コラム/2022-01-17
どうすれば虐待を止められるのか?
<前回からの続き>
前回と前々回で
「我が子への虐待を止める事ができない原因」(推測に基づくリスク要因)
についてお書きしました。
今回は、
「我が子への虐待を止めるヒント」をお書きしたいと思います。
私の推測が正しければ、虐待してしまう原因は(全てとは言いませんが)
主に「複雑性PTSD」と「愛着障害」(特にASD絡みの)の2つである
と思います。
もしそうだとすれば、ポイントは「複雑性PTSD」と「愛着障害」からの
回復だと考えられます。
その考えを基に、
「我が子への虐待を止めるヒント」をお書きしたいと思います。
<我が子への虐待を止めるヒント>
①「複雑性PTSD」からの回復
まず、
何重にも積み重なったトラウマを処理してゆく事が肝要だと思います。
※トラウマ処理はデリケートで、トラウマの再演や過度のフラッシュバック等の
危険が伴いますので、必ず専門家の許で行って下さい。
以下に、代表的なトラウマ処理の技法をお載せします。
(1)EМDR
(2)TF-CBT( トラウマフォーカスト認知行動療法)
(3)NLPを基にしたイメージワーク
(4)TAゲシュタルト療法を基にしたイメージワーク
(5)ボディーコネクトセラピー
(6)ソマティック・エクスペリエンス
(7)TFT(思考場療法)
(8)STAIR-NT
(9)スキーマ療法
(10)自我状態療法やホログラフィートーク
(11)ブレインスポッティング
(12)内的家族療法やパーツセラピー
等々。
(因みに私は「(1)」の変型判と「(3)」、「(4)」、「(7)」、「(9)」を
用いたお手伝いを差し上げております。※「(10)」「(12)」は勉強中です)
②「愛着障害」からの回復(愛着の再形成)
愛着はいくつになっても再形成する事が可能です。
そして、その相手は必ずしも親でなくても大丈夫です。
例えば、配偶者、恋人、元の家族、親友、カウンセラー、医師、
ソーシャルワーカー、相談所や施設の職員、保育園・幼稚園の先生等。
ご自身にとって、悩みを打ち明けたり安心感を与えてくれる「安全基地」
を作りましょう。
勿論、親等から酷い目に遭って来られた方や
愛着形成が成されて来なかった方にとっては、
「他人を信じる」とか「他人に心を開く」という事に対するハードルは
高いと思います。
ですから、(トラウマ処理が進めば)思い切って他人に頼る勇気
が必要になると思います。
また、
アメリカの心理学者「ダイアナ・フォーシャ」先生が始められた
「AEDP」
と
同じく
「ジェニーナ・フィッシャー」先生が始められた
「パーツセラピー」
はトラウマ処理と愛着形成(内在化)にとても優れた技法だと感じます。
但しお独りでは難しいですので、必ず専門家に”頼って”みる事をお勧めします。
以上、
「我が子への虐待を止めるヒント」をお書きしてきましたが、
お独りでは難しい場合はお気軽にご連絡下さい。
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