コラム/2023-09-25
演技性パーソナリティ障害を寛解に導くヒント
<前回からの続き>
今回は前回お書きした「演技性パーソナリティ障害の原因」を基に
その寛解に向けてのヒントをお書きします。
<演技性パーソナリティ障害を寛解に導くヒント>
①快刺激の方向性を変える為の下準備
(1)過去の帰結を書き出す
今迄、相手の注目を浴びようとやって来た言動・役割演技、
或いは外見を飾る事は、最終的にはどういった結果になったか?
を書き出してゆく。
例:「あの時は、その瞬間はみんなに注目されて気持ち良かった。
けど、結局みんなから相手にされなくなって、寂しくなって
あの職場を辞めた。
また、あの時は・・・」等々。
(2)未来の成り行き・帰結を推測する
「5年、10年と年齢を重ねて自分の容姿も変わり、
それに連れ、周囲の周囲の人達の年齢層も高くなった時に、
自分の考え方や振舞が今と変わらなければ、最悪どうなっちゃう?」
と自問し、その”答え”を書き出す。
例:「周りの人から無視されたり、嘲笑されたりされるかも?・・・
そして私の周りには誰も居なくなり、凄い孤独感を感じるかも・・」
※この出来事の整理⇒結論付けや未来の成り行き・帰結を類推して書き出す
といった作業には前頭前野や頭頂葉が働きます。
それを繰り返す事で、自我強化と方向性を変える為のモチベーション
を創り出す事が狙いです
②快刺激の方向性を変える
(1)方向性を大きく変える
相手の注目を集める事での快刺激を反則として、
それ以外の自分にとっての快刺激をできるだけ沢山書き出す。
例:「彼氏を作ってラブラブになりたい、
親友を作って一緒に旅行に行きたい、
美味しいものを食べ尽くしたい、ヨガを習ってみたい」
等々。
それを片っ端からやってゆく。
(2)方向性を小さく変える
他人から注目を浴びる事への欲求を満たす為に、
今迄のやり方とは違って、手間と時間がかかっても、
より永続性のある方法を考えて書き出す。
例:「本気でアイドルや女優・声優を目指す、
ファッションや化粧・ネイルを真剣に勉強する、
ユーチューバーやインスタグラマーとしての成功を目指す」
等々。
目標が定まれば、
それに向けて、”今”しなければいけない事を書き出してゆき、
できる事から始めてゆく。
※お独りでは難しい場合はお気軽にご連絡下さい
<次回へ続く>
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