コラム/2023-05-22
自己嫌悪・劣等感の正体①何故生じるのか?
<前回からの続き>
誰しも、失敗したりうまく行かなかったら
「あ~、なんであんな事したんだろう?私の馬鹿!」
とか
「A子は可愛いくて顔も小さくて、クラスの人気者だ。
それに比べて私は可愛く無いし、6等身だし・・・」
等と、
自己嫌悪や劣等感を感じる事があると思います。
でも、
一方ではその自己嫌悪・劣等感を
心身に不調をきたす所までずっと感じ続けている人もいらっしゃいます。
今回は、まず
「何故自己嫌悪や劣等感が生じるのか?」
についての私見をお書きしたいと思います。
<自己嫌悪や劣等感は何故生じるのか?>
①変化や差異から生じた混乱・不安を終息させる為に理想化願望を持つ
例えば、
いつも決まった時間に帰宅する我が子が、
連絡も無しにその時間に帰って来ない(=差異)と親は誰しも混乱し、
不安になるでしょう。
そして、
その混乱を終息させる為に
「さっきネットで調べたら電車遅延の情報があったから、
きっと電車に閉じ込められてるから連絡もできないんだわ」
等と、
自分が安心できる様な理想的な結論に持って行こうとする事は誰でもある
と思います。(=確証バイアス等の認知バイアス)
それと似て、
特に敏感な人は僅かな”差異”からも混乱が生じてしまうので、
”差異”そのものが生じない様に、理想化願望を持つのだと思います。
ここで、
”理想化”の方向性としては、大きく分けると3種類あると思います。
即ち、
(1)理想的な相手の反応に導く為に相手を直接操作しようとする
これは、前回までにお書きした
「相手の顔色を見て、相手が理想的な反応をする様に相手に合わせて行く」
等で、自分を見失ってしまう可能性があります。
=主に(前回までにお書きした)
”セロトニンシステム”(不快刺激を無くす事で心を安定させる)
と
”オキシトシンシステム”(他人との繋がりで心を安定させる)
が優位な人に多いと思われます。
(2)相手が理想的な反応をする様に
相手にとっての理想の(と思われる)自分像を創る
これは例えば
”ちやほやされる事”や”尊敬される事”等を求めている人は、
当然、そうされている人達と自分を比べて、
自分の足りていない所に目を向ける筈です。
つまり、
このタイプの人は劣等感を持つ事が多くなると思われます。
=主に(前回までにお書きした)
”オキシトシンシステム”(他人との繋がりで心を安定させる)
+
”ドーパミンシステム”(報酬・快刺激によって心を安定させる)
が優位な人に多いと思われます。
(3)周囲に関係なく自分の理想像を創り、それとの差異を無くそうとする
これは例えば
「全打席ヒットを打ちたい」という自分の理想像を掲げながらも
凡退してしまった自分を責めて、理想との差異を無くす為に
ストイックに練習を重ねる、等といった野球のイチロー選手等
が典型でしょう。
それ故、このタイプの人は自己嫌悪に陥り易いと思います。
=主に”セロトニンシステム”(不快刺激を無くす事で心を安定させる)
と
”ドーパミン・アドレナリンシステム”(報酬・快刺激によって心を安定させる)
が優位な人に多いと思われます。
だとしても、
もしあなたが自己嫌悪・劣等感を心身に不調をきたす所まで
永続的に感じ続けて苦しまれているとすれば、それは何故なのでしょうか?
次回は、
そういった方に向けて私が考えるその理由をお書きしたいと思います。
<次回へ続く>
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