コラム/2021-06-23
対人恐怖症(社交不安障害・SAD)克服のヒント(詳細)①
<前回からの続き>
今回からは、
「対人恐怖症(社交不安障害・SAD)のヒント(詳細)」
をお書きしたいと思います。
(今回は「詳細」①~③のうちのまず①をお書きします)
<対人恐怖症(=社交不安障害・SAD)のヒント(詳細)①>
①自分(の欲求や不安・恐怖・劣等感等)を客観視する
a.自分の欲求(対人恐怖を克服して「どうなりたいか?」「何をしたいか?」)
を紙に書きます。
例「私の事を受け入れて欲しい」
b.その欲求をできるだけつきつめてゆき、それも書いてゆきます。
例(受け入れてもらったとしたら、どうなりたい?何がしたい?)
→「そうなったら・・・何でも相談できる人になって欲しい」
(そんな相手ができたら、どうなりたい?何がしたい?)
→「そんな人ができたら・・・私が抱えている今の悩みを聞いて
寄り添って欲しい」
c.それ以上突き詰められなくなったら、そうなった時の自分の気持ち
を想像してそれも書きましょう。
例(そうしてくれたら、どんな気持ちになる?)
→「そうしてくれたら・・・嬉しいし、ホッとする」
d.自分の不安・恐怖も書いてゆきます。
例「他人から変な奴と見られるのが怖い」
e.不安・恐怖も同様にできるだけつきつめてゆき、それも書いてゆきます。
例(もし変な奴と見られたら、どうなっちゃうのが怖い?)
→「変な奴と見られたら・・・誰からも相手にされなくなるのが怖い」
(誰からも相手にされなくなったとしたら、どうなっちゃうのが怖い?)
→「誰からも相手にされなくなったら・・・寂しくて寂しくて死んじゃいそう」
f.自分が感じている「劣等感」(他人より劣ってる所、嫌いな所)
も書き出しましょう。
例「私の暗い性格」、「口下手な所」、「自分の意見をはっきり言えない」
「「あがり症」、「ぽっちゃりした体形」、「細い眼と一重のまぶた」
・・・。
以上、書き上げたらよく読んで、何を目的にし、
自分の「こだわり」や「感覚過敏」をどこに固定し、
どの様な固定化されたシステムのパターンを繰り返してるのか?
を分析してみましょう。
→この「例」の場合は、
◎目的:悩みを聞いて寄り添ってくれる人を作る
※感情の目的は「嬉しい、ホッとしたい」(S)「セロトニンシステム」
(=安心・繋がり・所属と愛の欲求)
◎「こだわり」「感覚過敏」を固定している場所
:「劣等感」と「それを裏付ける相手の反応」
◎固定化されたシステムのパターン
:
(1)「何でも相談できる人を作って、嬉しさやホッとする安心感
という報酬を得る」事を目的として(S)「セロトニンシステム」
(=安心・繋がり・所属と愛の欲求)が働く。
(2)安心を得る為に不安を作り出す事を目的として
「N]「(ノル)アドレナリンシステム」(=恐怖・不安)」を起動し、
「劣等感」と「それを裏付ける相手の反応」に意識を固定する。
(3)その「恐怖・不安」といった”不快”を避ける為の回避行動
(例「性格を明るくしなきゃ」とか「話し方を勉強しよう」等)
に注力する(=これも「N」システムの働きによる)
(4)それを繰り返す事で、「N」による恐怖・不安が益々強まり、
益々「S]を求める傾向も強まり、益々「N」も強まる・・・
といった固定化された(悪循環の)システムが形成される
以上、自分の傾向がわかれば、それを基に次回は
②「こだわりの強さ」や「感覚過敏」の方向性を変える
についてお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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