コラム/2021-08-27
小田急線刺傷事件の犯人の心理
先頃発生した小田急線における無差別刺傷事件の犯人の心理を
私の勝手な想像で分析してみたいと思います。
関係者の話では犯人の男性は、
「学生時代は皆を笑わせたりするクラスの中心的な存在だった」
「大学中退後はナンパ師と自らを称していた」
「中退後はきつい派遣の仕事をしたり、金に困って生活保護を受給していた」
「”勝ち組”を殺したかった」旨の供述をしている
等の点から、常に刺激を求めるタイプの人物像が想像されます。
特に、
その場(相手)を支配し、コントロールする事に快の刺激(報酬)を感じ、
その報酬の得方が「皆を笑わせ、場(クラス)を支配・コントロールする」
↓
「ナンパする事で、相手を支配・コントロールする」
(特に比較的コントロールがし易い中高生がターゲット)
という行動にも表れている様に感じます。
ところが、
大学を辞めて以降は、就職したり彼女ができてゆく同級生を尻目に、
自分は辛い派遣の仕事やバイトで「相手を支配・コントロールする刺激」
が得られないどころか、逆に「支配・コントロールされる立場」
になった・・・。
そしてこの刺激が満たされないモヤモヤを
(お腹が空いて満たされない感覚を怒りだと認識し、イライラする人の様に)
「怒り」だと認識した。
そしてそれを「怒り」だと(認識)すれば、
それをぶつける対象があって初めて完結できる
(相手を支配・コントロールするという報酬が得られる)ので、
その「怒りの対象」を見つけ出す必要があった。
そこで、
過去の記憶をまさぐって、「サークルで一緒だったあの女は俺を馬鹿にした!」
→「だから勝ち組(俺より勝っている=俺をコントロールしてくる)
の女は許せない」という後付けの理由を探し出した・・・。
そして、
長らく味わえなかった「その場や相手を支配・コントロールする快感」
を閉じ込められた空間で絶対的に勝ち目のある武器を携えて
手に入れようとしたのではないか?と想像します。
だとすれば、昔の友人が証言した様に「ある時から彼は変わってしまった」
のではなく、
(彼が変わったのではなく)刺激の得方が変化したのだと言える
と思います・・・しかも悪い方向へ。
勿論、元来刺激を求める傾向が強い人が皆犯人の様な思考→行動
を起こす訳ではありませんので誤解無き様に。
また、犯人を擁護する気持ちもさらさらありませんが、
「仕事や趣味でトップを目指す」とか「金の亡者になって稼ぎまくる」、
「世界一のナンパ師を目指す」等、刺激を満たしたい欲求を別の方向へ
向ける事ができれば良かったのかも知れません。
いずれに致しましても、被害者の方の一日でも早い心身のご回復を
お祈り致します。
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