コラム/2022-10-10
「自分の欲求の見つけ方」「満たし方」のヒント
<前回からの続き>
前回までに、
「幸せになるには自分の個の欲求(したい/したくない、好き/嫌い等)を
満たす必要がある」
そして、
そもそも欲求とは個や種の遺伝子のコピーを残し続けるといった目的の為に
本能的・無意識下に備わった傾向である。
更にその本来の目的を果たす為に
①個(の欲求)が満たされて元気である事
②生殖相手を見つける事(しかもできるだけ良い遺伝子を持った相手を選ぶ)
③子孫を残す事
に加えて、
④他人と関わり、協調・共同してゆく事
(社会的な動物である人間にとっては、必須)
といったルールから逸れない事が大切である。
ところがこの4つの欲求のバランスが失われて
特に「①」の個の欲求を満たす事よりも「②」~「④」の種の欲求を
満たす事ばかり優先してゆくと、
「自分の欲求がわからない」とか「いつまで経っても満たされない」
等といった不具合が生じてしまう。
といった私見をお書きしました。
もしそういった理由で自分の欲求がわからなくなっていたり、
いつまで経っても満たされない想いを抱えてしまった人は
どうすれば良いのでしょうか?
今回はそういった方に向けて
「自分の欲求の見つけ方」「満たし方」のヒントをお書きしたいと思います。
<「自分の欲求の見つけ方」「満たし方」のヒント>
A「①」の自分の個の欲求を常に意識する事
「自分がどうしたいか?/どうしたくないか?」
「何を言いたいか?/言いたくないか?」
「何が欲しいか?/欲しくないか?」
「何が好きか?/嫌いか?」
「どうなりたいか?/なりたくないか?」
等の個の欲求を引っ張り出し、意識する事。
※「②」~「④」の種の欲求を優先しないといけないシチュエーション
であっても、自分の欲求を感じる様に意識する
例:「今日は彼の欲求を優先して、ラーメン屋に行くけど、
私は本当はイタリアンがいい!・・・
今日は合わせるけど、次はお願いしてみよう!」等々。
B自分(の個)の欲求と相手(の種)の欲求とのバランスを取る
自分(の個)の欲求と相手(の種)の欲求とが対立した場合、
(要するに、どちらを優先するか?迷った場面)
どちらの欲求を優先する事が多いか?
をシチュエーション毎に把握しておく。
例:「彼とはどっちもどっちだけど、職場では相手を優先しちゃう事が
圧倒的に多いな・・・」
ならば、彼との関係ではそのままでいいでしょうし、
職場では、意識して自分の欲求を優先する場面を増やす事を考える。
でも、いきなり我が儘になるのは気が引けるのであれば、
少しずつ嫌な事を断ったり、人に手伝ってもらったりを増やしてゆく。
加えて、それに抵抗があるうちは、プライベートの時間は
自分の欲求を優先する事でバランスを取る。
(仕事を持ち帰っちゃダメです(笑))
要するに、自分(の個)の欲求を満たそうとする機会が少ない人は
「したいか?/したくないか?」に従う事を増やしてゆく。
※自分の欲求を満たす為の「すべき」はOKだが、
相手の欲求を満たす為の「すべき」も減らしてゆく
※個の欲求と種の欲求が対立した場合で特に注意しないといけない事は
「本当は結婚なんてしたくない」とか「子供を望んでない」といった
個の欲求があった場合に、
世間体等にすり替わった「結婚が女の幸せ」とか「子を育てて一人前」
等の種の欲求を優先してしまうと、
ずっと個の欲求を抑え続けないといけない状況になってしまう
という事です。
あくまで基本は個が生き延びる事、その為には元気である事ですので、
個の欲求が優先だと思って、慎重に考えましょう。
C「支配・コントロール」や「一方的な依存関係」を避ける
「④」の他人と関わり、協調・共同してゆく事は
本来は種の(遺伝子の)繁栄を目的としている筈です。
なのに、一方的な支配関係や依存/共依存関係になっちゃうと
支配された側や依存関係、特に共依存的に相手を助けようとしてる側は
「①」の個の欲求が満たされず、本来の活力を失ってゆくでしょうし、
「種の繁栄の為の協調・共同」からも大きく外れてしまうでしょう。
ですから、「支配されている」と感じる関係であれば、
嫌な事は断ったり、こちらから要求を言ってみたりする。
また、相手に一方的に依存されていると感じるのであれば、
こちらの欲求を叶えてもらう事を意識してバランスを取ろうとする事。
それでも相手がそれを否定したり拒否するのであれば、
それは人間本来の目的に反する関係ですので、
そんな相手とは切れてゆくのも自然の成り行きだと割り切りましょう。
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