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コラム/2021-12-03

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燃え尽き症候群の原因②

<前回からの続き>

前回、(私の考えでは)所謂「燃え尽き症候群」とは
ある事に熱中・集中する興奮が冷めた状態で、

その要因として、

①報酬を上回る(心身の)苦痛が出現した

②報酬が減った、或いは増えない

③報酬を得られないのでは?と感知した

④恐怖から逃れたと感じた

の4つが考えられるとお書きしました。

その考え方に沿って、前々回取り上げた2つの例を分析したいと思います。




例1:

「小学生の時からお母さんはスパルタで、水泳も勉強も良くできて、
 お母さんや周りからも”凄い!”と褒められてきた・・・。

 でも高校になって”勉強はいいから、水泳でオリンピックを目指すわよ!”
 とお母さんも気合が入ってより厳しくなり、勉強も一番ではなくなった。

 このごろ、急にやる気が無くなってきて水泳どころか学校も休みがちに
 なってきている・・・」


→この人は恐らく母親や周りから褒められる・認められるという
 ”報酬”を得る事と、”母親から怒られる恐怖”から逃れる
 といった目的で水泳や勉強を頑張ってきたのでしょう。

 ところが、高校に入ってからは水泳への母親のハードルが上がって、
 今までのタイムでは報酬が得られなくなってしまった。
(=「②」、「③」

 そして勉強の方でも、トップを維持する事では
 それ以上の報酬が得られない(=「③」

 母親の期待が勉強よりも水泳になった事で勉強での報酬は得られなくなり、

 同時に母親による勉強へのプレッシャーが無くなった(=「④」

 そして本人にとって「オリンピックに出る事」の報酬よりも
 苦痛が上回ってしまったと考えられます(=「①」

  


例2:

「ずっと自分に自信が無かったけど、
 今の会社に入って認められて嬉しかった。

 同期の人に比べて能力の無い私は、普通にやっても皆に勝てないので、
 残業や休日出勤を繰り返し、成果を評価されてこの春責任者に昇格した。

 すごく嬉しかったが、部下への目配り不足を注意される事も増え、
 より仕事の事が頭から離れなくなった。

 そんな或る日、会社へ行こうとしてたら動けなくなってしまった」


→この人の場合は、「他人から認められる事」、「相手に勝つ事」
 で報酬を得ようとしてきた、と言えるでしょう。

 (余談ですが、このタイプの人は自分を低く見積もっておいた方が
 相手から認められたり出し抜いた時の報酬・快感が大きいですので
 自信が無い、能力が無い、といった低い見積もりを自分に対して
 持っている事が多いと感じます)

 更には、「このままだと自分はダメ人間だと思われる」といった
 恐怖から逃れる事もモチベーションになっていたのかも知れません。
  
 ところが昇格した事で、今までの仕事ぶりでは報酬が得られなくなり
 (=「②」、「③」)、

 相手に勝つという事での報酬も無くなった(=「③」

 おまけに昇格した事で「自分はダメ人間だ」という恐怖が薄らぎ、
 モチベーションの低下を招いたとも考えられます(=「④」

 その結果、今まで以上の報酬や恐怖がないと
 モチベーションを維持できなくなり、

 それらを使ってより仕事に集中する様になり、
 心身が悲鳴をあげて興奮系の電源を切ったのでは?と思います
 (=「①」



 
それでは、
どうすれば「燃え尽き症候群」から回復する事ができるのでしょうか?

そのヒントを次回から3回に分けてお書きしてゆきたいと思います。

<次回へ続く>



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