番しっくりくる配分をベースにして(中身は適宜変える)
スケジュールを組んでみるのもいいでしょう。
ライフワークとしては(私が思いつくまま書きますと)
「ダンスの指導者を目指す」
「ブレンダーのチャンピオンを目指す」
「ブリーダー」
「プロゴルファー」
「ボランティアリーダー」
「eスポーツ選手」
「プロギャンブラー」等、
「感覚過敏」や「刺激を求める傾向」を活かす方向性であれば、
何を目指して良いと思います。
不安や恐怖を感じやすいが、持ち前の「負けん気」、「「コントロール力」、
「こだわりの強さ」でとことん結果や勝負にこだわってゆけば、
その道で成功する可能性は高いと思います。
<次回へ続く>
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