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コラム/2023-02-03

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何故”問題や症状”となる対象に集中し続けるのか?

<前回からの続き>

前回、
「情報(刺激)過多に陥ると脳が混乱し、心が不安定になる。
 そして脳の働きとしては、混乱を収拾させようとする。

 その一つの手段(傾向)として何かに集中する事によって心を安定させる。

 ところが「感覚過敏」を有している人は、そうでない人に比べて
 情報(刺激)過多に陥り易い

 それ故、
 より一つの事に集中する必要性が出て来るから並外れた集中力を持つ
 事が多い」
といった私の推論をお書きしました。


もしそうだとしても、そういった「並外れた集中力」を持っている人が、
何故”問題や症状”となる対象に集中し続け、苦しまれているのでしょうか?

今回は私なりに考えるその”理由”をお書きしたいと思います。




<何故”問題や症状”となる対象に集中し続けるのか?>

例えば前々回お書きした所謂”醜形恐怖”のA子さんの例で言いますと、

A子さんが子供時代、
仲良しの友達「ねえねえA子、(アイドルグループの)〇〇ちゃんは
目がパッチリした二重で可愛いよね!」と言ったとします。

ここでもしA子さんが感覚過敏を有していると、
その言葉を言った時の友達の微妙な声のトーンや表情、雰囲気等の
情報を沢山拾ってしまい混乱するでしょう。

A子(・・何故一重瞼を気にしてる私に敢えてそんな事を言って来たのかな
  ・・・。
  もしかしたら嫌味?、そう言えば時々私の事を冷たい目で見てる時が
  あるよな。

  でもこの前は私の悩みを聴いてくれたし、そうじゃないのかも・・・

  いや、体育祭の時もずっこけた私を見て笑ってたよな~

  あ~もうわかんなくなってきちゃった、
  私の事どう思っているんだろう?・・・)

等と情報(刺激)過多に陥ってしまい、
仮の”答え”として「友達は本当は私の事を嫌っているのかも?」
という考えを導き出す。

そしてA子が友達に接する態度がぎこちなくなってしまった結果、
その友達はA子より、他の友達と一緒に居る時間が増えた。

A子は傷つき、
「何で友達に嫌われちゃったんだろう?私のどこが悪かったのかな~

 私があの時、宿題を写させなかったからかなあ~、
 それとも、私の暗い性格が嫌になったのかなあ~・・・」
と再び混乱に陥り、

「いや、きっと私の顔が好きじゃなかったのに
 無理して付き合ってくれてたんだ。
 そうだ!この一重の瞼がダメなんだ・・」
等と、
仮説が確信に変わり、ひとまず混乱が収拾する訳です。

そうなると、
「整形してより綺麗になる事」が「他人から嫌われて傷つく」事を防ぐ、
或いは「他人から愛される」希望を叶える唯一の手段となるでしょう。


そしてそこに集中し続ける訳ですから、
「あんたは今のままでも綺麗だよ」と母親が言おうが、
「気にし過ぎよ」と言われても、聞き入れないでしょう。

何故なら、
その”確信”を手放してしまうと、再び混乱に陥り、
同時に「他人から嫌われる恐怖」や「他人から愛されない絶望」
の世界に戻ってしまうからです。


譬えて言うと、
借金が返せなくなり、混乱して心が不安定になった人が
「ギャンブルで稼いで返そう!」とそれに集中する事によって
心は安定するけれど、
結局借金が更に増えて、より苦しむ事になる、

つまり、
安定を求めて集中している対象が、結果として苦しむ方向性に偏っている
と言えるでしょう。

それでは、
そういった”問題や症状”となる対象に集中し続けて苦しんでいる人は
どうすれば良いのでしょうか?



次回からは、
そこから脱出するヒントをお書きしたいと思います。

<次回へ続く>



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