コラム/2022-04-13
何故DV・モラハラ・パワハラをするのか?
<前回からの続き>
前回、DVやモラハラ・パワハラをする人達の架空の例をお書きしましたが、
何故その人達はそういった”問題行動”を起こすのでしょうか?
今回は私なりの推論でその理由をお書きしたいと思います。
<何故DV・モラハラ・パワハラをするのか?>
①快・不快に対する感受性がとても鋭い
よく、DV・モラハラ・パワハラをする人達は自己愛傾向が強く
(自己愛性人格障害の人が多いとも言われたりする)、
それは劣等感への反動(形成)と考える人が多いと思います。
私の考えはそれとは少し異なります。
例えば、国内外への国家的なDV・モラハラ・パワハラを行っている
某国のリーダー達は劣等感を持っているとは考えにくいでしょう。
恐らくDV・モラハラ・パワハラをする人達は持って生まれて
(快・不快への)感受性がとても強い人なのではないでしょうか?
それ故、「馬鹿にされた」「嫌われた」とか「あいつに負けた」といった
自分にとっての不快な刺激に対して敏感で、
傍から見れば何でも無い程度の刺激を殊更に強く焼き付けてしまう
・・・。
だから例えば、
「子供の頃、俺が母親に話しかけても面倒くさそうな顔をしてたのに、
妹が話しかけた時の母親は満面の笑みだった」等と感じたら、
「俺の事を大切に思ってくれていない。俺より妹の方が可愛いんだ」
みたいな不快感を強く感じ(”たまたま”とか”親の事情”等を考慮する事無く)
あくまでその結果として”劣等感”を形成してしまうのかも知れません。
逆に、自分にとっての”快”の刺激にも敏感で、
「自分の思い通りになった」時や「相手に勝ったり、相手に認められた」時の
快感も殊の外強く感じるのかも知れません。
つまり「絶対に不快を避けたい!」「絶対に快を感じたい!」が人一倍強い
訳ですから、
その為に「自分の思い通りに」事を進ませる事に拘る
のではないのでしょうか?
②快を追求し、不快を避けるという傾向がとても強い
但し、「①の快・不快に対する感受性がとても鋭い」だけでは、
形作られた劣等感にさいなまれ、自信無げにうつうつと暮らしたり、
「理想の自分」を思い描き、空想・妄想の枠から出ない人も居る
のではないでしょうか?
ところが、「快を追求し、不快を避ける」という傾向がとても強いと
それを実行に移し、他者への言動に表わしてしまうのかも知れません。
(例「俺が一番!お前らは最低!」「俺を馬鹿にするな!舐めんなよ!」)
だとすればそれは易刺激性が高く、不快を避けるアドレナリンシステムと
快を求めるドーパミンシステムが非常に作動し易いとも言えるでしょう。
これは言葉を変えれば、所謂(自己)実現傾向や自己効力感が非常に強い
とも言えると思います。
そしてそれを繰り返してゆくと、脳の神経回路の可塑性によって、
その傾向が強化されて、益々言動がエスカレートしてゆくと考えられます。
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